2025年夏の「NIE全国大会神戸大会」(7月31日~8月1日)に向けて、神戸新聞社NIE神戸大会事務局が「ひょうごNIE通信―2025神戸大会へ―」を月1回発行し、大会の準備状況などを紹介しています。
ぜひお読みください。
2025年夏の「NIE全国大会神戸大会」(7月31日~8月1日)に向けて、神戸新聞社NIE神戸大会事務局が「ひょうごNIE通信―2025神戸大会へ―」を月1回発行し、大会の準備状況などを紹介しています。
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※この記事はサンケイリビング新聞社が発行する、リビング西宮・宝塚・芦屋版、尼崎・伊丹版9月27日号に掲載されたものです PDFはこちらから
NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会は10月2日午後2時~4時半、姫路市立飾磨中部中学校(姫路市飾磨区細江)で公開授業を行います。
同校の佐伯奈津子教諭と奥田夕貴教諭が「NIE俳句~記事の写真から豊かにイメージしよう~(国語)」、皆光潤教諭が「新聞から読み取る対立と合意(社会)」をテーマにNIE授業を実践し、終了後には意見交換会を予定しています。
参加無料。公開授業の詳細は下の案内をクリックしてご覧ください。希望者は9月20日までに、一番下にある申し込み用紙で申し込んでください。問い合わせは同協議会☎078・362・7054
「安全にダウンロードすることはできません」と表示された場合の操作手順はこちら
(※)上記の方法でダウンロードできない場合は、お手数ですが推進協議会(hyogo-nie@kobe-np.co.jp)へお問い合せください。
日本新聞協会が発行している「NIEニュース」第104号の同協会NIEアドバイザー紹介コーナーに、神戸市立科学技術高校の高野剛彦教諭が掲載されています。
同号には同協会NIEアドバイザーで兵庫県立伊川谷高校の福田浩三主幹教諭の寄稿「やさしい日本語で多文化共生」も掲載されています。
ぜひお読みください。
県NIE推進協議会会員の新聞・通信社で人事異動があり、時事通信神戸総局長が水島信さんから清水泰至(やすのり)さんに交代した。人となりを自己紹介でー。
時事通信社神戸総局長 清水 泰至
視野を広げ、フェイクに負けない
2024年7月1日付で着任しました。1992年の入社以来、名古屋での4年間を除き、東京で経済畑を歩んできました。阪神淡路大震災の時は名古屋勤務でした。早朝、下から突き上げるような強烈な衝撃に驚き、ベッド脇の台から14インチのブラウン管テレビが頭の上に落ちてこないよう両手を伸ばし必死で支えていた記憶があります。
経済部長時代(21、22年)に会った多くの新入社員のうち、自宅で新聞を購読していたのは1人だけ。ほかはスマートフォンでヤフーニュースやLINEニュースを閲覧していました。なんとも言えない複雑な気持ちになったものです。
うれしい話もあります。神戸着任前、新人の商社マンと会話する機会がありました。彼も学生時代は新聞を読んでいなかったそうです。ですが、「ニュースサイトだけだと情報の幅が狭すぎて上司や先輩の会話についていけない」と感じ、購読を決意したと言っていました(実際に読んでいるのは紙ではなくデジタル版のページビューアーですが)。
紙か画面かはさておき、ページを広げると記者や編集者が心血を注いだ良質の記事が、自分の関心分野以外でも飛び込んでくるのが新聞の特長の一つ。読者の情報収集の選択肢が増え、視野を広げてもらう一助になればと願っています。
生成AIの登場でフェイクニュースが世界中に氾濫する危険性が一段と高まっています。われわれの役目は、より正確で信頼できる情報や分析を読者に届けることだと痛感しています。フェイクに負けるわけにいきません。
「親ガチャ」考察 自分と向き合う
新聞を教育に活用する取り組みを進める県NIE推進協議会は、新聞から興味のある「推(お)し記事」を見つけて感想を書く「第2回NIE『わたしの推し記事』コンクール」の受賞作を発表した。
県内外の小・中・高校から寄せられた計1403編の中から、中学校の最優秀賞に西宮市立浜脇中学校2年の白石里桜さん、高校の最優秀賞に県立明石南高校2年の飯貝仁美さんを選んだ。
白石さんは、4月に朝日新聞別刷り「be」に掲載された戸谷洋志・立命館大大学院准教授のインタビュー記事「親ガチャの哲学」を読んで感じたことを書いた。
知りたいことがあればX(旧ツイッター)で検索する白石さんにとって、新聞は新鮮だった。自宅で祖父が購読している新聞をめくると、「ひとつの面に面白いことが詳しく書いてあり、発見があった」という。
感想を書いた記事は、生まれた家庭環境によって人生が変わってしまうことを指す「親ガチャ」という言葉についての考察。「自分の人生がすべて決まっているので、何かを成し遂げようとも思わない」「親ガチャ的厭世観というのは、意志と選択の能力を否定する人間観です」と指摘している。
白石さん自身、他の人の家庭環境をうらやんで「親ガチャ成功でいいな」や「親ガチャ失敗したわ」と親に言ったことがあり、「『人生を変えることを最初から諦めてしまう』という文がすごく心に刺さりました」「親は親なりに私達子供のことを考えて愛してくれているのです。全てを親のせいにせず、自分が変われることを探して自分自身と向き合おうと思える記事なので、ぜひたくさんの人に読んでもらって自分を変えるチャンスをつかんでほしいです」と気づきを書いた。
浜脇中では週に1回、新聞記事をスクラップして感想を発表するなどNIEの取り組みを続けている。(石田貴子)=7月1日付朝日新聞朝刊神戸版、阪神版、ひょうご版
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県NIE推進協議会は6月、神戸市内で総会を開き、県内の小・中・高校、特別支援学校など28校を2024年度の実践指定校に内定した。各校には新聞を提供するほか、新聞・通信社の記者を派遣する。24年度の実践指定校は以下のとおり。
白川小(神戸市須磨区)▽鶴甲小(神戸市灘区)▽網干西小(姫路市)▽甲南小(神戸市東灘区)▽宿南小(養父市)▽豊富小中(姫路市)▽沼島小中(南あわじ市)▽愛徳学園小・中・高(神戸市垂水区)▽高倉中(神戸市須磨区)▽浜脇中(西宮市)▽神戸大付属中(神戸市東灘区)▽あかつき中(姫路市)▽甲南高・中(芦屋市)▽伊川谷高(神戸市西区)▽須磨友が丘高(神戸市須磨区)▽有馬高(三田市)▽県立西宮高(西宮市)▽三木北高(三木市)▽神戸甲北高(神戸市北区)▽網干高(姫路市)▽山崎高(宍粟市)▽播磨南高(播磨町)▽洲本高(洲本市)▽湊川高(神戸市長田区)▽のじぎく特別支援学校(神戸市西区)▽高丘中(明石市)▽飾磨中部中(姫路市)▽神戸高(神戸市灘区)
※朝日新聞に無断で転載することを禁じる=承諾番号24-1814
第2回NIE「わたしの推し記事」コンクール 兵庫県NIE推進協議会主催 最優秀に白石さん(西宮・浜脇中2年)、飯貝さん(明石南高2年)
兵庫県NIE推進協議会が募集した第2回「NIE『わたしの推し記事』コンクール」の入賞者が決まった。県内外の小中高校の児童・生徒から1403編の応募があり、最優秀賞に、西宮市立浜脇中学校2年の白石里桜さんと、兵庫県立明石南高校2年の飯貝仁美さんの作品が選ばれた。
新聞からそれぞれの「推し記事」を選んでもらい、紹介・感想文を書いてもらおうと同協議会が企画した。応募総数1403編の内訳は、小学校=2編(2校) 中学校=494編(9校) 高校=907編(6校)。最優秀賞の2編(推し記事は、いずれも朝日新聞から)は、「親ガチャの哲学」を刊行した哲学研究家のインタビュー記事から、「親ガチャ」という言葉は「自身が努力しないための逃げ道」と気づく。京都アニメーション放火殺人事件の記事から、被告に心から信頼できる人がいなかったのが事件の一因として、周りの人の優しさを感じる社会になってほしいと願う。いずれも自身が感じた考えの深まりを、ほかの人にも伝えたいとの熱意にあふれていた。
最優秀の作品や、そのほかの入賞者はこちら。
◆
入賞者のみなさん、おめでとうございます!
【最優秀賞】
小学校 該当なし
中学校 西宮市立浜脇中学校2年 白石 里桜さん 受賞作品はこちら
タイトル:私の推しは「親ガチャの哲学」です
掲載記事:朝日新聞「be」2024年4月13日付
見出し:「親ガチャの哲学」戸谷洋志 注目のインタビューから⑦ 生まれる環境は選べないけれど...
高等学校 県立明石南高等学校2年 飯貝 仁美さん 受賞作品はこちら
タイトル:私の推しは「遺族の言葉」です
掲載記事:朝日新聞2024年1月26日付
見出し:京アニ事件死刑判決 見守る遺族 納得と無念
【優秀賞】
小学校 西宮市立夙川小学校2年 福田 知世さん
中学校 明石市立高丘中学校2年 岡田 知樹さん
高等学校 県立有馬高等学校3年 野口 輝人さん
【佳作】
小学校 該当なし
中学校 姫路市立飾磨中部中学校3年 安田 紗英さん
高等学校 愛徳学園高等学校3年 後藤 美侑さん
◆
入賞者一覧、審査基準と受賞理由についてはこちら
7月5日、神戸新聞本社で開催します
授業での新聞活用について、研修を深めることを目的に、NIE兵庫セミナーを7月5日、神戸ハーバーランドの神戸新聞本社で開きます。兵庫県NIE推進協議会主催。
記者講演は、共同通信神戸支局の伊藤愛莉記者による「記者の仕事を伝える」。実践事例発表は、兵庫県立のじぎく特別支援学校の藤本友美教諭▽明石市立高丘中学校の米村貴之校長▽甲南高等学校・中学校の足立恵英副校長が、2023年度の実践校の取り組みを紹介します。「わが校の『NIE活動』を紹介し合い、企画を磨く」と題した意見交換会では、参加者のみなさんに校種別に教育現場での新聞活用について語り合っていただきます。
無料。午後1時半~4時半。参加を希望される方はメールにベタ打ちで、お名前(ふりがな)、所属先、所属先、電話番号をご記入の上、6月28日までにhyogo-nie@kobe-np.co.jpにメールをお送りください。
兵庫県NIE推進協議会事務局☎078・362・7054
2023年度兵庫県NIE実践報告書をアップしました。左の「実践報告書」をクリックしてご覧ください。
県NIE推進協議会会員の新聞・通信社で人事異動があり、読売新聞神戸総局長が水野広宣さんから島崎隆太さんに交代した。人となりを自己紹介でー。
読売新聞神戸総局長 島崎 隆太
情報のバランスとれた、新聞の良さ伝えたい
1995年4月に入社し、広島、松江、和歌山などの総支局、大阪本社の社会部、生活教育部で勤務してきました。特に広島県内での勤務が長く、広島、福山で計9年、記者やデスクをしました。被爆から年月がたつなか、体験をどのように伝えていくのかということが、大きなテーマとしてありました。来年、発生から30年となる震災でも同じだと感じています。
読売新聞社などが2022年に行った調査では、日常的にスマートフォンなどでSNSからニュースに触れている児童・生徒が5割を超えていました。SNSでは、自分と考えの近い情報ばかりをおすすめされ、偏った情報にばかり触れることで思考が極端になっていくエコーチェンバーという現象が問題になっています。様々な情報がバランス良く詰め込まれている新聞の良さを知ってもらうためにも、新聞を教材にして授業を展開するNIEの果たす役割は大きいと考えています。
実は尼崎生まれです。親の転勤で物心つく前に大阪へ転居し、山口、千葉、広島を転々としながら育ちました。記者になってからもほぼ2年おきに引っ越しし、50年以上を経て兵庫県に戻ってきました。観光で訪れただけでは見えない魅力を探すのが楽しみです。
教育現場で新聞を活用して多様な学びを深めるNIE(教育に新聞を)活動について考え合う「第30回NIE全国大会神戸大会」(来年夏開催)のスローガンが「時代を読み解き、いのちを守るNIE」に、記念講演の講師が作家の小川洋子さん=西宮市在住=に決まった。
来年は、阪神・淡路大震災30年、戦後80年の節目。自然災害や紛争が多発する時代に真偽不確かな情報を正しく読み解き、生きる力を育んでいくための取り組みを考えるほか、大学生の情報活用力などもテーマとして取り上げられる予定。
芥川賞や菊池寛賞を受賞している小川洋子さんは、いのちや記憶と向き合う独自の作品世界が国際的に高く評価されている。
NIEは、Newspaper in Educationの略。神戸大会は日本新聞協会主催、神戸新聞社、兵庫県NIE推進協議会主管で来年7月31日に神戸ポートピアホテル(神戸市中央区)、8月1日に甲南大学岡本キャンパス(同市東灘区)で開かれる。
初日は記念講演やパネル討議などがあり、2日目はNIE県内実践校の発表や公開授業がある。6月19日の同推進協総会でスローガンと講師が了承された。(冨居雅人)=20日付神戸新聞朝刊1面
学校教育現場で新聞の活用を進める「兵庫県NIE推進協議会」は6月19日、神戸市内で総会を開き、2024年度の実践指定校に県内の小中高校、特別支援学校など計28校を内定した。来夏に同市内で開く「第30回NIE全国大会神戸大会」に向けた取り組みや機運醸成についても確認した。
協議会は県教育委員会、神戸市教委、県内の学校、新聞・通信社で構成。神戸大会は来年7月31日、8月1日の2日間で、県内の教育現場での取り組みを発表する。ニュースへの接点がデジタルに移行している現状を踏まえ、竹内弘明会長は「紙の新聞とデジタルを融合させた、新たな時代の取り組みを発表する機会としたい」と語った。
県教委の藤原俊平教育長は「探究活動の素材として新聞は今も効果的。よりよい学びにつながるよう、時代の中で柔軟に対応したい」と話した。同市教委の福本靖教育長は自身の教員経験に触れ「新聞を読む世代が減っているが、教育に果たす役割は大きい。現状から逆算して、教育現場での在り方を考えていけたら」と展望を語った。(鈴木雅之)=20日付神戸新聞朝刊ひょうご総合面
実践指定校は次の通り。
【日本新聞協会認定】〈小学校〉新規=甲南、養父市立宿南▽継続=神戸市立白川、神戸市立鶴甲、姫路市立網干西〈小中連携〉新規=南あわじ市立沼島▽継続=姫路市立豊富〈小中高連携〉新規=愛徳学園〈中学校〉新規=神戸大付、姫路市立あかつき▽継続=神戸市立高倉、西宮市立浜脇〈中高連携〉継続=甲南〈高校〉新規=神戸甲北、網干、山崎、播磨南、洲本、湊川▽継続=伊川谷、須磨友が丘、有馬、県立西宮、三木北〈特別支援〉継続=のじぎく
【県推進協認定】〈中学校〉新規=姫路市立飾磨中部▽継続=明石市立高丘〈高校〉新規=神戸
[写真説明]実践校などを決めた兵庫県NIE推進協議会の総会=神戸市中央区栄町通1
◆
AI時代の向き合い方を考える 県NIE推進協が総会
教育現場での新聞の活用に取り組む兵庫県NIE推進協議会の総会が6月19日、神戸市内で開かれ、新規事業計画などが承認された。
総会には、同協議会の構成メンバーの県教委や神戸市教委、県内の小中高、新聞社・通信社の代表者らが参加。冒頭、同協議会の竹内弘明会長が「デジタル時代、AI時代に新聞とどう向き合っていくか。不易流行を考えながらNIE活動を考えていきたい」とあいさつ。続いて、昨年度、41件の記者派遣事業が行われたことが報告された後、令和6年度の実践指定校(28 校)や、来年7月のNIE全国大会神戸大会の事業計画案、離島(南あわじ市立沼島小中学校)での活動に取り組むことなどが承認された。=20日付産経新聞朝刊阪神・神戸版、播州版、但丹版、淡路版
◆
「時代読み解き いのちを守る」 来夏大会スローガン
新聞を教材にして授業を展開する運動(NIE)を進める県NIE推進協議会は6月19日、神戸市中央区の読売新聞神戸総局で総会を開き、来年夏に神戸市で開かれるNIE全国大会のスローガンを「時代を読み解き、いのちを守るNIE」とすることを了承した。
全国大会は来年7月31日、8月1日に神戸ポートピアホテル(神戸市中央区)などで開催。スローガンには、阪神大震災から30年、終戦から80年の節目の年に、新聞を通して命を大切にする取り組みを進めるという思いが込められている。
また、今年度の実践校に県内28校を選んだことが報告された。
実践校は次の通り。
神戸市立白川小▽同市立鶴甲小▽姫路市立網干西小▽甲南小▽養父市立宿南小▽姫路市立豊富小中▽南あわじ市立沼島小中▽愛徳学園小・中・高▽神戸市立高倉中▽西宮市立浜脇中▽神戸大付属中等教育▽明石市立高丘中▽姫路市立あかつき中▽同市立飾磨中部中▽甲南高・中▽県立伊川谷高▽県立須磨友が丘高▽県立有馬高▽県立西宮高▽県立三木北高▽県立神戸甲北高▽県立網干高▽県立山崎高▽県立播磨南高▽県立洲本高▽県立湊川高▽県立神戸高▽県立のじぎく特別支援
=20日付読売新聞朝刊神戸明石、阪神、三田、淡路、播磨姫路、但馬、丹波の各版
2024年度 兵庫県NIE推進協議会 総会 会長挨拶
会長 竹内 弘明
本日は大変お忙しい中、兵庫県NIE推進協議会2024年度総会にお運びくださりありがとうございます。顧問でいらっしゃいます、兵庫県・藤原俊平教育長様、神戸市・福本靖教育長様には特にご多忙な中、お運びくださり感謝申し上げます。
また、平素は当協議会の取り組みに対しましてご理解ご協力、ご支援を頂いていますこと、合わせて感謝申し上げます。とりわけ、各新聞社の方々には、実践校への新聞の提供や記者派遣等、お力添えを賜っておりますこと、本当にありがとうございます。
さて、私は2023年度の総会で会長職を拝命し、1年が過ぎました。振り返ってみますとこの1年間もいろいろなことがございました。
新型コロナ対策が大きく転換し、社会経済活動や教育現場には日常が戻ってきて、学校にも子どもたちの笑顔があふれるようになりました。
一方で、本年は能登半島で大地震が発生するという痛ましい年明けとなり、未だ復旧復興のめどが立っていません。日本経済は円安の中、大企業の多くが賃上げをするも中小企業はまだまだ厳しく、国内経済は依然厳しい状況が続いています。GDPは世界4位に後退しました。ウクライナとロシアの争いに加えて昨年イスラエルとガザ地区の争いが再燃し、悲惨な状況が続いています。
こうした、明るいニュースや暗いニュース、地域のニュースや世界のニュース、過去のニュースや未来のニュース、様々なニュースをメディアは私たちに伝えてくれています。
新聞、ラジオ、雑誌、テレビ、そしてネット。それぞれのメディアにはそれぞれの長所短所がありますが、その中で新聞の価値が最も優れていることは言うまでもありません。
そして新聞は手元に残ります。デジタルの時代ではありますが、アナログの良さも棄てがたいものがあると思います。
この新聞記事は、学校においては子どもたちの様々な学びのツールとなります。
小学生から高校生までその取組は様々です。先般、2023年度のNIE実践報告書ができあがりました。各校の実践報告を読ませていただきますと、こんな活用の仕方があるのか、と驚かされることもしばしばです。
先ほどデジタルの時代と申しましたが、学校におきましてもコロナ禍で一気にデジタル化が進み、NIEの活動においてもICT機器を活用する取り組みが増えています。
これからはAIの時代です。今の子どもたちはZ世代の次ということで、α世代(デジタルネイティブ世代)と言われています。
このα世代の子どもたちがどのように新聞と向き合っていくのか。α世代ならではの新聞の活用方法とはどのようなものか。これが次のNIEの課題の1つになってくることと思います。
そういう意味ではこれからのNIEの取組は大変難しいと思いますが、楽しみでもあります。
教育の世界では「不易」と「流行」という言葉をよく使います。俳人 松尾芭蕉の言葉ですが、いつまでも変わらない本質的なもの「不易」なものを忘れない中にも、新しい変化「流行」を取り入れていくことが大切としています。
これまで取り組んできたNIEの活動も決して色あせるものではありません。紙の新聞をベースにした取組、その「不易」の活動とともに、デジタル世代の新しい時代や社会の要請である「流行」にも柔軟に対応しながら、新たなNIEの活動を創造していくこととなります。
来年には、いよいよ本県でNIEの全国大会が開催されます。そこでは、本県がこれまで培ってきた「不易」の取り組みと併せて、新たな時代に向けた「流行」の取り組みを全国に発信する機会となることと思います。
皆さまには来年の全国大会に向けて、それぞれのお立場から、ご協力、お力添えを賜りますようお願い申し上げまして、挨拶といたします。
本日の総会、どうぞよろしくお願いいたします。
神戸市教育委員会は、市立小中学校全243校(小学校161校、中学校80校、小中一貫の義務教育学校2校)の図書館に複数の新聞(小学校2紙以上、中学校3紙以上)を配備し、児童・生徒が新聞を読める環境を整えた。教育現場で新聞を活用するNIE(教育に新聞を)の活動を一層推進したい考えだ。
政府は2022年度からの第6次「学校図書館図書整備等5か年計画」で、全国の公立学校図書館への新聞配備(小学校2紙、中学校3紙、高校5紙)に向け、地方財政措置(地方交付税)を年38億円に増額した。ただ、交付税をどう使うかは地方自治体に委ねられているため、新聞が十分には活用されていない。
こうした現状を受け、神戸市教委は23年度、市立小中学校にそれぞれ2紙、3紙を下限に新聞配備を求め、このほど全校で実現した。児童・生徒にまず新聞を手に取ってもらい、読み比べることで情報活用能力を育んだり、調べ学習など主体的な学びに活用したりする環境が整ってきている。
市立鶴甲小(同市灘区)では、神戸新聞と朝日小学生新聞を図書館に配備。酒井秀幸校長は「新聞未読世帯が少なくない中、子どもたちが新聞をめくったり、見出しに興味を持ったりするようになった。新聞活用を推進する学校司書の存在も大きい」と話す。
神戸市では25年7月31日~8月1日、教員や新聞関係者が集う「NIE全国大会神戸大会」(日本新聞協会主催)が開かれる。23年度で退任した同市教委の長田淳・前教育長は「今後、各校が配備された新聞各紙をどのように活用するかが鍵になる。NIEの意識の高まりに応えたい」としている。(三好正文)=4月3日付神戸新聞朝刊ひょうご総合面
教育現場で新聞を活用して、子どもの時事力や情報を読み解く力を高めようと、教員や新聞関係者が集い考える全国大会「NIE神戸大会」(日本新聞協会主催)の開催が、来年7月31日、8月1日の2日間と決まった。
3月1日に開かれた日本新聞協会のNIE委員会で承認された。
NIEは「Newspaper in Education(教育に新聞を)」の略称。全国大会は毎年、各都市持ち回りで開催され、神戸大会は、神戸新聞社と兵庫県NIE推進協議会が主管を務める。
会場は、初日が神戸ポートピアホテル(神戸市中央区)、2日目が甲南大学岡本キャンパス(神戸市東灘区)。2025年は、阪神・淡路大震災から30年の節目で、自然災害が多発し、時代が混迷を深める中、生きる力をどう育んでいくか―などをテーマにする。
今年の大会は、8月1、2日に京都市内で開かれる。=2日付神戸新聞朝刊3社面
兵庫県NIE推進協議会は、第2回NIE(教育に新聞を)「わたしの推し記事」コンクールを開催します。
対象は、小学校・中学校・高等学校・特別支援学校の児童・生徒の皆さんです。
新聞のなかから興味のある「推(お)し記事」を見つけて切り抜き、児童・生徒皆さんの目線で、その「紹介、感想、提言」を書いて記事と一緒に送ってください。
締め切りは2024年4月30日必着、結果は同年7月に本協議会ホームページで発表します。
応募方法は下記の応募用台紙、概要などのページをご参照ください。
たくさんの応募をお待ちしております。
応募する児童・生徒の皆さんへ↓
応募用台紙(説明書付き)は、A3判(※).pdf=A3サイズ1枚、または、A4判.pdf =A4サイズ3枚(A4判は左上を綴じてください)
(※)A3判は印刷設定で「両面印刷、短辺とじ、用紙サイズA3」を指定してください。モノクロ可。
学校の先生へ↓
概要.pdf 学校応募用紙Word版.docx
学校応募用紙はダウンロードして入力できます。1校につき1枚、必ずお送りください。学校応募用紙をダウンロードできない場合は、お手数ですが推進協議会(hyogo-nie@kobe-np.co.jp)へお問い合せください。
※参考:第1回コンクールの結果はこちら
県NIE推進協議会会員の新聞・通信社で人事異動があり、産経新聞神戸総局長が岸本佳子さんから丸橋茂幸さんに交代した。人となりを自己紹介でー。
産経新聞神戸総局長 丸橋 茂幸
NIEの役割 高まるなかで
神戸は初めての勤務地となります。新人時代は京都総局で過ごし、その後、大阪本社の社会部、文化部などで長く勤務をしてきました。神戸着任前には、新聞やウェブ版の編集長も務めてきました。
新聞には、人間の体に必要なたんぱく質やミネラル、ビタミンなどと同じように、政治、社会、経済、文化、生活など人間が生きていくうえで欠かせない情報がバランス良く詰まっています。ただウェブ版では、新聞メディア側も、広告料に直結するアクセス数「PV(ページビュー)」などを気にするため紙面ほどバランスを考え、発信しているとは言えないのが現状です。
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)による情報が氾濫し、世界や人間の価値観が複雑化するなかで、正確な情報の重要性がより高まっています。とくに成長期にある子どもにとって、誤った情報の蓄積は価値観形成に悪影響を及ぼしかねません。
いまNIEの果たす役割は一層高まっていると言えます。そのことを常に心に刻みながら取り組みたいと思います。よろしくお願いいたします。
兵庫県NIE実践発表会が2024年2月8日、神戸市中央区東川崎町1、神戸新聞本社である。NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会の主催。記者講演やNIE指定校などの実践報告がある。
記者講演は、神戸新聞社三好正文NIX推進部シニアアドバイザーが「授業が盛り上がる新聞記事の使い方」と題して話す。
実践報告は、姫路市立豊富小中学校、尼崎市立南武庫之荘中学校、県立西宮高等学校の教諭らが報告する。
定員70人。無料。午後1時半~4時。申込書は同協議会のホームページから取り出せる。同協議会事務局☎078・362・7054
NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会は2024年1月26日(金)午後2~4時、愛徳学園小学校(神戸市垂水区歌敷山3)で公開授業を行う。
「冬新聞づくり 」をテーマに、2年生と4年生が協力して新聞を作る。担当は彦野周子教諭と柳生里子教諭。2年生は、新聞記事を読むことがまだ難しいため、紙面から冬に関係した写真を見つけさせ、新聞に興味関心を持たせる。4年生は、写真や見出しについて2年生に説明したり、写真を選んだりする活動を通して、新聞の紙面構成についての理解を深めながら語彙(ごい)を増やし、相手に分かりやすく内容を伝える力を育む。終了後に意見交換会を予定している。
参加無料。希望者は1月18日までに下の申込書をメールで同協議会に送る。同協議会☎078・362・7054、ファクス078・362・7424、メール hyogo-nie@kobe-np.co.jp
兵庫県NIE(教育に新聞を)推進協議会は、2024年度のNIE実践指定校を募っている。対象は県内の国公私立小・中・高校と特別支援学校で、学校長の承認が条件となる。
24年度の指定校は25校(25年度のNIE全国大会神戸大会を前にした全国大会枠5校を含む)で、このうち継続校を除く13校を募集する。応募多数の場合は地域や校種を考慮して選考する。
日本新聞協会と連携した取り組みで、指定期間は原則2年間。各実践指定校は県内で発行されている日刊6新聞が各1部ずつ、実践教諭の人数に応じて、4カ月または2カ月、無料で提供される(英字新聞や小中学校の場合は子ども新聞への変更可)。記者派遣事業も利用できる。
NIEの研修会、実践発表会がある。指定校は年度末、同協議会が発行する実践報告書(A4判4㌻)と同新聞協会への報告書(A4判1枚)を提出する。
問い合わせは兵庫県NIE推進協議会事務局☎078・362・7054
日本新聞協会は、家族や友達と新聞を読み、話し合ってまとめた感想文が対象の第14回「いっしょに読もう!新聞コンクール」の最優秀賞に、広島市の安田学園安田小学校5年、高田彩楽さんら3人を選んだと発表した。
国内外の小・中・高・高専生から5万9248編の応募があった。兵庫県内からは1729点の応募があり、個人の優秀賞に、たつの市立揖保小学校5年、宮崎りのさんが選ばれた。(三好正文)=12月15日付神戸新聞朝刊教育面
このほかの兵庫県内の入賞者は次の通り。(敬称略)
【奨励賞】福田知世(西宮市立夙川小1年)白井守(西宮市立浜脇中1年)元木蒼心(尼崎市立南武庫之荘中2年)小谷司(須磨友が丘高1年)木村日名子(御影高1年)疋田知優(有馬高2年)奥田唯(神戸女学院高2年)
【学校奨励賞】尼崎市立南武庫之荘中、御影高
NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会は10月26日午後2時~4時45分、西宮市立浜脇中学校(西宮市宮前町3)で公開授業を行う。
同校の渋谷仁崇主幹教諭が「主権者として住み続けられるまちづくりをデザインしよう」をテーマに、NIE授業を実施する。生徒たちが新聞記事から社会的事象の課題などを取り上げ、住み続けられるまちづくりについてアイデアを出し合い、お互いの考えを深めていく。終了後に意見交換会や、武庫川女子大学の大和一哉特任教授の講評を予定している。
参加無料。希望者は10月17日までに申し込む。申込書は同協議会のホームページから取り出せる。同協議会☎078・362・7054
NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会は10月10日午後1時50分~4時、兵庫県立伊川谷高校(神戸市西区伊川谷町長坂)で公開授業を行う。
同校の福田浩三教諭が「多文化共生への橋がけ」をテーマに、新聞記事を易しい日本語に書き換えるNIE授業を実践する。終了後に意見交換会を予定している。
参加無料。授業はビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」でも公開する。希望者は10月3日までに申し込む。申込書は同協議会のホームページから取り出せる。同協議会☎078・362・7054
第1回NIE「わたしの推し記事コンクール」 兵庫県NIE推進協主催 最優秀に藤原さん(西宮・浜脇中2年)、中村さん(愛徳学園高3年)
兵庫県NIE推進協議会が初めて募集した「NIE『わたしの推し記事』コンクール」の入賞者が決まった。対象とした県内の小中高校の児童・生徒から348編の応募があり、最優秀賞に、西宮市立浜脇中学校の藤原菜都乃さんと、愛徳学園高校3年の中村暖さんの作品が選ばれた。
当協議会は、新聞からそれぞれの「推し記事」を選んでもらい、紹介・感想文を書いてもらおう―とコンクールを企画した。NIE実践校の指定が終了した学校にもNIE活動を続けてほしい、との願いを込めた。他のコンクールと競合しないよう、今年1~4月の新聞記事から作品を募集した。
応募総数348編の内訳は、小学校=5編(1校)▽中学校=67編(2校)▽高校276編(2校)。寄せられた「推し記事」の分野は、政治・社会からわがまちまで多岐にわたった。
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「わたしの推し記事」コンクールに寄せて
「推し活」が2021年の新語・流行語大賞にノミネートされ、宇佐見りんさんの「推し、燃ゆ」が第164回芥川賞を受賞するなど、今、空前の「推し」ブームが起きています。
兵庫県NIE推進協議会が企画した第1回「NIE『わたしの推し記事』コンクール」には、「推し」に関する記事が新聞に載っていれば、その記事をもっと広めたいと思っていただけるだろうとの思いをこめました。
応募総数は348編に上りました。たくさんのご応募、誠にありがとうございました。審査を行い、各部門の賞を決定いたしました。受賞された皆さん、おめでとうございます。
寄せられた「わたしの推し記事」は、社会、政治、地元産業、理科、スポーツ、わがまちなど多岐にわたっています。一覧性、網羅性のある新聞記事だからこそ、多様な分野の推し記事を見つけていただけたのだと思います。これからも「推し」に対するほどの熱意をもって新聞を読んでいただけるよう、当協議会でさまざまな活動を実施してまいりたいと思っています。
兵庫県NIE推進協議会 吉田 尚美 コーディネーター
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入賞者のみなさん、おめでとうございます!
【最優秀賞】
小学校 該当なし
中学校 西宮市立浜脇中学校2年 藤原 菜都乃 受賞作品はこちら
タイトル:私の推しは「シジュウカラ」です
掲載記事:日本経済新聞2022年6月30日付
見出し:鳴き声は文章「鳥語」発見◇シジュウカラを観察、単語や文法を世界で初めて証明◇鈴木俊貴
高等学校 愛徳学園高等学校3年 中村 暖(ひなた) 受賞作品はこちら
タイトル:私の推しは「明石市」です
掲載記事:神戸新聞2023年4月19日付
見出し:「ひっぱりだこ飯」からヒョッコリ パパたこストラップ発売 観光協会が淡路屋とコラボ
【優秀賞】
小学校 姫路市立大塩小学校6年 名田 ここね
中学校 西宮市立浜脇中学校2年 篠﨑 虎之
高等学校 県立有馬高等学校3年 森 莉子
【佳作】
小学校 該当なし
中学校 神戸市立丸山中学校西野分校2年 程 玉梅
高等学校 県立有馬高等学校2年 疋田 知優(ちひろ)
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入賞者一覧、審査基準と受賞理由についてはこちら
日本新聞協会が発行している「NIEニュース」第102号の同協会NIEアドバイザー紹介コーナーに、姫路市立豊富小中学校の川村かおり教諭、尼崎市立南武庫之荘中学校の中嶋勝教諭、西宮市立浜脇中学校の西村哲教諭、兵庫県立伊川谷高校の福田浩三主幹教諭、愛徳学園中・高校の米田俊彦教諭が掲載されています。
ぜひお読みください。
※5人の先生の抱負はこちら
県NIE推進協議会会員の新聞・通信社で5月、人事異動があり、朝日新聞神戸総局長が堀江泰史さんから山崎直純さんに交代した。人となりを自己紹介で―。
朝日新聞社神戸総局長 山崎 直純
時代に負けず 次代につなぐ
5月10日付で着任しました。1991年に入社し、神戸総局は1994年~95年にかけて駆け出し記者として過ごし、阪神淡路大震災も被災者のひとりとして経験しました。以後、新聞編集者として大阪本社と東京本社で過ごしてきました。総局勤務は28年ぶりです。
東京生まれですが神戸勤務以来、関西に移住。東京本社での単身赴任が10年弱ありますが、阪神間を拠点とし14年前からは神戸市に定住しています。
「新聞は必要なのか」。新聞編集者としてそんな問いに向き合ってきました。22年10月の日本新聞協会のまとめによると、全国の新聞発行部数は3084万6631部。全国では1年間で約218万部の減少です。兵庫県の発行部数133万7389部を超える読者が新聞購読をやめています。
新聞の発行部数と世帯数の推移|調査データ|日本新聞協会 (pressnet.or.jp)
小学5年生になる私の長女のクラスでも新聞を購読いただいている家庭は限られています。10年ほど前、大阪本社のNIE担当者から「新聞を読んだことがないではなく、見たことがない。そういうこどもたちが多いんですよ」と聞き、驚きそして納得しました。
編集者として私は10年前に「知る原爆」、「知る沖縄戦」というプロジェクトを社内で立ち上げ、今でも全国の希望校に毎年無料でコンパクトサイズの新聞をお届けしています(23年9月まで希望校募集中)。
https://www.asahi.com/corporate/info/14890632
昨年は通学路での事故防止をよびかける「キケンをさがせ みえない交差点for school」をつくりました(22年度の募集終了。23年度は未定)。
https://digital.asahi.com/articles/ASQ8T521JQ8KDIFI00T.html
このほか朝日新聞朝刊に朝日小学生新聞の1ページをそのまま掲載してみたり、アニメ「鷹の爪」とコラボした動画解説をつくって朝刊にも掲載したりと、こどもたちに関心を持ってもらえるような取り組みをしてきました。
https://www.youtube.com/watch?v=H7LZhWXzFXc
でもやはり一番は、こどもたちに直接「新聞っておもしろいよ」と語りかけていただくことだと思います。「ニュースなんてネットで読める」と言われる時代です。信頼性が高く、自分では絶対に選ばないニュースが目に入る。「新聞」の良いところを守り、時代に負けず、次代につなげるために微力を尽くしたいと思っています。
今後ともよろしくお願いいたします。
神戸で7月6日、NIEセミナー 参加者を募集します
NIE兵庫セミナーが7月6日、神戸ハーバーランドの神戸新聞本社で開かれます。兵庫県NIE推進協議会の主催。「わが校の『NIE活動』を紹介し合い、企画を磨く」と題した意見交換会では、参加者のみなさんに校種別に教育現場での新聞活用について語り合っていただきます。
記者講演は、時事通信神戸総局の水島信総局長が「通信社から見たNIE(仮)」と題して話します。実践事例発表では、神戸市立白川小学校の長﨑康子校長▽姫路市立飾磨中部中学校の佐伯奈津子教諭▽愛徳学園高校の米田俊彦教諭が、記者の出前授業やNIE授業について紹介します。
無料。午後2時~4時半。参加希望者は6月27日までにメールまたはファクスで申し込んでください。申込書はPDF案内またはWord版をクリックして取り出してください。同協議会事務局☎078・362・7054、ファクス078・362・7424
学校教育現場で新聞の活用を進める「兵庫県NIE推進協議会」の総会が6月21日、神戸市内であり、新会長に竹内弘明神戸親和大教授(68)が就いた。総会では2023年度の実践指定校26校を内定。高校と特別支援学校が連携してNIE活動に取り組む新規事業などの事業計画と予算案を承認した。
竹内会長は県立須磨友が丘高校(同市須磨区)、県立神戸高校(同市灘区)、親和中学・親和女子高校(同)で校長を歴任。就任あいさつで「新聞には書き手の熱い思いがつづられている。子どもたちが思いをしっかりと受け止め読み解くことで、社会や未来、人の心が見えてくる」とした。
15年から8年間会長を務めた秋田久子前会長が22年度の活動を報告。顧問の藤原俊平県教育長と長田淳神戸市教育長は、教育現場での新聞活用の現状を報告し「新聞は、子どもたちが情報を正しく活用する力を身に付けるために有効な教材だ」と強調した。
同協議会は学識経験者や県教育委員会、同市教育委員会、新聞社や通信社の代表者らで構成。実践指定校への記者派遣などを通じ、NIEの普及・支援に努めている。(安藤真子)=22日付神戸新聞朝刊ひょうご総合面
実践指定校は次の通り。
【日本新聞協会認定】〈小学校〉新規=神戸市立鶴甲、姫路市立網干西▽継続=神戸市立白川、神戸市立横尾、姫路市立大塩〈小中連携〉新規=姫路市立豊富〈中学校〉新規=神戸市立高倉、明石市立高丘、西宮市立浜脇▽継続=尼崎市立南武庫之荘、神戸市立丸山・西野分校、加古川市立加古川、南あわじ市・洲本市組合立広田〈中高連携〉新規=甲南〈高校〉新規=県立有馬、県立西宮、県立尼崎、県立三木北▽継続=県立伊川谷、県立須磨友が丘、県立加古川西、神戸市立葺合、神港学園、クラーク記念国際〈特別支援〉新規=県立のじぎく
【県推進協認定】〈小学校〉新規=愛徳学園
[写真説明]就任あいさつで新聞の価値について語る竹内弘明会長=神戸市中央区栄町通1
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実践指定校 26校決まる 県NIE推進協議会 総会
教育現場での新聞の活用に取り組む県NIE推進協議会の総会が6月21日、神戸市内で開かれた=写真。NIEを積極的に推進する、令和5年度の実践指定校には26校が決まった。また、中学校と大学・企業が連携してNIEに取り組むなどの新規事業計画を承認した。
総会には、推進協議会を構成している県教委や神戸市教委、県内の小中高、新聞社・通信社の代表者らが参加。あいさつに立った長田淳神戸市教育長は「信頼性の高い情報が掲載されている新聞は良質な教材になる。今後もより一層、新聞を活用した教育を進めたい」と話した。
5年度の実践指定校には、前年度から継続して指定される13校に加え、新規校12校、県NIE推進協議会が独自に認定した1校が決まった。日刊紙の提供を受けたり、記者派遣事業を利用したりしながら、NIEに取り組む。
また、8年間会長職を務めた秋田久子会長が退任し、竹内弘明・神戸親和大教授が就任する人事も承認された。竹内新会長は「新聞には書き手の熱い思いがつづられている。その思いを子供たちが受け止めて読み解くことで、社会が見え、未来が見え、人の心が見えてくる。NIE活動をますます充実させていきたい」と述べた。=22日付産経新聞朝刊阪神・神戸版
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新会長に竹内氏 県推進協
教育現場での新聞活用を進める県NIE推進協議会は6月21日、神戸市中央区の読売新聞神戸総局で総会を開き、新会長に竹内弘明・神戸親和大教授を選任した。竹内会長は「NIE活動によって、子どもたちは情報を活用して自分の問題として考え、発信する力が伸びていく」とあいさつした。
総会では、2025年の全国大会神戸大会を見据え、NIE実践校が26 校になったことや、大学、企業と連携してNIE活動に新たに取り組むことなどが報告された。=22日付読売新聞朝刊神戸明石版
2022年度兵庫県NIE実践報告書をアップしました。左の「実践報告書」をクリックしてご覧ください。
2023年度は県NIE推進協の独自認定校として1校を指定する。抱負を紹介する。(敬称略)
正しい情報を選び、読み解く力を
【愛徳学園小】
校長 眞浦由美子
実践代表者 彦野 周子
膨大な情報に誰もが簡単にアクセスできる現代社会において、正しい情報を選び、読み解く力を子どもたちに身につけさせたい。そのために低学年では、写真や見出しなどから社会で起こっているさまざま事象に興味をもつこと、高学年では新聞記事に書かれている内容の事実と意見を区別して読むことや複数の新聞を読み比べて多面的に物事を捉えることを大切にしたい。
継続校に続いて、2023年度の新規NIE実践指定校の抱負を紹介する。(敬称略)
新聞を学びにつなげる
【神戸市立鶴甲小】
校長 酒井 秀幸
実践代表者 松下 真寛
本年度よりNIE活動に参加するにあたり、学習指導要領で明記されている「主体的な学びに向かう力」の育成で、新聞がどのように学びにつなげられるのかを研究する。活字離れが叫ばれている昨今、子どもたちの主体的な学びに新聞が果たす役割を模索し、学習資料として新聞を効果的に活用して、子どもたちの「深く知りたい」という欲求に寄り添っていく。
「書く力」の向上図る
【姫路市立網干西小】
校長 岡﨑 由佳
実践代表者 北上 順公
本校児童の課題「書く力」を向上させるため書くことへの抵抗感をなくし、考える力をつけたい。新聞を読んで感想を書いたり、意見を投稿したりして考えたことをアウトプットし、書くことに慣れさせる。それにより多様な考え方を受け入れ、新しい考えを身につけることで心豊かな児童の育成を図る。また、低学年は新聞にふれる機会を設け、社会に関心が持てるように進めていく。
情報活用能力を育成
【姫路市立豊富小中】
校長 畑本 秀樹
前期実践代表者 川村 かおり
後期実践代表者 古寺 和子
本校は本年度より、主体的・対話的で深い学びの基盤となる情報活用能力のさらなる育成を目指し、「情報活用能力ベーシック」のプロセスに基づいた探究的な学びを展開する方法を実践研究していく。ICTの活用だけでなく、NIEを通した言語能力、情報活用能力を育成する実践事例を蓄積していきたい。そして1~9年生の体系表を作成したいと考えている。
輝く心と力を育むNIE
【神戸市立高倉中】
校長 赤松三菜子
実践代表者 新山 大輔
多くの情報が多様な手段で届けられる高度情報化社会の中で、生徒が新聞を活用した学習に取り組み、バランスの取れた情報を主体的に学び、仲間との対話により自分の考えを深めることは「生きる力」につながると考える。NIEの実践を通じて視野を広げ、時代を読み取る力やしなやかな心を醸成し、本年度の学校教育目標である「人として輝く心と力」を育みたい。
表現力、情報発信力を育成
【明石市立高丘中】
校長 植垣 文夫
実践代表者 三嶋祐貴子
本校は毎日、各クラスに新聞が2紙ずつ配布され、生徒たちはそこからさまざまな情報を得、社会への関心を高めることができている。本年度は、朝読書の時間を通じて、自分が興味のある記事の感想を書いて廊下などに掲示したり、朝の集会で選んだ記事を各クラスの代表が発表したりという取り組みを予定している。それを通して、主体的な学び・探求を行い、自己表現力や情報発信力を身につけることを目指したい。
コミュニケーション力を育成
【西宮市立浜脇中】
校長 佐々木 理
実践代表者 野上 耕佑
本校は社会科の授業でNIEノートを作成し、主体的に自分で記事を選び、その記事について感想を書いたり、提案・意見交流などを行ったりしている。新聞記事を通して、身の周りの事象に関心をもち、多面的・多角的に判断することで、自分の視野を広げ、考えを深めている。今後は、クラスメートとの対話の中で、さらなるコミュニケーション力の育成にも努めていきたい。
主体的な学びにつなげるNIE
【甲南高・中】
校長 山内 守明
実践代表者 足立 恵英
一貫校である本校では、中高複数の学年・教科においてNIE活動を展開する。公民や総合的な学習においては、平和、環境など社会的事象への関心を惹起(じゃっき)し、公正で客観的な立場からの問題点の探究と、私見の構築、発表をおこない、以後の主体的な学びへとつなげていく。 国語科では言語技術的な側面から新聞を活用し、適切な文章構築の探究、表現力の向上を目指していく。
社会と自己とをつなぐNIE
【県立有馬高】
校長 萩原 健吉
実践代表者 中村可奈子
本校は総合学科として、社会の諸問題と自己との関わりの中から課題を設定し、情報を集め活用しながら解決を目指す、探究的な活動に力を入れている。NIEを通じて、社会と自己とのつながりの理解に基づいた課題設定力、複数の資料を比較する資料活用力、適切な情報に基づいた解決策の提案力の育成を目指す。
課題解決へ探究力育てる
【県立西宮高】
校長 楠田 俊夫
実践代表者 河辺有希生
本校の「総合的な探究の時間」の目標は、身の回りにある課題を見つけ、解決にむけて探究する力をつけることである。1年次ではSDGsの視点から地域・世界的な課題のつながりを新聞記事を通して発見し、まとめ・発表する活動を行っている。NIEを通して主体的に問題発見能力や資料活用能力の伸長を目指し、2年次からの探究活動に活かしている。
地域に貢献するNIEを
【県立尼崎高】
校長 水嶋 正稔
実践代表者 平家 靖久
本校は地域住民の強い要望から多額の寄付を得て創設された経緯があり、本年度で100周年を迎える。この節目となる時期に、新たな取り組みとしてNIE活動を進めることで、情報の宝庫である「新聞」という媒体を通じ、学びを地域貢献に活かしていきたい。また地域を越え、国際的な視野に立って足元から一歩ずつ行動できる人材を育成したい。
NIE×SDGs×総合的な探究
【県立三木北高】
校長 田中 良季
実践代表者 石田 武史
本校はユネスコスクールの理念を教育活動の柱の一つとしている。全校生が取り組む、総合的な探究の時間では第1学年は「SDGsの理解」、第2・3学年は「体育・栄養」「国際異文化理解」「地域」「環境と科学」の4分野に分かれて「探究のプロセス」を重視した活動を行っている。これらの活動がNIEを活用し、さらに充実したものなること目指したい。
読む、書く、聞く、伝える力伸ばす
【県立のじぎく特別支援学校】
校長 田邉 勝彦
実践代表者 藤本 友美
昨年度、地域のニュースを取り上げ、新聞に親しむ授業を行った。地域の記事を取り上げることで、意欲的に記事を読むことができた。また、伝える力を養うために、体験実習の様子を新聞にしてまとめた。本年度は交流校と連携して授業を行い、さらに「読む 書く 聞く 伝える」力を伸長したい。
2023年度のNIE実践指定校全26校の校長と実践代表者から抱負が届いている。多様な取り組みが並ぶ。まずは、継続校から―。(敬称略)
主体的に行動する力育成
【神戸市立白川小】
校長 長﨑 康子
実践代表者 勝田 耕介
子どもたちが自ら思考・判断し主体的に行動する力の育成を目指す。実践2年目となる本年度は、校内研修「聞く・話す・書く・読む力の育成」と関連させたい。記事の内容をまとめたり、相手に分かりやすく伝えたり、興味をもったことを探求したりする活動を継続していく。新聞を通して子どもたちの社会的事象への見方・考え方を育て、主体的な思考・判断につなげたい。
書く・話す力の向上図る
【神戸市立横尾小】
校長 辻 丈治
実践代表者 吉川 拓郎
指定2年目を迎える本年度は、さらに新聞を身近なものに感じられるような環境整備に加え、教科を問わず、授業の中に新聞を活用できる場面を積極的に見いだし、意図的に取り入れていくようにしたい。そして、主体的に情報収集・活用・発信する子どもたちの姿を目指すとともに、本校の本年度の研修目標「書く・話す力の向上」の実現へとつなげていきたい。
全学年で「NIEタイム」
【姫路市立大塩小】
校長 田中 彰子
実践代表者 西沢 恵
本校はNIE実践指定校2年目となる。前年度の活動では、高学年を中心に新聞に関心を持つ児童が増えたように思う。本年度は全学年で「新聞タイム」を設け、全児童が新聞に親しめる環境づくりを目指すとともに、子どもたちが自ら思考・判断し、主体的に行動する力を育てていきたい。
言語・情報活用能力育てる
【尼崎市立南武庫之荘中】
校長 毛登山一郎
実践代表者 中嶋 勝
「新聞を活用し『言語能力・情報活用能力』の育成を図る」をテーマにして、前年度に引き続き国語科を中心にNIE活動に取り組む。1年生では主に新聞を読む機会を増やし、新聞に親しみながら、コラム写しを通じて文章力をつける。2、3年生では新聞ノートを使い、記事の要約や自分の意見をまとめ、記事を読んで知ったことを自分で調べ、主体的に学ぶ力を高めたい。
記事をほぐして伝える
【神戸市立丸山中西野分校】
校長 林 竜弘
実践代表者 阿部 俊之
本校は生徒の約8割が外国人の夜間中学校である。年齢・国籍・文化・宗教などの違いを互いに認め合い、日々の学習に取り組んでいる。昨年度は新聞記事に触れる方法を模索した。本年度は特に小学生新聞を用いて「記事をほぐして伝える」ことに挑戦したいと考えている。一人ひとりの生徒が新聞に興味・関心を持ち、言語力と社会に対する視野を広げることを目指す。
新聞から考え、新聞にまとめる
【加古川市立加古川中】
校長 山本 照久
実践代表者 小池 徹
新聞記事を通してSDGsに注目しながら社会で起きている事象や課題にふれ、世の中の出来事に興味・関心を持たせたい。また、新聞から得た情報について自分の意見を持ち、生徒同士の意見交換を通して、より多様な考え方を知り、思考を深め、そのまとめを新聞という形に表したい。さらには、新聞活用により情報活用能力を高めさせたい。
自分ごととして捉え行動する
【南あわじ市・洲本市組合立広田中】
校長 松下 哲也
実践代表者 河野 真也
本校は思考スキルの向上やキャリア教育の充実に取り組んでいる。世の中の出来事を「自分ごと」として捉え、課題解決に向けて行動できる生徒を育てたい。本年度は実践校2年目となり、教科を超えた実践の広がりと各社新聞記事の読み比べを通じ、さらに多様な価値観の育成や表現力の向上を図りたい。
やさしい日本語の実践的活用
【県立伊川谷高】
校長 衣笠 正人
実践代表者 福田 浩三
「やさしい日本語」の学習を通して母語である日本語について見つめ直すとともに、平易な日本語で書かれた小学生新聞を活用して日本に在留する外国籍の人たちとの交流を図る中で、多文化共生時代における日本の役割について考えていく。本年度はNIE活動を「学ぶ」から「使う」に移行し、新聞の持つ表現力を他者との相互理解に活用する実践に取り組んでいく。
新聞を通して社会と自分を知る
【県立須磨友が丘高】
校長 大久保 隆
実践代表者 岩本 和也
昨年度は、課題研究や各教科、朝読を通して新聞を活用した学習に取り組み、生徒は新聞に親しみを感じ、社会への関心を持つ機会をつくることができた。本年度も継続してこれらの活動に取り組み、特に公共などの授業での活用を発展させたい。また、近隣の横尾小学校との小高連携授業についても、昨年度の実践を踏まえて新たな取り組みができることを期待している。
新聞から「探究」を究める
【県立加古川西高】
校長 魚井 和彦
実践代表者 蓬莱 真吾
2年目となる本年度は、昨年度よりさらに新聞に触れる機会を増やす。本校の特色クラスである国際市民類型では、新聞のコラムの英語版と日本語版を読ませる実践に取り組み始めた。また、探究の時間には、テーマ設定やテーマの裏付けとなる証拠・関連資料を集める際に新聞を活用する。2年生ではディベートを行うので、立論・反駁などの資料、データとして活用する。
探究のベースとしてNIE活動
【神戸市立葺合高】
校長 森田 哲司
実践代表者 高野 剛彦
NIE実践指定校2年目となる本年度は、「探究のベースとしてのNIE」をテーマとする。「総合的な探究」「学校設定科目」「各教科・科目」での探究活動において、リサーチテーマ、記事の読解、データリソース、文章見本(レイアウトや表記)に新聞を活用することで探究能力の向上を図るとともに、"探究プラットフォーム"としての新聞の可能性を追求したい。
新聞を通し多様な力を養う
【神港学園高】
校長 中野 憲二
実践代表者 小樂﨑一基
本年度は第2学年の朝の0校時を主に使用しNIEに取り組む。新聞を普段読まない生徒が多い中、さまざまな視点から新聞記事に触れさせていくことで知識・理解力・思考力・判断力・表現力・課題発見能力等、生徒の力を養う取り組みに臨みたい。また、教科とも連携した取り組みにも挑戦したいと考える。
使う・作る・伝えるNIE活動
【クラーク記念国際高】
校長 片山 義弘
実践代表者 井上 翔太
本校では、特色である専攻の授業を中心に、新聞に〝触れる〟から、新聞を〝読む〟〝使う〟ことにつなげていく。さらに、新聞を〝作る〟を通して、メディアリテラシーや情報を〝伝える〟力を育んでいきたい。自分の興味・関心の種を拾い集め、社会の課題を自分ごととして捉えられるように、主体的・共同的な学びとともにNIE活動を進めていきたい。
日本新聞協会が任命するNIEアドバイザーに2023年度から、姫路市立豊富小中学校(前期課程)の川村かおり教諭▽尼崎市立南武庫之荘中学校の中嶋勝教諭▽西宮市立浜脇中学校の西村哲教諭▽県立伊川谷高校の福田浩三教諭▽愛徳学園高校の米田俊彦教諭―の5人にご就任いただいた。NIEの実践豊かな教諭として、兵庫県NIE推進協議会が新聞協会に推薦した。5人の先生に抱負を寄せていただいた。
※NIEアドバイザーの名簿はこちら。
新聞を「つくる」「つかう」が未来を拓く 姫路市立豊富小中学校(前期課程)教諭 川村かおり
NIEアドバイザーに就任した川村です。令和2年度に義務教育学校として開校した姫路市立豊富小中学校の前期課程の教員として働いています。「新聞を『つくる』と『つかう』が未来を拓く」をテーマに、さまざざまな取り組みを行ってきました。本校はICTを活用した実践にも力を入れており、新聞とICTが当たり前にある風景を子どもたちとつくる取り組みを行ってきました。まわしよみみ新聞や新聞製作アプリ「ことまど」を使った新聞づくりなどを中心に、子どもたちが楽しみながら取り組める活動をしてきましたが、今後はさらにNIE教育を通した言語能力・情報活用能力を育成する実践を行い、義務教育学校として9年間を網羅した事例を蓄積し、発信していきたいと考えています。
NIE活動の裾野を広げたい 尼崎市立南武庫之荘中学校教諭 中嶋 勝
「あっ、オレもやってみたいな亅
新任間もないこ頃、神戸大学附属住吉中学校で、遠藤瑛子先生の新聞を使った授業内容を聞いてそう感じました。教員になりたての私も生徒が意欲的に取り組むそのような授業をしたいと思い、新聞を使い始めました。後年、NIE実践校に指定されてからは、選んだ記事について班で討論したり、調べてきたことを発表したりすることを継続的に行ってきました。
未来を担う生徒たちには、ネットだけでは決して得ることができない、世の中の事象に関心を持ち、多様な意見に耳を傾け、互いの価値観を共有しながら、自分の意見を持てる人に成長してほしいと願っているからです。
今、学校現場は課題が山積し、教員は多忙を極めており、授業研究に取り組む余裕すらありませんが、生きた教材を使うNIE活動の裾野を少しでも広げていきたいと考えています。
生徒の探究心伸ばすNIEを 西宮市立浜脇中学校教諭 西村 哲
NIEという語句を知らなかった平成のころ、中3社会での内閣の単元。当時の小泉内閣総理大臣に中学生に手紙を送らせようという授業を考えた。最近の新聞記事を持ち寄って、中学生の意見を書こうということにして、総理に送った。いま思えばこれが私の初めてのNIE。それから10年以上たったある年、NIEを社会科授業で挑戦することとなった。今回は、毎時間1人ずつ、気になる記事を発表してクラスで共有している。発表5分、質疑応答5分、記事の共有と意見記述5分の合計15分。記事を共有するとき、僕が記事を持って机の間をまわるのだが、この時、生徒達が身を乗り出して記事を読もうとする、あの瞬間がなんとも言えず心地よい。そんな出来事があったんだという素直な驚き、テレビで見たあの事件の真相は何なんだろうという探究心、今年もNIEがとても楽しみだ。
新聞の持つ表現力を活用 県立伊川谷高校教諭 福田 浩三
新聞好きが高じて生徒や保護者との交流に活用するための校内発行新聞を発行し始めて11年がたちました。事実を伝えるだけでなく、「どうすれば読んでもらえるか」「どのような表現だと相手に楽しく伝わるか」など、新聞を通し研究してきました。
このたび、NIEアドバイザーという役割を与えていただき、今まで蓄積してきた「新聞の持つ表現力」をより幅広く伝えていくことが可能となり、うれしく思う限りです。
新聞は文字と写真だけで事実を正確に伝えます。この手法こそが今のSNSに慣れた世代にとって学び活用すべきものです。「はがき新聞作り」や「やさしい日本語」を中心とする教育実践により、生徒や若い世代の教育者に母語である日本語の素晴らしさを伝えていきたいと考えます。この活動の輪を今後も広く大きくと願います。
新聞の役割を問い直すとき 愛徳学園高校教諭 米田 俊彦
インターネットの高速化やデジタル化により、私たちは日々、高速、大量の情報の中でつながりを持ち、極めて便利になった社会で生きている。その中で、紙を用いて、人の手によって配達され、必ずしも高速ではない「新聞」と言うメディアの役割が、改めて大切になっている。
新聞は、人によって集めた情報を、時間をかけ、エビデンスに基づいて取捨選択された、実際に触れることができる実感のあるメディアである。
時に今、これまでとは次元を異にするさまざまなAIが登場し、新たな地平を開きつつある。また戦争や紛争、地球レベルでの環境の変化や、さらには少子化や物価高など多くの課題や問題に直面しつつ毎日を生きている。そんな時代を知り、未来を見通し、考える確かなツールとして新聞を活用した授業に微力ながら取り組んでいきたい。
県NIE推進協議会会員の新聞・通信社で人事異動があり、神戸新聞報道部長が小山優さんから小森準平さんに、毎日新聞神戸支局長が石川隆宣さんから岸桂子さんに交代した。人となりを自己紹介でー。
神戸新聞報道部長 小森 準平
新聞ができることは
4年ぶりに編集部門に戻りました。外に出ていろんな方々とお会いし、話をできる機会が増えて、毎日ワクワクしています。
神戸で生まれ育ちました。教職の道に進んだ同級生も割に多く、毎年春に兵庫県教委、神戸市教委が発表する「先生の異動」名簿の掲載紙面を隅から隅までチェックするのがひそかな楽しみです。50代半ばとなり、校長や教頭などとして活躍している旧友の名前を見つけるとうれしくなります。教えを受けた先生方はほとんど「卒業」されてしまいましたが...。
小学校で水泳、中学校でバレーボール、高校・大学でラグビーと、ずっとスポーツに親しんできたため、自分や友人の戦績が新聞で紹介されることが何よりの励みでした。知らず知らずのうちに読むようになった新聞が、身近な地域のこと、この国のこと、世界のことを、ごく自然に教えてくれました。デジタル全盛の時代ですが、これからも児童・生徒、教職員の皆さんの日常にそっと寄り添う存在であり続けたいと願っています。
ネット空間に玉石混交のニュースがあふれる中、次代を担う子どもたちには、正しい情報を選び取るスキルが不可欠です。そのために新聞ができることは何か。NIEの活動を通じて、学校現場の皆さんと一緒に考えていければ幸いです。よろしくお願いいたします。
毎日新聞神戸支局長 岸 桂子
兵庫との縁 かみしめて
5月1日付で着任しました。1994年入社で初任地以来、2度目の神戸支局勤務です。姫路支局相生通信部、阪神支局にも在籍しました。全国紙記者なのに支局ライフは兵庫県だけ。神戸の街歩きをしたりひょうご五国の地図を眺めたりしては、ご縁の強さを感じ喜びをかみしめている毎日です。兵庫以外では、大阪・東京の両本社で美術を中心に文化芸術を長く担当してきました。
新聞の立ち位置が激変しようとしています。若い世代では興味ある情報にしかアクセスしない傾向が強まる中、新聞が発信する正確で社会情勢を示す情報のために、どこまでお金を払っていただけるのか。私たちの姿勢こそ問われていると痛感します。
10代に正確性とか多様性とかもっともらしい単語を振りかざしても意味がないでしょう。「新聞には多様な情報が詰まっていて、知らないことを教えてくれる」と感じてもらえることが必要なのだと思います。NIEの役割も一層大きくなるのかもしれません。どうぞよろしくお願い申し上げます。
2022年度までNIE実践を続けてきた、8校の校長と実践代表者に取り組みをふりかえってもらった。(敬称略)
NIEで言語力育成
【神戸市立淡河小学校】
校長 黒井 陽子
実践代表者 藤岡 絵美
本校では、「NIEを活用した言語力育成と言語活動充実」というテーマを設けた。子どもたちが新聞に多く触れるよう、新聞コーナー、新聞カフェを設けた。学習では、発達段階や学習内容に合わせ、工作や新聞作り、新聞の役割など、積極的に学習に組み込んだ。子どもたちは新聞に親しみ、学習や生活に生かすことができるようになったと感じる。今、情報の活用が重視されている。小学校では、新聞に親しむこと、新聞作りの経験、情報活用の力が求められる。今回の取り組みで今後の学習の方向性の一つを教えていただいたと思う。
社会への関心高まる
【尼崎市立立花南小学校】
校長 平岩健太郎
実践代表者 山川 和宏
「新聞を通して、社会への関心を高める取り組み」を研究テーマにして、新聞記事を紹介する活動を中心に実践を重ねた。その中で、社会で起こっている出来事と自分とをつなげ、自分の考えを持てるような実践を試みた。その結果、子ども同士の日常会話の中でニュースの話題が出ることも多く、世の中の出来事が身近に感じられるようになってきたようである。今回の実践を機に、社会で起きている出来事と自分の身の回りの出来事とをつなげてとらえていけるような取り組みを継続していきたいと考えている。
地域のよさを再発見
【養父市立宿南小学校】
校長 増田真知子
実践代表者 栄羽 麻里
NIEの実践を通して、児童は、新聞を活用するための基礎的な知識を身に付け、身近な出来事から社会の情勢にまで目を向けるようになった。また、体験学習を終えたあとには、その時の様子や学びを新聞記事にして友だちと伝え合うことで、自分たちが住む地域の特徴やよさに改めて気づくこともできた。NIEは、子どもたちの 読解力を培いながら「新しいことを知る」、また「自分の思いを発信する」ための大事な学習である。これからも、日々の生活 の中に新聞がある環境を継続していこうと考えている。
情報の価値を認識
【神戸市立神陵台中学校】
校長 常光由起子
実践代表者 山元 公大
本校は、令和3・4年度にNIE実践指定を受けた。生徒が新聞に親しめる環境づくりを目指すとともに、新聞をきっかけとした情報の取り扱い方・情報リテラシーの向上を目指してきた。実践指定を受けた当初実施した新聞の活用状況アンケートにおいては、新入生を中心に多くの生徒が、新聞が持つ情報価値に気づいておらず、インターネットという特定の情報源から情報を得ていることがわかった。NIE実践を継続していく中で、新聞の持つ情報的価値に気づき、少しずつ活用しようとする様子が見られるようになった。
時事問題に興味関心
【加古川市立志方中学校】
校長 廣居 洋三
実践代表者 小山 真輔
社会的事象や時事問題を授業等で扱うことにより多角的に物事を考察し、正しい判断ができる生徒の育成を目指して活動を行った。主な活動は、授業における新聞記事やワークシートの利用、新聞読書感想文への参加、新聞記事についてのレポートなどである。これらを通して、新聞を読む機会を与え、少しずつではあるが、社会的事象や時事問題に興味や関心を持たせることができたように感じる。今後も生徒が新聞に触れる機会を設け、社会的事象や時事問題について主体的に考えを深められるような工夫をしていきたい。
学校教育に新たな可能性
【神戸山手女子中学校高校】
校長 平井 正朗
実践代表者 福永 博行
本校では新聞を授業の中で題材や資料など、教材として利用するほかに、新聞を活用して語彙力や表現力の養成、記者派遣事業を通して生徒の進路意識の涵養など、さまざまな取り組みを試みた。社会の動向に以前よりも関心を持つようになった生徒や、文章表現の際にも言葉の伝わり方や相手の受け取り方を意識するようになったと感想を話してくれた生徒もおり、新聞と学校教育を結ぶ新たな可能性を感じることができた。指定校となって実践してきたNIEの取り組みを通じて得た経験を今後の教育活動に還元していきたい。
NIEに〝触れた〟2年間
【県立播磨特別支援学校】
校長 藤井 生也
実践代表者 志水 幸広
本校は、知肢並置の高等部のみの特別支援学校で、日常的に新聞を手にすることがほとんどない実態から、「触れる」ことを目標にして進めた。1年目は、肢体不自由部門の2年生を対象に、興味を持たせる環境づくりとして「新聞の木」づくりや1分間スピーチを、2年目は知的障害部門の3年生31名を対象に毎日のトップ記事の記録や新聞づくりなどに取り 組んだ。記者派遣事業も好評で、ニュースを身近なものとして捉え直すきっかけとなり、世界の平和や社会参加について考える機会を与えていただいた。
<県推進協独自認定校>
批判的思考力が向上
【県立兵庫高校】
校長 福浦 潤
実践代表者 岩見 理華
「実践指定校」に指定された2021年度は、本校が高等学校新科目「総合的な探究の時間」を全校的に先行実施した初年度であり、「独自認定校」指定の2023年度まで、新聞記事や記者派遣事業等、NIEを活用してSDGsの視点に基づく地域課題解決型の探究活動を推進してきた。新聞を多角的な視点で読む活動を通して、情報収集能力や批判的思考力の向上がみられた。2023年度からは個人の情報端末を用いているが、調査活動にはインターネットに掲載された新聞記事も積極的に活用するように促していきたい。
県NIE推進協議会会員の新聞・通信社で3月、人事異動があり、日経新聞神戸支社長が下原口徹さんから稲荷竜也さんに交代した。人となりを自己紹介で―。
日経新聞執行役員神戸支社長 稲荷 竜也
ひとくくりに関西といっても
3月末に着任いたしました。関西勤務は三度目となります。記者生活をスタートさせたのが京都でありまして、1年前まで再び京都で勤務していました。ひそかに神戸にいけないかなと思っており、このほど念願がかないました。関西とひとくくりにされることに抵抗を感じる地元の方は少なくないと聞きます。逆に言えばそれぞれが個性豊かな土地柄で、みな地元に愛着と自負を持っている証左ではないかと思います。
京都は難しいとよくいわれますが、閉鎖的だとか、ややこしいなと感じたことはありませんでした。「関西」とまたひとくくりにすると失礼ですが、関西の文化、風土、人柄に魅かれます。神戸、兵庫県のことを一から知りたいと切に願います。
記者としては企業取材の畑が長く、東京ではエネルギー、化学、鉄鋼産業などを担当しました。一方、京都のほか、福岡でも勤務しており、振り返りますと、夜討ち朝駆けでニュース合戦に明け暮れた東京時代よりも、地域に密着した取材こそ地に足がついた実感がありました。
NIEの活動は京都勤務時代に学生の作文添削などを通じてかかわらせていただきました。メディアもNIEの活動を励みとして、教育現場と地域のお役に立てることができるよう気を引き締め、改めてコンテンツを磨き直さなければと感じます。ご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
兵庫県NIE推進協議会の新しいコーディネーターに、兵庫県立播磨南高校(播磨町)の前校長、吉田尚美さんが就任した。
吉田さんは1983年度から姫路市や高砂市の高校で国語科教諭を務め、2017年4月から兵庫県立神戸特別支援学校校長、19年4月から同県立三木北高校校長、21年4月~23年3月、同県立播磨南高校校長を歴任した。
人となりを自己紹介で―。
兵庫県NIE推進協議会コーディネーター 吉田 尚美(なおみ)
2023年4月から兵庫県NIE推進協議会のコーディネーターに着任しました、吉田尚美です。
高校国語教諭として、姫路市立姫路高校、県立高砂高校などに勤務し、県立教育研修所、県立図書館、特別支援学校にも勤務した経験があります。いろいろな職場を経験してみて、多様な人々の、さまざまな考え方、ものの見方があることを学び、長年の勤務の中で、社会の常識が変化する様子を見てきました。
物事が大きく変化する現代社会では、さまざまな視点からの情報を受け取ることはとても重要です。新聞の強みは、事件・事故、政治、経済から文化、スポーツまであらゆる分野の情報が網羅され、その一つ一つの記事が複数の目による厳しいチェックを経て世に出ている、信頼性の高いメディアであることです。
私はこれからNIE(教育に新聞を)活動を通して、子どもたちが正しい情報をもとに、自分の頭で考え、判断できる力を身につけられるよう、学校と協力して取り組んでまいりたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
兵庫県NIE推進協議会は、2023年度のNIE実践指定校を募っている。対象は県内の国公私立小・中・高校と特別支援学校で、学校長の承認が条件となる。
23年度の指定校は25校(25年度のNIE全国大会神戸大会を前にした全国大会枠5校を含む)で、22年度からの継続校を除く14校を募集する。応募多数の場合は地域や校種を考慮して選考する。
日本新聞協会と連携した取り組みで、指定期間は原則2年間。各実践指定校は県内で発行されている日刊6新聞が各1部ずつ、実践教諭の人数に応じて、4カ月または2カ月、無料で提供される(英字新聞や小中学校の場合は子ども新聞への変更可)。記者派遣事業も利用できる。
NIE実践について説明するオリエンテーションがある。指定校は年度末、同協議会が発行する実践報告書(A4判4㌻)と同新聞協会への報告書(A4判1枚)を提出する。
問い合わせは兵庫県NIE推進協議会事務局☎078・362・7054
兵庫県NIE推進協議会は、第1回NIE「わたしの推し記事」コンクールを開催します。
対象は、2021年度と2022年度兵庫県NIE実践指定校など県内の小・中・高校生の皆さんです。
新聞のなかから興味のある「推(お)し記事」を見つけて切り抜き、児童・生徒皆さんの目線で、その「紹介、感想、提言」を書いて記事と一緒に送ってください。
締め切りは2023年4月28日必着、結果は同年8月に本協議会ホームページで発表します。
応募方法、優秀作品への賞品など、詳しくは下記の応募用台紙、概要などのページをご参照ください。
たくさんの応募をお待ちしております。
応募する児童・生徒の皆さんへ↓
応募用台紙(説明書付き)は、A3判(※).pdf=A3サイズ1枚、または、A4判.pdf =A4サイズ3枚(A4判は左上を綴じてください)
(※)A3判は印刷設定で「両面印刷、短辺とじ、用紙サイズA3」を指定してください。モノクロ可。
応募対象校の先生へ↓
概要.pdf 先生の手引き.pdf 学校応募用紙Word版.docx
学校応募用紙はダウンロードして入力できます。1校につき1枚、必ずお送りください。
学校応募用紙の記入には「先生の手引き」を参照してください。
兵庫県NIE実践発表会が2月4日、神戸市中央区栄町通1、よみうり神戸ホールである。NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会の主催。記者講演やNIE指定校などの実践報告がある。
記者講演は、産経新聞社神戸総局の岸本佳子総局長が「読者投稿のススメ~『朝晴れエッセー』の現場から」と題して話す。
実践報告は、播磨特別支援学校や夜間中学の神戸市立丸山中学校西野分校の教諭らが登壇。須磨友が丘高校の生徒たちが、神戸市立横尾小学校の児童たちを対象に行う震災授業の報告もある。西宮市立浜脇中学校の教諭は、大学や企業と連携したNIE活動について報告する。
定員100人。無料。午後1時~3時半。申込書は同協議会のホームページから取り出せる。同協議会事務局☎078・362・7054
Word版「参加申込書」を開く兵庫県新型コロナウイルス感染症対策本部事務局(兵庫県災害対策課)の指導に従って、「イベント開催時のチェックリスト」を公開します
日本新聞協会は、家族や友達と新聞を読み、話し合ってまとめた感想文が対象の第13回「いっしょに読もう!新聞コンクール」の最優秀賞に、鳥取県岩美町立岩美北小学校6年、森川遙人さんら3人を選んだと発表した。
国内外の小・中・高・高専生から5万6998点の応募があった。兵庫県内からは2303点の応募があり、個人の奨励賞に5人、学校奨励賞に5校が選ばれた。(三好正文)=12月18日付神戸新聞朝刊教育面
県内の入賞は次の通り。(敬称略)
【奨励賞】天川花(姫路市立大塩小6年)落合美里(神戸市立葺合高1年)塚本結風
(同)藤江晴滋(六甲学院高1年)小野川幸樹(同2年)
【学校奨励賞】尼崎市立南武庫之荘中、西宮市立浜脇中、六甲学院中、須磨友が丘高、六甲学院高
NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会は11月30日午後5時50分から、夜間中学校の神戸市立丸山中学校西野分校(同市須磨区大黒町5)で公開授業を行う。
「国語」と「社会・日本語」の時間に、新聞を活用して、学年をまたいだ少人数授業を実施する。終了後には意見交換会を予定している。
参加無料。授業は午後5時50分~同7時15分、意見交換会は午後7時20分~同8時。申込書は同協議会のホームページから取り出せる。同協議会☎078・362・7054
県NIE推進協議会会員の新聞・通信社で9月、人事異動があり、読売新聞神戸総局長が曽根文朗さんから水野広宣さんに交代した。人となりを自己紹介で―。
読売新聞神戸総局長 水野 広宣
23年ぶりの勤務となります。当時は震災直後でした。6回の転勤を経験しましたが、これほど体に記憶が染みついている街はありません。あの頃、若さに任せ、五感をフル回転していたのだと思います。
震災で肉親を奪われた人の震える声を聞いていました。街づくりに力を合わせる人たちの真っすぐな目を見ました。代替バスの排ガスの臭いは忘れません。テント村でいただいた豚汁の味は今も鮮明によみがえります。
学生時代、東京―大阪間を歩く旅をしました。震災後の半年で歩いた距離はその時を上回ると思います。あのとき足先から感じ取った復興の槌音が今に続き、目の前の街があるーー。そう思うと神戸の人たちの底力を感じずにはいられません。
立場は変わりましたが、これからも積極的に街に出ようと思います。何とぞよろしくお願いいたします。
県NIE推進協議会会員の新聞・通信社で9月、人事異動があり、共同通信神戸支局長が安本省吾さんから高橋正也さんに交代した。人となりを自己紹介で―。
共同通信神戸支局長 高橋 正也
久しぶりの神戸です
9月に神戸に参りました。阪神大震災の際、勤務地・福岡から応援で現地入りした以降は、ほとんど訪れる機会がなく、本当に久しぶりの神戸です。
10年ほど前、大阪支社社会部でデスクをしていた当時は、大阪維新の会に絡む記事の出稿に忙殺され、府外に足を運ぶ余裕がなかったことが思い出されます。
本社では政治部の在籍期間が長く、直近はニュースセンター整理部におりました。神戸でNIE活動に関わる皆さまと交流できますことが楽しみです。
ネット時代を迎え、メディアを取り巻く環境は日々、変化しています。一方で、新聞が提供する「情報の信頼度の高さ」は変わりません。日本新聞協会が調査結果を例年発表している通りです。世論を二分する問題について賛否両論を書き込み、読者に複眼的な思考を促す大切な役割も新聞にはあると考えています。よろしくお願いいたします。
日本新聞協会は7月8日、新聞を生きた教材として活用する「NIE(教育に新聞を)」の2022年度実践指定校に全国534校を決めた。兵庫県内では20校が指定された。各都道府県のNIE推進協議会による独自認定校には13県56校(うち兵庫県は3校)が決まった。
534校の内訳は、小学校212校、小中連携6校、中学校179校、中高連携19校、高校108校、特別支援学校9校、高専1校。県内は小学校6校、中学校6校、中高連携1校、高校6校、特別支援学校1校。指定は原則2年間で、新聞を自由に活用してもらうため、購読料を新聞協会と各新聞社が全額負担する。兵庫県の独自認定校は購読料を県NIE推進協議会が全額負担する。
実践指定校は次の通り。
【日本新聞協会認定】<小学校>新規=神戸市立白川、同市立横尾、姫路市立大塩▽継続=神戸市立淡河、尼崎市立立花南、養父市立宿南<中学校>新規=神戸市立丸山・西野分校、加古川市立加古川、南あわじ市・洲本市組合立広田▽継続=神戸市立神陵台、尼崎市立南武庫之荘、加古川市立志方<中高連携>継続=神戸山手女子<高校>新規=県立須磨友が丘、県立加古川西、神戸市立葺合、神港学園、クラーク記念国際▽継続=県立伊川谷<特別支援>継続=県立播磨
【県推進協認定】<小中連携>新規=姫路市立豊富<高校>新規=県立兵庫、県立西宮
県NIE推進協議会会員の新聞・通信社で7月、人事異動があり、時事通信神戸総局長が丸山実子さんから水島信さんに交代した。人となりを自己紹介で―。
時事通信神戸総局長 水島 信
出会いは運動面から
7月1日付で神戸へ赴任してまいりました。NIEに携わる皆さまへの自己紹介にあたり、小学校の卒業文集の「将来の夢」が小学校教師だったことを懐かしく思い出します。小学校時代の私と新聞といえば、運動面を開いてひいきのプロ野球チームが勝ったか負けたかまず確認。ひいきのチームは基本的に弱かったのですが、たとえ負けていたとしても、中軸バッターが安打したのか、主力投手が防御率を上げたのかなどなど、紙面に載るスコア表にはチェックポイントが多々あり、たいていはどこかになぐさめを見いだすことができたのでした。
運動記事を足掛かりに、社会面のニュースも読みました。千葉県の房総半島の田舎に生まれた私にとって、新聞は外部世界とつながる大切なツールだったと思います。小学校教師の夢は怠惰な学生生活を送る間に立ち消え、1991年に時事通信社に入社しました。橋本政権だった97年に政治部に異動となり、その後は主に政治畑を歩きました。主に取材したのは首相官邸、自民党、外務省などです。
SNSの浸透で、ニュースへのアクセス方法は多様化しましたが、ネット空間に飛び交う情報は玉石混交です。NIEの活動を通じ、ネット時代に新聞が担う役割について私自身も認識を深めたいと思います。よろしくお願いいたします。
神戸で7月9日、NIEセミナー 参加者を募集します
NIE兵庫セミナー「『探究』...NIEで有事の背景を考える」が7月9日、神戸ハーバーランドの神戸新聞本社で開かれます。兵庫県NIE推進協議会の主催。「わが校の『探究』を紹介し合い、企画を磨く」と題した意見交換会では、参加者のみなさんに校種別に教育現場での新聞活用について語り合っていただきます。
内外の有事(非常事態)について、児童生徒にどう伝え、どう理解を促すか―。記者からの発信として、神戸新聞編集局の徳永恭子局次長が「コロナ下の新聞報道で問われたもの」と題して授業を行います。ロシアのウクライナ侵攻が長期化の様相をみせる中、「ウクライナ問題の淵源とこれから」をテーマに、西宮市立浜脇中学校の西村哲教諭と同協議会の三好正文事務局長が授業を紹介し、ワークショップを行います。
無料。午後2時~4時半。参加希望者は6月24日までにメールまたはファクスで申し込んでください。申込書はPDF案内またはWord版申込書をクリックし取り出してください。同協議会事務局☎078・362・7054、ファクス078・362・7424
2025年の第30回NIE全国大会が神戸市で開かれる。日本新聞協会が主催、神戸新聞社と兵庫県NIE推進協議会が主管する。同協議会の総会が6月16日開かれ、主管団体になることを承認した。
全国大会は毎年、教育・新聞関係者が参加し、シンポジウムや実践発表、公開授業などを行う。25年は阪神・淡路大震災から30年の節目。防災・減災に向けたNIEの取り組みも視野に、今後、大会スローガンや内容、日程を詰める。
今年の全国大会は8月4、5日、宮崎市で開催され、23年は愛媛県、24年は京都府で開かれる。
学校教育現場で新聞の活用を進める「兵庫県NIE推進協議会」の総会が6月16日、神戸市内であった。2022年度の実践指定校計23校を内定し、夜間中学校でも授業で新聞を活用するといった事業計画を承認した。
同協議会は、学識経験者や県教育委員会、同市教委、県内の学校、新聞・通信社で構成。秋田久子会長は「先生方の役に立ち、子どもたちにより良い授業が届けられるよう、NIE活動のエネルギーをさらに高めたい」とあいさつした。
県教委の藤原俊平教育長は「教科書にはない時事がNIEでは学べる」、同市教委の長田淳教育長は「深い思考力を養うためにもNIEのさらなる展開が必要」とした。(橘高 声)=17日付神戸新聞朝刊ひょうご総合面
実践指定校は次の通り。
【日本新聞協会認定】〈小学校〉新規=神戸市立白川、同市立横尾、姫路市立大塩▽継続=神戸市立淡河、尼崎市立立花南、養父市立宿南〈中学校〉新規=神戸市立丸山・西野分校、加古川市立加古川、南あわじ市・洲本市組合立広田▽継続=神戸市立神陵台、尼崎市立南武庫之荘、加古川市立志方〈中高連携〉継続=神戸山手女子〈高校〉新規=県立須磨友が丘、県立加古川西、神戸市立葺合、神港学園、クラーク記念国際▽継続=県立伊川谷〈特別支援〉継続=県立播磨
【県推進協認定】〈小中連携〉新規=姫路市立豊富〈高校〉新規=県立兵庫、県立西宮
◆
教育現場で新聞の活用を進める県NIE推進協議会の総会が6月16日、神戸市中央区で開かれた。令和4年度の実践指定校に23校を内定。また、小学校と高校の連携授業の実施などの新規事業計画を承認した。
総会には、推進協議会を構成している、県教委や神戸市教委、県内の小中高、新聞社・通信社の代表者らが参加した。あいさつに立った藤原俊平県教育長は「ウクライナの問題など、教科書からは学べないことをNIEの授業で学ぶことができる」と意義を指摘。推進協議会の秋田久子会長は「NIE活動のエネルギーをさらに高めていきたい」と決意を語った。
NIEを積極的に推進する実践指定校には、原則2年間指定される。4年度は、前年度から継続して指定される9校に加え、神戸市立丸山中学校西野分校など新規校11校、県NIE推進協議会が独自に認定した3校が内定した。日刊紙の提供を受けたり、記者派遣事業を利用したりしながら、NIEに取り組む。=17日付産経新聞朝刊神戸版
◆
学校教育に新聞を活用する「県NIE推進協議会」の2022年度総会が6月16日、神戸市内で開かれた。夜間中学での新聞活用や、高校生が小学校に出向く連携授業の開始など22年度の事業計画を承認した。
推進協は県内の学校や教委、新聞・通信社で構成され、授業への記者派遣事業などを展開している。推進協の秋田久子会長は「よりよい授業を子どもたちに届けられるよう、活動のエネルギーを高めていきたい」と抱負を述べた。=29日付毎日新聞朝刊兵庫版
内定した22年度のNIE実践指定校は次の通り。
【小学校】神戸市立淡河▽同市立白川▽同市立横尾▽尼崎市立立花南▽養父市立宿南▽姫路市立大塩【中学校】神戸市立神陵台▽同市立丸山・西野分校▽尼崎市立南武庫之荘▽加古川市立志方▽同市立加古川▽南あわじ市・洲本市組合立広田【中高校】▽神戸山手女子【高校】県立伊川谷▽県立須磨友が丘▽県立加古川西▽神戸市立葺合▽神港学園▽クラーク記念国際【特別支援学校】県立播磨【推進協独自認定】姫路市立豊富小中▽県立兵庫高校▽県立西宮高校
[写真説明]兵庫県NIE推進協議会総会であいさつする秋田会長=神戸市中央区栄町通1(神戸新聞社提供)
県NIE推進協議会会員の新聞・通信社で3月、人事異動があり、日経新聞神戸支社長が滝川盛幹さんから下原口徹さんに交代した。人となりを自己紹介で―。
日経新聞神戸支社長 下原口 徹
札幌から思い出深い神戸へ
皆さま、はじめまして。1988年に入社し、大阪社会部に配属され、大阪府警担当の事件記者としてスタートしました。経済が中心の日経新聞では傍流中の傍流です(笑)。
その後、美術記者を経てスーパーやコンビニ、百貨店などを長く担当。その後、通算2回、6年間にわたる上海支局駐在のときも中国人の消費パワーなどを取材しましたので、個人消費を含めた「柔らかい」経済がメーン取材分野となりました。90年代後半にダイエーの中内功さんの担当を3年間務めたときには、何度も取材で神戸を訪れました。
今年3月末まで札幌支社におりました。2021年のNIEの全国大会は札幌開催でしたが、コロナ禍のなか、オンライン開催となってしまい、NIE活動に関わる先生方らとの交流の機会は残念ながら失われてしまいました。
ロシアがウクライナへ侵攻し、いま、目の前で戦争が起きています。長いデフレからインフレへと日本でも暮らしが大きく揺さぶられています。こんな時こそ新聞による正確で幅広い情報、そして深い解説が求められています。NIEの活動を通して伝えていければと思います。
2022年度は県NIE推進協の独自認定校として3校を指定する。抱負を紹介する。(敬称略)
ネットと紙の利点生かす
【姫路市立豊富小中】
校長 山下 雅道
前期実践代表者 前野 翔大
後期実践代表者 井上 佳尚
GIGAスクール構想のスタートにより、本校では授業や行事など、児童生徒の学校生活が大きく変化した。本年度からは、これまでの「つくる」「つかう」はもとより、ICTを活用し、協働学習による非認知能力の向上や、ネットと新聞のそれぞれの利点を生かしたメディアリテラシーを高める活動を、今回の実践を通じてさらに推し進めたいと考えている。
地域課題解決へNIE活用
【県立兵庫高】
校長 福浦 潤
実践代表者 岩見 理華
本校は、「総合的な探究の時間」を中心に、SDGsの視点に基づく世界の課題につながる地域の課題を解決する提言を行う教科横断的な探究活動に取り組んでいる。NIEの新聞記事の活用や記者派遣事業は、主に探究課題設定と調査活動のまとめ方に位置付けて実施している。地域、日本、世界の課題を自分ごととして捉え、対話による多角的な視点と批判的思考力の涵養を目指したい。
問題解決力を育成する
【県立西宮高】
校長 楠田 俊夫
実践代表者 河辺有希生
本校の「総合的な探究の時間」は、SDGsに結びつけて1年次では地域的な課題、2年次ではグローバルな課題解決について、探究活動を行っている。特に、1年次では新聞記事を通して、地域につながる課題を発見し、まとめる活動を行っている。NIEを通して、生徒の問題発見能力や資料活用能力を伸長させ、主体的に課題解決策を見いだす力の育成を目指す。
継続校に続いて、2022年度の新規NIE実践指定校(内定)の抱負を紹介する。(敬称略)
NIEで思考・判断力養う
【神戸市立白川小】
校長 長﨑 康子
実践代表者 勝田 耕介
子どもたちが自ら思考・判断し、主体的に行動する力を育てていきたい。そこで、新聞記事を活用し、自分の考えを相手に分かりやすく伝える活動や、興味をもったことを探求する活動を継続し、社会に目を開き、自分の考えを発信できる子どもの育成を目指す。まずは、新聞がいつでも手に取ることができるコーナーを設け、新聞に親しめる環境整備を行っていきたい。
新聞に慣れ親しむ活動
【神戸市立横尾小】
校長 酒井 秀幸
実践代表者 吉川 拓郎
新学習指導要領で明記されている「主体的な学びに向かう力」をどのように具現化していくかを考えたとき、効果的に新聞を使った学習について研修を深めていくことで、子どもたちが「広く・深く知りたい」という欲求に対応できるのではないか。そして、活字離れが叫ばれている昨今、新聞を学習資料としてどのように子供たちに活用させるかを考えていきたい。
情報活用能力を高める
【姫路市立大塩小】
校長 岡﨑 由佳
実践代表者 金澤 智子
新聞にふれる機会を増やすことで新聞の良さを知り、読む力、聴く力、発信力、ひいては情報活用能力を高める。低・中学年にも新聞になじみが持てるよう工夫する。新聞活用を通して平和と安全な社会を求め学校教育目標である「しなやかでやわらかい心」を醸成する。
新聞の良さを発掘する
【神戸市立丸山中西野分校】
校長 林 竜弘
実践代表者 阿部 俊之
本校は生徒の約8割が外国人の夜間中学校である。年齢・国籍・文化・宗教などの違いを互いに認め合い、日々の学習に取り組んでいる。本年度は新聞の中から新しい学びの材料を見つけ出し、教科を問わず多角的な視点から生徒にアプローチしていきたいと考えている。一人一人の生徒が記事を通して正しい日本語を身に付け、新聞に興味・関心を持つことを目指す。
新聞から考えを深める
【加古川市立加古川中】
校長 山本 照久
実践代表者 橘 脩平
新聞を一度も読んだことがない生徒がいる中で、新聞記事を通してSDGsに注目しながら社会で起きている事象や課題にふれ、世の中の出来事に興味・関心を持たせたい。また、新聞から得た情報について自分の意見をまとめ、他生徒と意見交換することにより多様な考え方を知り、思考を深めさせたい。さらには、新聞活用により情報活用能力を高めさせたい。
自分ごととして捉える
【南あわじ市・洲本市組合立広田中】
校長 松下 哲也
実践代表者 河野 真也
21年度より、本校は思考スキルの向上やキャリア教育の充実に取り組んでいる。世の中の出来事を「自分ごと」として捉え、課題解決に向けて行動できる生徒を育てたい。また、各社の記事の読み比べを通じ、多様な価値観の育成や表現力の向上も図りたい。
教科の学習活動にNIE
【県立須磨友が丘高】
校長 川崎 芳徳
実践代表者 岩本 和也
櫻木 千恵
本校は、本年度よりNIE実践指定校となった。生徒は3年間の課題研究に6紙を活用することを計画している。課題研究の取り組みだけでなく、教科の学習活動において新聞を活用した取り組みを推奨している。また、近隣の横尾小学校も本年度より実践指定校となったことをきっかけに、小学校と高校が連携した取り組みが何かできるのではないかと期待している。
英字新聞で時事を学ぶ
【県立加古川西高】
校長 魚井 和彦
実践代表者 蓬莱 真吾
本校の特色類型である国際市民類型は英語に重点をおいたクラスである。英字新聞を読むことで、英語を通して時事問題に触れる機会にしたいと考えている。また「総合的な探究」の時間に生徒の興味・関心を引き出すために新聞を活用したり、根拠資料として新聞を用いたりする予定である。また探究学習のディベートで用いる資料として新聞を活用していきたいと考えている。
グローバルな人材育成
【神戸市立葺合高】
校長 清家 豊
実践代表者 高野 剛彦
「新聞で育成する多様な視点・価値観をもったグローバル人材」を研究テーマに設定。さまざまな社会課題を探究する際、一面的・偏った情報ではなく、多様な視点・価値観の情報を収集し、エビデンスをもとに自己の考え・意見を構築するという探究プロセスを通じて、Society5.0の先の時代に生きるグローバル人材を育成したい。その核として新聞を活用する。
思考力・批判力を育成
【神港学園高】
校長 中野 憲二
実践担当者 中西 正和
本年度は、2年生の特進コースの学校設定科目「現社探究」で、新聞を用いた学習を実施する。新聞を通じての探究活動により、現代社会の諸問題についての理解力、分析力、そして、思考力・批判力を育成することを目指す。まずは、ウクライナ問題についての学習から始めている。「調べ学習」からプレゼン作成、そして、発表などを行っている。
自己肯定感を育成する
【クラーク記念国際高】
校長 片山 義弘
実践代表者 安井萌七美
本校は「非認知能力の育成」をテーマにNIEに取り組む。新聞活用を通じ、地域や社会に対する問題意識を高め自ら課題を見つけ、問題解決を目指し考えを形成していく教育活動を推進していきたいと考えている。そうした活動に取り組みながら、一人ひとりの自己肯定感の育成を高め、本校の教育理念「夢・挑戦・達成」にもとづく、主体性をもつ生徒の育成を目指していく。
2022年度のNIE実践指定校全23校(内定)の校長と実践代表者から本年度の抱負が届いている。多様な取り組みが並ぶ。まずは、継続校からー。(敬称略)
興味から深い学びにつなげる
【神戸市立淡河小】
校長 黒井 陽子
実践代表者 藤岡 絵美
前年度は、県NIE推進協議会の講師の助言のもとに、学年を問わずさまざまな教科で、新聞を活用することができた。また、地域を取材したことを発表する機会を小規模校との交流の授業で実施することができた。本年度は、高学年の授業に焦点を合わせて、「自分の興味・関心に合わせて新聞を進んで活用していくことのできる児童の育成」を目指す。
情報を比べ読み取る力
【尼崎市立立花南小】
校長 平岩健太郎
実践代表者 山川 和宏
前年度の実践を通して、社会への関心の高まりが見られたことを踏まえ、本年度はさらに社会で起こっている出来事を自分ごととして捉え、自分の考えを持てるようにしていきたい。そのためにも、事実の切り取り方には情報を発信する者の主観が入っていることに気づき、いくつかの情報を比較しながら、事実と意見を区別して読み取る力を身につけさせたい。
対話を通し考え広げる
【養父市立宿南小】
校長 増田真知子
実践代表者 栄羽 麻里
前年度は取り組みを通して、新聞が児童の生活に身近な存在となり、表現する喜びや楽しさを味わうことができた。本年度は、引き続き県内の小規模校との交流も継続し、表現力や情報発信力をさらに身につけさせたい。また、児童の主体的かつ探求的な学びとなるよう効果的に新聞を授業や特別活動等に取り入れ「対話を通して、自分の考えを広げ、深めようとする児童の育成」を目指したい。
情報リテラシーを高める
【神戸市立神陵台中】
校長 常光 由起子
実践代表者 山元 公大
本校はNIE実践指定校2年目となる。前年度に引き続き、生徒が新聞に親しめる環境づくりを目指すとともに、新聞をきっかけとした情報の取り扱い方・情報リテラシーをより一層向上させたい。そして新聞だけでなく、さまざまなメディアとの向き合い方も指導していきたい。また本年度は、新聞記事を批評的に読み、自分の考えを形成する力を高めていきたい。
言語・情報発信力育成
【尼崎市立南武庫之荘中】
校長 屋敷 成治
実践代表者 中嶋 勝
21年度同様、国語科を中心にNIE活動に取り組む。1、2年生では新聞を読む機会を増やすことで新聞に親しみ、コラム写しを通じて文章力を磨く。3年生では新聞ノートを使い、記事を要約して読解力を伸ばし、200字の感想を書くことで自分の考えを表現する。さらに記事から課題を見つけ、班での交流やクラスで発表する機会を増やして情報発信力を高めたい。
主体的に学ぶ生徒育成
【加古川市立志方中】
校長 廣居 洋三
実践代表者 小山 真輔
本校は、実践指定2年目となった。前年度の活動で新聞に関心を持つ生徒が増えたように思う。本年度は、より新聞に関心を持たせ、社会的事象・事件について、さまざまな視点から考え、考察し、判断できる生徒の育成を継続する。そして、主体的に学習を進められる生徒の育成を目指す。本年度は、新聞閲覧方法の変更や、授業で新聞ワークシート等を継続活用していきたい。
現代の諸課題に取り組む
【神戸山手女子中高】
校長 平井 正朗
実践代表者 福永 博行
21年度は新聞を活用した探求型学習を行い、社会問題へのアプローチによる課題発見・解決力の育成を試みた。本年度は、社会科が起点となって他教科と連携しながら、教科の枠では収まらない現代的な諸課題に取り組むことを目標とする。一つの記事から多面的に考察する力を養うなど、新聞を用いた教科横断的な学習の新たな可能性を探りたい。
「新聞の表現力」活用
【県立伊川谷高】
校長 衣笠 正人
実践代表者 福田 浩三
コミュニケーション能力向上の手段として新聞のもつ表現力・情報伝達能力を活用する本校での教育実践も2年目となる。本年度は「表現する」を中心に、「やさしい日本語」を活用しながら、生徒がより正確に考えを伝えるための手法について学習する。生徒自身が興味を持ったテーマについての内容をまとめたはがき新聞を作成し、生徒同士の相互評価を行うことで、さらなる学習につなげていく。
人・社会への関心を高める
【県立播磨特別支援学校】
校長 下雅意一之
実践代表者 志水幸広
実践指定校2年目の本年度は、知的部門の3年生を中心に実践を継続する。前年度に引き続き、さまざまな形で新聞に触れる機会を設け、自ら情報収集、情報伝達することに楽しみを見いだすことを目指す。そして、自分たちが生きる社会への興味関心を高めることで、主体的に人と関わろうとする意欲やコミュニケーション能力の向上へとつなげたい。
兵庫県NIE推進協議会が任命する特任アドバイザーに神戸市立高倉中学校の赤松三菜子校長にご就任いただいた。2022年度から。NIEに関心が高く、21年度は実践指定校の校長を務められた。抱負を寄せていただいた。
輝く心と力を育むNIE
神戸市立高倉中学校 校長 赤松三菜子
高度情報化社会では、SNS等の普及により、多くの情報が多様な手段で届けられます。学校で、子どもたちが新聞を活用した学習に取り組み、バランスの取れた情報を主体的に学び得て、仲間との対話により自分の考えを深めることは「生きる力」につながります。
また、予測困難な未来社会を生きる子どもたちが、時代の変化に柔軟に対応していくためには、「時代を読み取る力」と「しなやかな心」が必要です。令和の時代、NIEの実践を通じて、人として輝く力と心を育むことの重要性を改めて実感しています。
よりよい学校教育を目指すためには、地域を知り、地域に学び、地域を生かすことも大切です。NIEの実践は、次代を担う子どもたちが視野を広げ、地域や社会の中で課題を発見し行動できるよう、教育活動の質を高めていくと考えています。
過去に学び、今を知り、未来に生かすことは、新学習指導要領の「生きる力 学びの、その先へ」とつながることでしょう。NIE特任アドバイザーとして一緒に学びを深めていければ幸いです。
NIEアドバイザーの名簿はこちら
2020~21年度、NIE実践を続けてきた10校の校長と実践代表者に取り組みをふりかえってもらった。(敬称略)
新聞から広がる世界
【伊丹市立天神川小学校】
校長 津田 康子
実践代表者 渡邊 奈美
本校は本年度、実践2年目を終えた。コロナ禍で人と人の関わり方が難しい中での実践となった。昨年度・本年度の取り組みでは、普段新聞に慣れていない児童への興味付けを中心に行った。「ことまど」やエクセルでの新聞作りや、いつでも自由に読めるNIEコーナーの設置を行った。また、記者の仕事の内容や、見出しの付け方も学習した。この2年間の実践を通して、新聞の存在は、情報を得たり、発信したりする力を高めるものになった。そして、児童自身が新たな情報への関心を広げることができた。
「NIEノート」~日常の取り組みへ~
【西宮市立浜脇中学校】
校長 辻村 隆
実践代表者 渋谷 仁崇
本校は2019年度からNIE活動を開始、20年度から指定校となった。21年度からは全校生がNIEノートを作成し、週1回以上記事をまとめた。その中で、SDGsプログラム、ジュニアEXPO、記者派遣事業など多くを主体的・多面的に学ぶ生徒が増えた。新聞各社には記事を取りあげてもらった。今後も学校全体で取り組み、地域ともつながりをもち、幅広いNIE活動を推進したい。社会の動きへの興味関心を高め、世界に目を向け、社会的思考力を持って、意見やアイデアを表現できる人物育成を目指す。
記者派遣と新聞製作で成果
【兵庫教育大学附属中】
校長 上野 佳哉
実践代表者 橋本美砂子
①記者派遣事業として、産経新聞の小林記者をお招きし、「新聞記者の視点から語る〝ミライ〟に必要な力」というテーマでお話しいただいた。続いて、各学年の代表者と小林記者との座談会を開催。「興味がわく新聞とは?」「どのように取材するのか?」「勉強の大切さ」等、話題は多岐に渡った。②キャリア探究総合では、神戸新聞の三好アドバイザーを講師に15回にわたる授業を展開した。生徒たちはSDGsをテーマに、各々が選んだ新聞記事から各自が捉えた課題を探究し、その考えを「ことまど新聞」へまとめた。
「考える授業」さらに実践
【愛徳学園中・高】
校長 宮内 健一
実践代表者 米田 俊彦
コロナ禍の中、ICTを用いたリモート授業やタブレット端末を用いた授業でも新聞が活用でき、生徒の考えが深まることを実感できた。(県推進協HP「セミナー・発表会―」に記事や感想があります)。今年1月には愛徳学園小・中学校をZoomでつないで交流授業を行い、児童・生徒が新聞を仲立ちとして学び合うことで、互いに学びが深まり、学校をつなぐ授業の可能性を強く感じた。(同HP「教員によるNIE実践」に記事や感想があります)これからも新聞を用いた新たな考える授業の実践に取り組んでいきたい。
Chromebookを活用
【蒼開中・高】
校長 阪口 寛明
実践代表者 奥村 智紀
NIE実践指定校となって2年目の2021年度は「情報」の授業の中でChromebookを活用し、紙媒体・データ媒体双方から新聞記事に触れる機会を設け、ICT導入によるアプローチを行った。また探究活動と連携し、自分で課題を設定し、その課題を解決する〝問題解決能力〟を育成できた。しかし、情報があふれる現代社会においては、情報を収集・発信する力はもちろん、誤った情報をうのみにしない力(情報リテラシー)が必要である。今後、新聞そのものに触れる機会を増やしつつ、情報リテラシーの育成を図りたい。
「正解のない問い」に挑む
【県立神戸高塚高】
校長 高本正道
実践代表者 伊東琢麿
2019年度から新学習指導要領「総合的な探究の時間」を先行実施し、3年計画の探究プログラムを作成。初年度は新聞を利用し「情報収集・分析・まとめ・発表」法を指導した。20~21年度はNIE指定校として、生徒に4カ月分6新聞がある環境を提供できた。「正解のない問い」にあふれる現代でアンテナを張り巡らせ「自ら課題を発見し、課題解決に取り組む姿勢と手法」を身につけるよう取り組んだ。県立高は22年度から全入学生がタブレットを日々活用する。目的に応じ情報を適正に活用できるよう指導する。
批判的・多角的視点を醸成
【県立兵庫高】
校長 升川清則
実践代表者 岩見理華
本校は2020年度、文部科学省「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」(グローカル型)の指定を受け、「総合的な探究の時間」を先行実施している。本授業では、SDGsの視点に基づく世界の課題につながる地域の課題を自分ごととして捉え、解決策を提案する探究学習に取り組んでいる。NIEは、新聞記事を活用した話し合いによる課題の発見や、調査内容をまとめる学習に記者派遣事業を位置づけた。生徒たちは、NIEを通して社会的課題について関心を高め、批判的・多角的な視点を身につけることができた。
「防災・災害」テーマに
【県立明石西高】
校長 樫木 直人
実践代表者 上田多江子
本校では、1年次の総合的な探究の時間で、「防災・災害」をテーマとした課題研究を行っている。その過程で、新聞記事の読み方講座や、「神戸新聞の7日間」のDVD鑑賞、新聞等を参考文献としたミニ論文作りに取り組んだ。また、図書館前のNIEコーナー設置、各教科の授業での新聞活用を行い、生徒が積極的に新聞に触れる機会を設けた。2022年度の新入生からは1人1台情報端末を購入するので、情報機器を用いた新聞活用の授業開発を行い、生徒の学びに向かう力を育成したい。
新聞が身近な存在に
【県立西宮高】
校長 萩原 健吉
実践代表者 宮垣佳寿子
本校は、1年次で地域的な課題、2年次でグローバルな課題(SDGsのゴール)の解決に向けた探究学習に取り組んできた。この取り組みの中で、ネットで情報収集し、新聞離れしている生徒にとって、新聞は紙面を通して多くの情報が提供されていることに気づいた。さらに、新聞記者の講演で新聞記事の信憑(しんぴょう)性を知った。レポート作成等に用いることで、新聞を身近に感じるようになったことが一番の成果である。今後は「課題研究」の資料としても活用できるよう、閲覧方法を工夫していきたい。
社会に目を向ける教育活動を
【県立多可高】
校長 殿井 瑞穂
実践代表者 盛岡 宗太
植山 正彦
本校は、2年間のNIE実践を通じて、新聞を活用し、他者と意見交換することで多様な価値観に触れ、社会の変化に対応できる力の育成を目指してきた。1年目は新聞自体に抵抗感を示す生徒も多かったが、2年目になると、生徒がさまざまな出来事に対して、他者の意見や考えを認めながら、主体的に話し合う姿が散見された。ここで実践指定校としての期間は終えるが、今後もこの取り組むを生かして、生徒が日々の変化を敏感に感じ取り、社会に目を向けていくよう、日々の教育活動を行っていきたい。
◆NIE実践発表会は中止 兵庫県NIE推進協議会は2月5日、神戸市内で開催を予定していた「兵庫県NIE実践発表会」を中止すると決めた。新型コロナウイルスの感染急拡大に伴う措置。NIE指定校の実践報告と高校生によるシンポジウムは後日、同協議会ホームページで動画配信または記事を掲載する予定。
日本新聞協会は「第13回いっしょに読もう!新聞コンクール」の作品を募集している。興味を持った新聞記事を家族や友人と読み、感想や意見を専用の応募用紙に書き、あわせて記事の切り抜きも送る。
対象は小・中・高・高等専門学校生。記事は2021年9月8日~22年9月6日の新聞から選ぶ。個人賞と学校賞の各部門で校種別に審査、12月に結果を発表する。
応募要領・応募用紙は日本新聞協会NIEウェブサイト(http://nie.jp/)からダウンロードできる。兵庫県内の受け付けは、〒650-8571 神戸新聞社内、兵庫県NIE推進協議会「いっしょに読もう!新聞コンクール」係。9月7日必着。問い合わせは同協議会☎078・362・7054
兵庫県NIE実践発表会が2月5日、神戸市中央区栄町通1、よみうり神戸ホールである。NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会の主催。「NIEで探究! 調べる、そして、自分の考えを根拠とともに伝えよう!」をテーマに、記者講演やNIE指定校の実践報告、高校生によるシンポジウムがある。
記者講演は、神戸新聞社編集局の徳永恭子局次長が「コロナ下の新聞報道で問われたもの」と題して話す。
実践報告は、伊丹市立天神川小学校、蒼開中学・高校の教諭が登壇。シンポジウムは神戸高塚高校、兵庫高校、明石西高校、県立西宮高校、多可高校の生徒たち計10人が「ifこの世に新聞がなかったら~アフターコロナの時代を生きる・NIEの活かし方~」と題して討議する。司会は、同協議会特任アドバイザーの中野憲二・神港学園高校長。
定員100人。無料。午後1時~3時半。同協議会事務局☎078・362・7054
兵庫県NIE推進協議会は、2022年度のNIE実践指定校を募っています。コロナ禍が続いています。いまほど、正しい情報を取捨選択し読み解く力が必要なときもありません。多様な情報が詰まった新聞は、社会とのつながりを実感できる媒体です。教育現場での新聞活用の取り組みに参加しませんか。
関心のある先生方に当協議会からご説明にうかがっています。気軽にお声掛けください。
兵庫県NIE推進協議会は、2022年度のNIE実践指定校を募っている。対象は県内の国公私立小・中・高校と特別支援学校で、学校長の承認が条件となる。
22年度の指定校は20校で、21年度からの継続校を除く10校を募集する。応募多数の場合は地域や校種を考慮して選考する。
日本新聞協会と連携した取り組みで、指定期間は原則2年間。各実践指定校は県内で発行されている日刊6新聞が各1部ずつ、実践教諭の人数に応じて、4カ月または2カ月、無料で提供される(英字新聞や小中学校の場合は子ども新聞への変更可)。記者派遣事業も利用できる。
NIE実践について説明するオリエンテーションがある。指定校は年度末、同協議会が発行する実践報告書(A4判4㌻)と同新聞協会への報告書(A4判1枚)を提出する。
問い合わせは兵庫県NIE推進協議会事務局☎078・362・7054(同事務局の締め切りは22年2月28日)
<事務局からお礼とお知らせ> 毎年、多くの学校からご応募いただき、ありがとうございます。2月末日をもって締め切らせていただきました。また当推進協独自の認定校枠もありますので、関心のある先生はお問い合わせください。
日本新聞協会は12月21日、家族や友人と新聞を読み、話し合ってまとめた感想文が対象の第12回「いっしょに読もう!新聞コンクール」の最優秀賞に、東京都北区立王子第二小5年、佐藤せり花さんら3人を選んだと発表した。国内外の小・中・高・高専生から計6万4513点の応募があった。兵庫県内からは2331点の応募があり、個人の奨励賞に7人、学校奨励賞に5校が選ばれた。県内の入賞は次の通り。(敬称略)
【奨励賞】林美羽(神戸大付属小3年)=神戸新聞8月29日付週刊まなびー「なんと高さ70㌢!虹色かき氷いかが」を読んで▽小林明香里(西宮市立浜脇中1年)=読売新聞8月12日付朝刊「アジア系米国人(2)若い世代 差別抗議」を読んで▽齋藤音葉(愛徳学園中3年)=神戸新聞6月20日付朝刊「教室はまちがうところだ 中学教諭の詩 読み継がれ半世紀」を読んで▽栃本千裕(鳴尾高1年)=朝日新聞7月25日付朝刊「いま子どもたちは いじめの過去と闘う 裁判を終えて」を読んで▽肱岡和樹(御影高1年)=朝日新聞8月19日付朝刊「大人の『契約』よく知って」を読んで▽安井駿(尼崎北高2年)=読売新聞6月21日付夕刊「世界ALSデー」を読んで▽面出朱里(兵庫高2年)=神戸新聞7月19日付朝刊「『病の語り』に導かれ(3)あなたのこと覚えている」を読んで
【学校奨励賞】兵庫教育大付属中、尼崎市立南武庫之荘中、西宮市立浜脇中、神戸女学院中、神戸山手女子中高
西宮市立浜脇中学校のNIE公開授業が12月17日、神戸市中央区東川崎町1の神戸新聞社報道展示室である。NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会の主催。同校の渋谷仁崇教諭が「日常の学校生活に取り入れるNIE活動」をテーマに、動画を含め、校内のNIE活動について報告する。ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」でも公開する。
参加無料。午後2~4時。意見交換会もある(ズームでの参加可)。希望者は12月9日までに申し込む。申込書は同協議会のホームページから取り出せる。同協議会☎078・362・7054、ファクス078・362・7424
兵庫県立神戸高塚高校のNIE公開授業が11月26日、神戸市中央区東川崎町1の神戸新聞社報道展示室である。NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会の主催。同校の伊東琢麿教諭が「NIEを活用した課題発見・課題解決能力育成のための探究活動」をテーマに、動画を含め、校内のNIE活動について報告する。ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」でも公開する。
参加無料。午後2~4時。意見交換会もある(ズームでの参加可)。希望者は11月18日までに申し込む。申込書は同協議会のホームページから取り出せる。同協議会☎078・362・7054、ファクス078・362・7424
兵庫県NIE推進協議会は、未就学児に「新聞遊び」を楽しんでもらおうと、「幼稚園版」のNIE活動を行っています。まだ新聞を読みこなせなくても、新聞紙を使って工作したりゲームをしたりするのも立派なNIE。たとえば、防災スリッパを作ろう▽新聞鉄砲を作ろう▽新聞紙でファッションショー▽新聞紙VSかけっこ▽新聞じゃんけん▽手作り輪投げ▽バランス棒ゲーム▽新聞島へ渡ろう▽何が通るかな▽新聞から食べ物や動物を探そう▽何を話しているかなーなどなど。楽しい遊びがいっぱいです。希望される方はお声掛けください。
9月28日、神戸市立淡河好徳幼稚園で行ったNIE活動の報告はこちら。
兵庫県NIE推進協議会は、小学校低学年を対象に、最近の新聞から折々の季節を感じる写真や記事を選んでオリジナルの新聞を作る授業を行っています。新聞にはお堅いイメージがあるかもしれませんが、その季節ならではの風物詩や風情、季節の移ろいを伝えるのも新聞の役目です。子どもたちには、写真や記事を切り貼りするだけでなく、写真から思い描いた音や声、手ざわり、感想も書いてもらっています。日本の四季の素晴らしさを感じてほしい。そんな願いを込めてー。
NIE実践指定校以外でも参加できます。希望される学校はお声掛けください。
7月12日、神戸市立淡河小学校で行った授業の記事はこちら。
10月21日、愛徳学園小学校(神戸市垂水区)で行われた授業の寄稿はこちら。
兵庫県NIE推進協議会は、小学1年生を対象にした「防災授業」を行っています。7月、神戸市立淡河小学校での授業では、熱海土石流の被害を取り上げました。子どもたちはまだ新聞記事を読むのは難しいため、写真を中心に見てもらったり、担任の先生に記事の内容をやさしく説明してもらったりしました。阪神・淡路大震災や東日本大震災のことも話します。自然災害の記事を通じて、子どもたちに「命の大切さ」を学んでほしいと願っています。
NIE実践指定校以外でも参加できます。希望される学校はお声掛けください。
淡河小学校で行った授業の記事はこちら。
兵庫県NIE推進協議会は、1票を投じる意義について考える「主権者教育」の授業を行っています。選挙報道について説明するほか、政治課題を考えるワークショップやゲームも取り入れた参加型の授業です。18歳になった有権者や、間もなく有権者になる児童生徒のみなさんに「投票に行くことが、コロナ対策にも若者の意見を反映させる近道」ということをぜひ知ってもらいたいと思っています。
NIE実践指定校以外でも参加できます。希望される学校はお声掛けください。
9月22日、神戸山手女子高校(神戸市中央区諏訪山町)で行った授業の記事はこちら。
10月5、12日、伊川谷高校(神戸市西区伊川谷町長坂)で行った授業の記事はこちら。
10月22日、多可高校(多可町中区東山)で行った授業の記事はこちら。
11月1日、クラーク記念国際高校芦屋校(芦屋市公光町1)で行った授業の記事はこちら。
11月16日と12月21日、西宮市立西宮高校(西宮市高座町)で行った授業の記事はこちら。
12月16日、尼崎市立南武庫之荘中学校(尼崎市南武庫之荘4)で行った授業の記事はこちら。
継続校に続いて、2021年度の新規NIE実践指定校の抱負を紹介する。(敬称略)
新聞に触れる機会を
【神戸市立大沢小】
校長 長﨑 康子
実践代表者 長﨑 康子
小学校は、情報化社会を主体的に生きるための基礎を育てるところだと考える。情報を多面的・多角的な見方・考え方でとらえ、自らの思考や判断に生かせる子を育てたい。そこで朝の会のスピーチで新聞記事を活用するなど日常的に新聞に触れる機会をもつようにしたい。また短い言葉で的確に情報を伝える新聞の表現方法に学び、表現力の向上も目指したい。
NIE通じ他校と交流
【神戸市立淡河小】
校長 黒井 陽子
実践代表者 藤岡 絵美
本校は、「自分の興味・関心に合わせて新聞を進んで活用していくことのできる児童の育成」を目指す。より多くの活字にふれることで、言語力の向上だけでなく、記事を通して自分の思いを伝える言語活動へと繋げていきたい。また、NIEを通して他校と交流する活動も予定している。「主体的・対話的」な活動を通して、より深い学びとなることを期待している。
課題解決の情報発見
【尼崎市立立花南小】
校長 永井 君子
実践代表者 山川 和宏
過剰に情報があふれる現代社会において、必要な情報を選択し、正しく読み取る力は欠かせないものとなっている。そこで、新聞を活用し、児童が自ら課題を設定し、課題解決のための情報を見つけ、その情報と関連づけて自らの考えをまとめていく教育活動を推進していきたいと考えている。そして、児童の主体的かつ探究的な学びに結びついていくことを期待している。
対話・情報発信力育む
【養父市立宿南小】
校長 増田真知子
実践代表者 栄羽 麻里
情報化社会の今だからこそ活字に親しませたい。まずは、ワークスペースにコーナーを設置し、児童が新聞にふれる環境づくりから始める。自身が住む町のことから広く世界情勢まで、知りたい情報を探して的確に選ぶことができる子、新聞を活用して主体的、対話的に他の子と意見交換し、自分の意見を深めることができる子、さらには情報を発信できる子の育成を目指す。
しなやかに、生きる
【神戸市立神陵台中】
校長 赤松三菜子
実践代表者 山本 公大
新聞活用を通じて視野を広げ、地域や社会の中で課題を発見し行動する力、予測不能な未来社会の変化に柔軟に対応する心情を育みたい。情報活用能力の育成が主体的・対話的で深い学びを実現し、読解力や豊かな想像力を養い、多様な価値観や人間関係力の向上にも寄与すると考える。未来を担う生徒たちが夢や希望を持ち、しなやかに生きる力となるNIE実践としたい。
要約や発表力を磨く
【尼崎市立南武庫之荘中】
校長 屋敷 成治
実践代表者 中嶋 勝
本校は、「新聞を活用し、言語能力・情報活用能力の育成を図る」をテーマに、NIEに取り組む。国語科を中心に新聞に触れる機会を増やし、NIEノートに取り組むことで文章を要約する力や、根拠に基づいて自分の意見をまとめる力を養う。提供していただく新聞を有効に活用し、世の中の出来事に広く興味・関心を持ち、主体的に学ぶ生徒を育みたいと考えている。
ワークシートを活用
【加古川市立志方中】
校長 小原 孝彦
実践代表者 小山 真輔
本校は本年度から実践指定校となった。新聞をとっていない家庭も多い。まずは新聞に興味・関心を持ち、社会的事象・事件などについてさまざまな視点から考え、考察し、判断できる生徒の育成を目指す。ゆくゆくは主体的に学習を進められる生徒の育成を目指す。本年度は新聞コーナーの設置や授業や総合学習などで、新聞やNIEワークシートを活用していく。
学習者自律に向けて
【神戸山手女子中高】
校長 平井 正朗
実践代表者 近藤 隆郎
本校ではグローバルな視点から教科横断的な探究・プロジェクト型学習を試み、論理的思考力を強化することを実践している。目標は、正解のないテーマに対し、内容を掘り下げ、学び続ける「学習者自律」のかん養。その中で、社会科の取り組みの一つがNIE。リアルな社会問題へのアプローチが背景知識を鍛え、課題発見・解決力の育成につながることを期待している。
新聞の表現力を活用
【県立伊川谷高】
校長 曽谷 功
実践代表者 福田 浩三
本校の重点目標であるコミュニケーション能力の向上に新聞の持つ表現力・情報伝達能力を活用する。学校設定科目「コミュニケーション基礎」を中心に、「やさしい日本語」の知識を学びながら生徒自らが伝えたい内容をより正確に伝える新聞紙面を作成する。生徒間で相互評価を行うことで、他者とのより良き相互理解につなげる。正しい日本語を生徒が考える機会としたい。
情報伝える楽しさを
【県立播磨特別支援学校】
校長 下雅意一之
実践代表者 天野 利佳
寄宿舎生活を送る本校の生徒(普通科・職業科)たちは、メディアを使い時事問題などの情報を取得することに、時間的、物理的な制限がある。今回のNIEの実践では、まず、新聞記事の中から興味のある情報や自分が必要とする情報を探し出す力を育てたい。次に1分間スピーチや「新聞の木づくり」を通じ、得た情報を人に伝える楽しさを味わわせたい。
2021年度のNIE実践指定校全20校の校長と実践代表者に本年度の抱負を寄稿してもらった。多様な取り組みがそろった。まずは、継続校からー。(敬称略)
新聞を身近な存在に
【伊丹市立天神川小】
校長 津田 康子
実践代表者 渡邊 奈美
本校は本年度、実践2年目を迎える。昨年度の実績として、子どもたちが新聞に興味をもち、内容を深く読みとろうとする姿勢を育成することができた。本年度は、昨年度の取り組みを継続しつつ、朝学習の視写など、学年の範囲を超えて、新聞を身近に感じることができ、生活や学習などで必要な情報を選び、活用できる児童の育成を目指したい。
全校で「NIEノート」
【西宮市立浜脇中】
校長 辻村 隆
実践代表者 渋谷 仁崇
本年度から、全学年で各自が「NIEノート」作成に取り組む。記事を読み、まとめ、感想を持つことで社会全体の動きが見える。あらゆる分野へ興味関心が高まり、主体的に考えるねらいがある。昨年度同様、書画カメラでのプレゼン能力を身につけ、各自に配布されたPCも活用、互いの発表がより理解しやすい環境を目指し多面的に物事を考える力を伸ばすねらいがある。
探究的な学びを推進
【兵庫教育大学附属中】
校長 上野 佳哉
実践代表者 橋本美砂子
本校の目指す生徒像は「物事を多面的に理解し新たな価値を共創できる子ども」である。また目指す大人像は「未来を語れる本物の大人」である。昨年度は、記者による「震災報道」の講演会後、記者・生徒・教員の三者によるパネルディスカッションを行った。本年度もNIEの活動を通じて、大人も子どもも、答えのない問いに対し、探究的な学びを推進していきたい。
小学校でもNIE実践
【愛徳学園中・高】
校長 宮内 健一
実践代表者 米田 俊彦
本校で進めている「Rainbow Program」では問題発見・解決力や思考力など「7つの力」の育成を図っている。その中で新聞を読み、ICTを用い、生徒の考えを深める授業に取り組んできた。本年度はさらに、本校小・中・高校の児童・生徒たちが新聞を通して互いに考えを深め学び合う授業を考え、実践していきたい。
読み比べで表現力培う
【蒼開中・高】
校長 阪口 寛明
実践代表者 奥村 智紀
本年度より新入生に対して1人1台Chrome Book端末を導入し、WIFI環境の整備がなされるなど本校においても学習環境が大きく変化した。この学習環境を生かし、紙媒体はもちろんのことICTの活用を通じた情報収集力・判断力・発信力を育みたい。また昨年度からの継続で、各社の記事の読み比べを通じ、多様な価値観の育成や表現能力の向上も図りたい。
興味に応じ探究活動
【県立神戸高塚高】
校長 高本 正道
実践代表者 伊東 琢麿
昨年度に引き続き1年の総合的な探究の時間で、NIEで提供していただく6紙を利用する。我々が直面している地域社会等の諸課題を読み解き、その解決法を探る活動を通して、情報収集力・分析力・整理能力の基礎を身に付ける。昨年度、NIEで基礎的な力を身に付けた生徒は、2年でその力を活用して個人の興味・関心・進路に応じたテーマについて探究活動を行う。
課題発見に新聞活用
【県立兵庫高】
校長 升川 清則
実践代表者 岩見 理華
本校は昨年度、文部科学省「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」(グローカル型)の指定を受け、「総合的な探究の時間」において、SDGsの視点に基づく世界の課題に繋がる地域の課題を生徒自らが発見し、解決に向けた取組を推進している。NIEは、新聞記事を通して課題を発見し、研究をまとめる段階で活用し、批判的思考力と表現力の涵養を目指す。
記事通じ防災考える
【県立明石西高】
校長 樫木 直人
実践代表者 上田多江子
本校は、1年次の総合的な探究の時間を中心に、新聞活用に取り組んでいる。今まで新聞に触れる機会が少なかった生徒への「新聞読み方講座」に始まり、最終的には新聞等を活用した論文を作成し、「学びに向かう力」の育成を目指す。論文のテーマは「防災・災害」とし、阪神・淡路大震災等の過去の学びを継承し、来るべき大災害への備えを考える機会ともしたい。
課題解決力を育てる
【県立西宮高】
校長 萩原 健吉
実践代表者 宮垣佳寿子
本校は、1年次で地域的な課題、2年次でグローバルな課題(SDGsのゴール)の解決に向けた探究学習に取り組んでいる。この取り組みの中で、新聞を重要な情報ソースと位置づけ、生徒の問題発見能力や資料活用能力を伸長している。NIEを通して、社会での事象背景を世界的な視野で想像し、主体的に課題解決策を見出す思考力・行動力を身につけさせたい。
多様な価値観育てる
【県立多可高】
校長 殿井 瑞穂
実践代表者 植山 正彦
盛岡 宗太
本校では、新聞を活用して、主体的・対話的に他者と意見交換することで、多様な価値観を育み、めざましい社会の変化や進歩に適応できる生徒の育成を目指す。新聞記事を通して地域や社会の諸問題に目を向け、積極的に課題解決を探る態度を育成する。NIE実践指定を有効活用することで、感性を働かせて一人一人が力強く生きる力と、社会情勢に対応できる力を養う。
県NIE推進協議会会員の新聞・通信社で6月、人事異動があり、読売新聞神戸総局長が西村泰輔さんから曽根文朗さんに交代した。人となりを自己紹介で―。
読売新聞神戸総局長 曽根文朗
19年ぶりの神戸勤務
神戸に赴任するのは19年ぶりになります。前の神戸勤務は1999~2002年。阪神大震災で家を失った人たちが暮らした仮設住宅がまだ残り、街には更地が目立っていました。一方で、地下鉄海岸線開業やサッカーW杯、王子動物園に来たパンダなど、明るい話題も取材しました。
着任後、神戸総局の書庫をのぞくと、当時の記事を貼ったスクラップブックが残っていました。新聞は、ネットやテレビに比べて記録性に優れ、テーマごとに記事をスクラップしておけば、何があったかを時系列に沿って読み返せる利点があります。過去の記事は、図書館やデータベースでも読むことができます。
手前みそですが、激動の時代だからこそ、日々の出来事の記録が詰まった新聞を手に取っていただく意義はあると考えています。どうか、よろしくお願い申し上げます。
幼稚園児や小学校低学年の児童教育にも、新聞を活用してもらうにはー。兵庫県NIE推進協議会は、学年別の教員向けNIE研修会を行っています。同協議会☎078・362・7054までお問い合わせください。
6月30日、神戸市北区の淡河小学校で行った研修会の記事はこちら。
8月3日、神戸市垂水区の愛徳学園小学校でも研修会を行いました。参加した教員の感想はこちら。
[写真㊧]新聞の活用法を学年別に考えたNIE研修会=神戸市垂水区歌敷山3、愛徳学園小学校
8月17日、養父市八鹿町の宿南小学校でも研修会を行いました。参加した教員の感想はこちら。
[写真㊨]イチオシ記事を紹介する教員ら=養父市八鹿町宿南、宿南小学校
日本新聞協会が発行している「NIEニュース」第98号の同協会NIEアドバイザー紹介コーナーに、姫路市立豊富小中学校の井上幸史教頭、西宮市立浜脇中学校の渋谷仁崇教諭のお二人が掲載されています。
ぜひお読みください。
日本新聞協会は7月9日、新聞を生きた教材として活用する「NIE(教育に新聞を)」の2021年度実践指定校に全国541校を決めた。兵庫県内では20校が指定された。
541校の内訳は、小学校219校、小中連携2校、中学校181校、中高連携20校、高校110校、特別支援学校8校、高専1校。
県内は小学校5校、中学校5校、中高連携3校、高校6校、特別支援学校1校。指定は原則2年間で、新聞を自由に活用してもらうため、購読料を新聞協会と各新聞社が全額負担する。県内の実践指定校は次の通り。
【小学校】新規=神戸市立大沢、神戸市立淡河、尼崎市立立花南、養父市立宿南▽継続=伊丹市立天神川
【中学校】新規=神戸市立神陵台、尼崎市立南武庫之荘、加古川市立志方▽継続=西宮市立浜脇、兵庫教育大附属
【中高連携】新規=神戸山手女子▽継続=愛徳学園、蒼開
【高校】新規=県立伊川谷▽継続=県立神戸高塚、県立兵庫、県立明石西、県立西宮、県立多可
【特別支援】新規=県立播磨
日本新聞協会は「第12回いっしょに読もう!新聞コンクール」の作品を募集している。興味を持った新聞記事を家族や友人と読み、感想や意見を専用の応募用紙に書き、あわせて記事の切り抜きも送る。
対象は小・中・高・高等専門学校生。記事は2020年9月9日~21年9月7日の新聞から選ぶ。個人賞と学校賞の各部門で校種別に審査、12月に結果を発表する。
応募要領・応募用紙は日本新聞協会NIEウェブサイトからダウンロードできる。兵庫県内の受け付けは、〒650-8571 神戸新聞社内、兵庫県NIE推進協議会「いっしょに読もう!新聞コンクール」係。9月8日必着。問い合わせは同協議会☎078・362・7054
GIGAスクール構想に対応した初心者向けタブレット体験ワークと、香港と北京での海外特派員の経験を踏まえた時事通信神戸総局長の記者授業があります。ぜひご参加ください。
裏面PDF版「参加申し込み」を開く 裏面Word版「参加申し込みFax用」を開く(開かないとき 右クリック→保存してから開く)教育の場に新聞を取り入れることを目指す県NIE推進協議会の総会が5月26日、神戸新聞社報道展示室(神戸市中央区)で開かれ、活動のさらなる発展に向けた取り組みについて協議した。新聞社、通信社各社の神戸総支局長、県や市の教育長ら教育関係者が参加した。
秋田久子会長は「学校とのつながりをさらに広げ、同じ体温を維持しながらNIEのエネルギーを大きくしていきたい」とあいさつ。新たな取り組みとしてタブレット端末を活用したワークショップや複数の学校をオンラインでつなぐNIE授業などを提案した。
県小学校長会の副会長を務める尼崎市立武庫北小の武市俊彦校長は「新聞のあたたかみや魅力に気づかせていくための戦略が必要」と指摘した。=27日付産経新聞朝刊神戸版
◆
新聞を学校教育に活用してもらう取り組みを進めている県NIE推進協議会の2021年度総会が5月26日、神戸市内で開かれた。児童・生徒数の少ない小規模校をオンラインでつないで授業を行うなど、新たな事業を盛り込んだ計画を承認した。
推進協では、記者による出前授業や、県内の小中高校など「教育に新聞を」を実践している指定校を中心に、授業の研究・発表を行っている。21年度はこのほか、NIEに詳しくアドバイザー役の教諭らが授業での工夫や課題を披露する「座談会」を始める。
推進協の秋田久子会長は「学校現場との体温を共有して活動を大きくしていきたい」と抱負を述べた。指定校による20年度の実践報告書もまとまり、推進協のHPで公開されている。【石川隆宣】=27日付毎日新聞朝刊神戸・明石版ほか
◆
学校教育の現場で新聞の活用を進める「兵庫県NIE推進協議会」の総会が5月26日、神戸市中央区の神戸新聞社で開かれた。2021年度の実践指定校は例年通り20校とし、オンラインで複数校をつないで授業を実施するなどとした事業計画を承認した。
同協議会は学識経験者や兵庫県教育委員会、神戸市教委、県内の学校、新聞・通信社で組織する。
同協議会の秋田久子会長は「昨年度はNIEにとってオンライン元年だった。今後の事業に生かしていきたい」とあいさつ。県教委の西上三鶴教育長は「デジタル社会でも表現力や文章力の重要性は変わらない。デジタルと紙の両方が大切だ」と話した。
NIEの活動の幅を広げるため、普段は関わりのない複数の学校で、同じテーマで新聞活用授業をしてもらったり、小規模校をオンラインでつないで一緒にNIE授業を受けてもらったりする新規事業が紹介され、承認された。
意見交換では「新聞を読んで自主的に考える力を養ってほしい」「新聞を読まない若手教員も増える中、活用方法をイメージしてもらう必要がある」といった声が出た。(安福直剛)=27日付神戸新聞朝刊ひょうご総合面
[写真説明]兵庫県NIE推進協議会総会であいさつする秋田久子会長=神戸市中央区東川崎町1
神戸市教委の長田淳教育長の話(総会あいさつで)「デジタル社会に適応する力や深い思考力を身に付けるため、NIEが重要となってくる」
令和3年5月26日
兵庫県NIE推進協議会総会 ご挨拶
会長 秋田久子
皆さま、こんにちは。お忙しい中ご参会くださいましてありがとうございます。いつもご支援ご協力下さいまして感謝申し上げます。
昨年度はNIEのオンライン元年でございました。実践校ではタブレットを用いたNIE授業が始まりました。公開授業も実践発表会もオンラインのおかげで、県外からや学校関係者以外からも、多数のご参加を得ました。
本日は、昨年度の経験をいかした新しい取り組みを三つ、お諮り申したいと思います。
一つ目は、タブレットによるNIE授業のワークショップです。6月23日のセミナーで実施します。愛徳学園中・高等学校と神戸山手女子中学高等学校のご支援のおかげで、2校をオンラインでつなぎ、それぞれから約1時間、計2時間の授業をしていただきます。講師は愛徳学園中・高等学校の廣畑先生と米田先生、神戸山手女子中学校高等学校教諭でNIEアドバイザーの近藤先生です。「生徒」は、対面でご参加の先生方30名です。タブレットも1人1台貸し出してくださいます。皆さんにタブレットを用いたNIE授業の感触を得ていただけると思っております。
二つ目は、複数の学校をつなぐオンラインNIE授業です。小規模校の児童が、また高校では学科の異なる生徒たちが意見交換する機会を設定します。それに先立って、NIEアドバイザーの近藤先生と神戸市立淡河小学校の藤岡先生を世話人に、研究会も発足しました。気楽に効果的なオンライン授業をする糸口を作りたいと考えています。
三つ目は、アドバイザーによる座談会の開催です。先生方の実践への戸惑いを少なくしたいと思います。座談会はHPや兵庫NIEニュースで発信していきます。
一方、今後も、会員各社のご講演は継続させていただきとうございます。昨年度、実践発表会での日経新聞・滝川神戸支社長に続いて、6月のセミナーでは、時事通信社の丸山神戸総局長にお願いいたしております。先生方の関心が深く、反響が大きゅうございます。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
最後に、新しい特任アドバイザーのご紹介を申し上げます。大変お世話になった、中川透・特任アドバイザーがご定年退職をなさいました。ご後任は、神港学園高等学校の中野憲二校長先生でございます。会員各社とアドバイザー13名の先生方のお力添えも得て、一層、学校とのつながりを広く温かく維持して、NIE活動のエネルギーを高めていきたいと思います。
今年度も、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
「第10回近畿NIEフォーラム」(日本新聞協会、兵庫県NIE推進協議会など近畿各府県のNIE推進協議会主催)の日程を2021年夏から22年夏に延期します。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う措置で、併せて開催する「近畿ブロックNIEアドバイザー・NIE推進協議会事務局長会議」も22年夏に延期します。
同フォーラムは隔年ごとに大阪で開かれ、第9回フォーラム(19年8月)は近畿各府県の教員や学生ら約90人に参加いただきました。
兵庫県NIE推進協議会が任命する特任アドバイザーに神港学園高校の中野憲二校長に、同協議会からの推薦で日本新聞協会が任命するNIEアドバイザーに姫路市立豊富小中学校の井上幸史教頭と、西宮市立浜脇中学校の渋谷仁崇教諭にご就任いただいた。いずれも2021年度から。NIEに関心が高く、実践豊かな先生ばかり。抱負を寄せていただいた。
普段着のNIE活動の定着図る
神港学園高校 校長 中野憲二
特任アドバイザーに就任しました中野と申します。
HPを拝見し、NIEの活動・実践が、本格的に始まって四半世紀の間に、全国の小・中・高校で、近年は海外でも取り組まれていることを知りました。あらためて、学校現場で継続して取り組まれている先生方の熱意、それを支える事務局の皆様に敬意を表します。
このたび、NIEの優れた実践の場面に触れることができる貴重な機会を与えていただき、大変ありがたくうれしく思います。
学ぶという営みは人が成長していくプロセスそのものです。私自身は微力ですが、未来を生きるこどもたちが、NIEを通じて成長していくお手伝いができるよう、先生方と意見交換もしながら一緒に考えていきたいと思います。
NIE学習が普段着のように、子どもたちの日常生活に定着していけば、と願っています。
「つくる」と「つかう」キーワードに
姫路市立豊富小中学校 教頭 井上幸史
VUCA(Valatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)と呼ばれる時代の中、新型コロナウイルスにより、私たちを取り巻く社会環境の複雑性がいっそう増し、将来についての予測が困難な状況が続いています。生活様式や行動様式の劇的な変化は、私たちの消費行動にも大きな影響を与え、あふれる情報を取捨選択するとともに、その真偽を見極め、適切に意志決定する力がますます必要になっています。
このような時代だからこそ、一歩前へ。情報の消費者としてだけでなく、創造・発信など「情報のよりよい創り手」としての資質・能力を育むことが大切だと感じます。
このたび、機会をいただいたアドバイザーという立場と役割に感謝しつつ、「つくる」と「つかう」をキーワードに、皆さんと一緒にNIEの可能性を模索していきます。
生徒の力を最大限に引き出せる環境づくり
西宮市立浜脇中学校教諭 渋谷仁崇
「わかる世界と変わる自分」をテーマに、NIEノートを活用した授業実践をしています。
生徒が興味ある記事をノートにまとめ、それを用いてプレゼンテーションを行います。
この学習を通して、探究する力や、言語力、思考力など、さまざまな力を引き出していきたいと思います。
SNSを多く活用する現代では、自分の興味あることを深く掘り下げる機会が多くなっていますが、それ以外のことが目に触れない。しかし、新聞は多角的・多面的に物事をとらえることができます。
年明けには小中学生1人に1台PCが配布されました。
このコロナ禍で世界は大きく変化し、新たなものが生み出されたり、また見直されたりしています。
新聞もデジタル化されるなど、時代のニーズは多岐にわたります。
そんな中で新聞の普遍的な部分も大切しながら、持続可能な社会の中で、生徒たちが持つ力を「最大限に発揮できる環境づくり」を、今後もNIE活動を通して目指したいと思います。
NIEアドバイザーの名簿はこちら
日本新聞協会が発行している「NIEニュース」第97号の同協会NIEアドバイザー紹介コーナーに、近藤隆郎教諭(神戸山手女子中高校)、瀧口梓教諭(県立川西明峰高校)のお二人が掲載されています。
特集「SDGs学習に最適なNIE」では、2018~19年度のNIE実践指定校・県立武庫荘総合高校の山村康彦教諭の寄稿「継続的な記事閲読と壁新聞制作」が掲載されています。
ぜひお読みください。
日本新聞協会は12月14日、家族や友人と新聞を読み、話し合ってまとめた感想文が対象の第11回「いっしょに読もう!新聞コンクール」の最優秀賞に、愛知県大口町立大口西小5年、伊藤穂乃花さんら3人を選んだと発表した。国内外の小・中・高・高専生から計5万7977点の応募があった。兵庫県内からは1498点の応募があり、個人の奨励賞に3人、学校奨励賞に3校が選ばれた。県内の入賞は次の通り。(敬称略)
【奨励賞】阪本愛子(西宮市立浜脇中1年)=朝日新聞7月24日付朝刊「自ら依頼の難病患者を殺害」を読んで▽野々山桃花(御影高1年)=読売新聞8月13日付朝刊「『バチが当たる』信じる本音は」を読んで▽瀧野日菜(加古川西高2年)=神戸新聞7月28日付朝刊「死亡前院長の家族、感染『犯罪者扱いされた』」を読んで
【学校奨励賞】加古川西高、神戸鈴蘭台高、御影高
NIE公開授業が来年1月26日、姫路市豊富町御蔭の豊富小中学校である。NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会の主催で、同校の井上佳尚教諭が「表現や視点の違いに着目した多紙読み比べ feat.Jamboard」をテーマに行う。対象は中学1年生。すべてテレビ会議アプリ「Zoom(ズーム)」で公開し、現地参加は受け付けない。
参加無料。午後1時40分~2時半。終了後、意見交換会がある(Zoomで行う)。希望者は来年1月20日までに申し込む。申込書は同協議会のホームページから取り出せる。同協議会☎078・362・7054、ファクス078・362・7424
PDF版案内を開く Word版案内を開く(開かないとき 右クリック→保存してから開く)次年度からNIE実践指定校を希望する学校に対し、兵庫県NIE推進協議会は「プレ記者派遣事業」を行っている。「記者派遣事業って何?」の疑問に答えて、同協議会事務局から講師を派遣する。
県立伊川谷高校(神戸市西区)では7月22日、新聞の持つ表現法を学ぶ授業を行った。対象は1年生30人。将棋の藤井聡太二冠のニュースを例に、記事の種類(本記、雑感、解説など)や、文章の書き方を説明した。
尼崎市立立花南小学校では10月30日、防災授業を行った。対象は5年生約110人。兵庫で発生した災害や、避難所での新型コロナ対策を解説した。
尼崎市立南武庫之荘中学校では12月4日、「新聞から学ぶ」をテーマに行い、1年生約225人が参加した。播磨特別支援学校(たつの市)でも行う予定。
◆
現在、2021年度のNIE実践指定校を募集中です。指定前に、記者派遣事業を希望される学校はお声掛けください。
兵庫県NIE推進協議会は、前年度までに実践校指定を終了した学校で「フォローアップ授業」を行っている。同協議会事務局から講師を派遣する。
養父市立建屋小学校では8月5日、新聞に掲載された「新型コロナの国内・県内感染者数」の表を糸口に、新聞の読み方を学ぶ授業を行った。対象は6年生8人。「有事のライフライン」としての新聞の役割を知ってほしい。厳しい時をともに乗り越えよう。そんなメッセージを込めた。
県立神戸聴覚特別支援学校(神戸市垂水区)でも近く行う予定。
昨年度、新型コロナ対策による休校のため記者派遣事業が中止された県立津名高校(淡路市)では、本年度中に朝日新聞記者を派遣する予定。
◆
終了校からのNIE授業の依頼をお待ちしています。
兵庫県NIE推進協議会は、2021年度のNIE実践指定校を募っている。対象は県内の国公私立小・中・高校と特別支援学校で、学校長の承認が条件となる。
21年度の指定校は20校で、20年度からの継続校を除く10校を募集する。応募多数の場合は地域や校種を考慮して選考する。
日本新聞協会と連携した取り組みで、指定期間は原則2年間。各実践指定校は県内で発行されている日刊6新聞が各1部ずつ、実践教諭の人数に応じて、4カ月または2カ月、無料で提供される(英字新聞や小学生向け新聞への変更可)。記者派遣事業も利用できる。
NIE実践について説明するオリエンテーションがある。指定校は年度末、同協議会が発行する実践報告書(A4判4㌻)と同新聞協会への報告書(A4判1枚)を提出する。
問い合わせは兵庫県NIE推進協議会事務局☎078・362・7054(同事務局の締め切りは21年2月28日)
〈事務局からお礼とお知らせ〉多くの学校からご応募や問い合わせをいただき、ありがとうございます。2月13日をもって締め切らせていただきます。
NIEにご興味のある方はいつでもご連絡ください。具体的な展開方法などを紹介します。今後のNIE導入に向けての検討の一助にしてください。
NIE公開授業が11月24日、神戸市垂水区歌敷山3の愛徳学園中・高校である。NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会の主催で、同校の米田俊彦教諭が「新聞を使って、ICT(ロイロノート)を活用し、自分の考えをまとめる」をテーマに行う。対象は高校2年生。テレビ会議アプリ「Zoom(ズーム)」でも公開する。
参加無料。午前11時40分~12時半。終了後、意見交換会がある(Zoomでの参加可)。希望者は11月18日までに申し込む。申込書は同協議会のホームページから取り出せる。同協議会☎078・362・7054、ファクス078・362・7424
案内を開くNIE公開授業が10月20日、淡路市志筑の志筑小学校である。NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会の主催で、同校の南志乃婦主幹教諭が「淡路人形浄瑠璃の魅力を伝える見出しを考えましょう」をテーマに行う。今回はテレビ会議アプリ「Zoom(ズーム)」でも公開する。
午後2時35分~3時20分。終了後、意見交換会がある(Zoomでの参加可)。無料。参加希望者は15日までに申し込む。申込書は同協議会のホームページから取り出せる。同協議会☎078・362・7054、ファクス078・362・7424
案内を開く兵庫県NIE推進協議会は当協議会ホームページに、NIE実践指定校で記者派遣事業を受講した児童生徒のみなさんの感想を多数掲載する「わたしの感想NIE」コーナーを新設します。
記者派遣事業は当協議会の目玉事業のひとつで、例年、指定校全20校でおおむね年一度実施しています。各新聞・通信社の記者が学校に出向いて授業を行うほか、本年度は新型コロナ感染拡大防止のためオンライン授業にも取り組んでいます。
これまで授業の様子は新聞に記事を掲載するほか、当協議会ホームページ、「兵庫NIEニュース」(年3回発行)でお伝えし、それぞれ数人の児童生徒の感想を載せてきました。
「わたしの感想NIE」コーナーは、さらに多くの児童生徒の感想を掲載し、みなさんに授業を振り返ってもらうほか、記者派遣事業の質向上にも役立てようというねらいです。
すでに授業を終えている神戸鈴蘭台高校、神戸高塚高校、姫路市立豊富小中学校から順次アップしていきます。ご期待ください。
兵庫県NIE推進協議会
日本新聞協会は7月8日、新聞を生きた教材として活用する「NIE(教育に新聞を)」の2020年度実践指定校に全国535校を決めた。兵庫県内では20校が指定された。
535校の内訳は、小学校219校、小中連携4校、中学校174校、中高連携11校、高校118校、特別支援学校9校。
県内は小学校4校、小中連携1校、中学校4校、中高連携1校、高校10校。指定は原則2年間で、新聞を自由に活用してもらうため、購読料を新聞協会と各新聞社が全額負担する。県内の実践指定校は次の通り。
【小学校】新規=伊丹市立天神川▽継続=神戸市立六甲アイランド、洲本市立鳥飼、淡路市立志筑
【小中連携】継続=姫路市立豊富
【中学校】新規=西宮市立浜脇、兵庫教育大付属、蒼開▽継続=猪名川町立中谷
【中高連携】新規=愛徳学園
【高校】新規=県立明石西、県立西宮、県立多可、県立神戸高塚、県立兵庫▽継続=神戸市立神港橘、県立柏原、県立加古川南、県立三田西陵、県立神戸鈴蘭台
学校教育の現場で新聞の活用を進める「兵庫県NIE推進協議会」の総会が5月29日開かれた。新型コロナウイルス対策として記者がオンライン授業を行ったり、小中・中高一貫校で実践を進めたりする事業計画を承認した。本年度の実践指定校は例年通り20校とする。日本新聞協会の承認を得て7月に正式決定する。
同協議会は学識経験者や兵庫県教育委員会、神戸市教委、県内の学校、新聞・通信社で組織。
総会はテレビ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を使って実施。同協議会の秋田久子会長が「現場の状況に合わせ、柔軟に活動したい」とあいさつした。
県教委の西上三鶴教育長は「大変な時期だが、子どもたちが充実した教育活動をできるよう、NIEの協力をお願いしたい」、神戸市教委の長田淳教育長は「休業中、子どもたちは大変だったが、社会を意識した学びに触れた。そこにNIEの重要性を感じる」と述べた。(三好正文)=30日付神戸新聞朝刊
日本新聞協会は「第11回いっしょに読もう!新聞コンクール」の作品を募集している。興味を持った新聞記事を家族や友人と読み、感想や意見を専用の応募用紙に書き、あわせて記事の切り抜きも送る。
対象は小・中・高・高等専門学校生。記事は2019年9月9日~20年9月8日の新聞から選ぶ。個人賞と学校賞の各部門で校種別に審査、12月上旬に結果を発表する。
応募要領・応募用紙は日本新聞協会NIEウェブサイト(http://nie.jp/)からダウンロードできる。兵庫県内の受け付けは、〒650-8571 神戸新聞社内、兵庫県NIE推進協議会「いっしょに読もう!新聞コンクール」係。9月9日必着。問い合わせは同協議会☎078・362・7054
兵庫県NIE推進協議会は、2020年度のNIE実践指定校を募っている。
対象は兵庫県内の国公私立小・中・高校と特別支援学校で、学校長の承認が必要となる。
募集するのは10校。期間は原則2年で、指定校には県内で発行されている日刊6紙を2~4カ月間、 無償提供する(英字新聞、小学生向け新聞への変更可)。記者派遣事業も利用できる。
締め切りは20年2月末で、3月中に内定する。応募多数の場合、地域や校種を考慮し選考する。 申し込み、問い合わせは同協議会☎078・362・7054
<事務局からお礼とお知らせ> 多くの学校からご応募いただき、ありがとうございます。普通校は2月14日をもって締め切らせていただきます。日本新聞協会は11月25日、家族や友人と新聞を読み、話し合ってまとめた感想文が対象の第10回「いっしょに読もう!新聞コンクール」の最優秀賞に、福岡県粕屋町立粕谷中央小5年、清武琳君ら3人を選んだと発表した。兵庫県内からは2560点(前年比54点増)の応募があり、個人の奨励賞に4人、学校奨励賞に7校が選ばれた。
国内外の小・中・高・高専生から計5万7561点の応募があった。
県内の入賞は次の通り。(敬称略)
【奨励賞】福留悠斗(姫路市立糸引小5年)=神戸新聞6月29日付夕刊「木製ストロー高い評価」を読んで▽広瀬幸喜(尼崎市立大庄北中3年)=毎日新聞7月30日付夕刊「難病・貫く医師の道」を読んで▽田上遥夏(加古川西高1年)=神戸新聞7月13日付朝刊「『原爆の図』語り伝える」を読んで▽田中愛子(御影高1年)=神戸新聞8月16日付夕刊「自治会副会長は19歳」を読んで
【学校奨励賞】尼崎市立大庄北中、六甲学院中、伊丹高、加古川西高、神戸鈴蘭台高、御影高、武庫荘総合高
NIE公開授業が12月5日、加古川市米田町平津の川西小学校である。NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会の主催で、同校の藤池陽太郎教諭が「新聞の読み比べ・新聞投書欄への投稿」をテーマに行う。
午後1時55分~2時40分。終了後、NIEをテーマにした交流会がある。無料。参加希望者は11月28日までに申し込む。申込書は同協議会のホームページから取り出せる。同協議会☎078・362・7054、ファクス078・362・7424
PDFファイルを開くNIE公開授業が11月27日、淡路市志筑の津名高校である。地域課題の解決策を考え、生徒たちが、地域に発信する取り組み「REBORN PROJECT」をテーマにポスターセッションを行う。
NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会の主催。無料。午後1時25分~3時15分。中尾誠二・福知山公立大学教授が講評する。終了後、NIEや地域課題解決を考える授業をテーマにした交流会がある。
参加希望者は11月20日までに申し込む。申込書は同協議会のホームページから取り出せる。同協議会事務局☎078・362・7054、ファクス078・362・7424
NIE公開授業が13日、尼崎市大庄北1、大庄北中学校である。同校の中嶋勝主幹教諭(国語)が「NIE・新聞を取り入れた授業」をテーマに行う。
NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会の主催。同市教委の「マイスター教員による公開授業研修講座」との共催。
無料。午後2時15分~3時5分。終了後、NIEをテーマにした交流会がある。参加希望者は12
日までに申し込む。同協議会事務局TEL078・362・7054、ファクス078・362・7424
日本新聞協会は7月11日、新聞を生きた教材として活用する「NIE」(教育に新聞を)の2019年度実践指定校に全国545校を決めた。兵庫県では20校が指定された。
545校の内訳は、小学校220校、小中連携7校、中学校176校、中高連携7校、高校124校、特別支援学校11校。
兵庫県は小学校7校、中学校5校、高校7校、特別支援学校1校。指定は原則2年間で、新聞を自由に活用してもらうため、購読料を新聞協会と各新聞社が全額負担する。県内の実践指定校は次の通り。
【小学校】新規=神戸市立六甲アイランド、姫路市立豊富、洲本市立鳥飼、淡路市立志筑▽継続=神戸市立向洋、加古川市立川西、養父市立建屋
【中学校】新規=猪名川町立中谷、姫路市立豊富、継続=尼崎市立大庄北、神戸市立山田、西宮市立平木
【高校】新規=神戸市立神港橘、県立柏原、県立加古川南、県立三田西陵、県立神戸鈴蘭台、継続=県立武庫荘総合、県立津名
【特別支援学校】継続=県立神戸聴覚
学校教育の現場で新聞を活用する「NIE」活動を進める兵庫県NIE推進協議会の総会が5月24日、神戸市中央区の県民会館で開かれた。2019年度の実践指定校を計20校とし、教員向けに模擬授業を行うといった事業計画を承認した。
同協議会は学識者や県教育委員会、神戸市教委、県内の学校、新聞社、通信社で組織。県内の学校に記者を派遣するなどの活動を担う。
同協議会の秋田久子会長は「若手の先生にも新聞離れや活字離れの傾向がある。セミナーで具体的な展開、手法を紹介し、NIEへの関心を高めたい」とあいさつ。県教委の西上(にしうえ)三鶴(みつる)教育長は「学校広報の作成では新聞の手法を参考にしており、授業の中でも活用していきたい」、神戸市教委の長田淳教育長は「新聞で情報を読み比べることで、多面的な考え方が養われる」と意義を述べた。
総会では、新聞の置き場所を図書館から廊下に移し、生徒が読むようになった事例などが紹介された。実践指定校は7月に正式発表される。(太中麻美)=25日付神戸新聞朝刊
教育現場で新聞を活用するNIE活動に取り組む県NIE推進協議会は5月24日、神戸市中央区の県民会館で総会を開いた。今年度の事業計画を承認し、実践指定校に推薦する20 校を決めた。
総会では、秋田久子会長が「20~30代の若い先生の新聞離れを危惧している。若い先生も新聞を日常的に読み、NIEを活用してもらいたい」とあいさつ。NIE推進協のホームページのリニューアルや、小中一貫教育が進む姫路市立豊富(とよとみ)小・中学校などでのNIEの実践研究などを盛り込んだ事業計画を承認した。
実践指定校(候補)の内訳は、小学校7校(継続4校)▽中学校5校(同2校)▽高校7校(同5校)▽特別支援学校1校(同1校)。日本新聞協会の承認を経て7月に正式決定する。指定校には一定期間新聞購読の費用を助成するほか、記者を派遣して「出前授業」が行われる。=25日付産経新聞朝刊