県NIE推進協議会会員の新聞・通信社で人事異動があり、毎日新聞神戸支局長が岸桂子さんから花牟礼紀仁さんに、神戸新聞報道部長が小森順平さんから三木良太さんに交代した。人となりを自己紹介でー。
毎日新聞神戸支局長 花牟礼紀仁
より確かな情報の選別を
2025年度から神戸支局長を務めています。兵庫県内での勤務は3年ぶり4回目ですが、これまでは阪神支局(尼崎市、2回)、姫路支局を経験したのみ。神戸市を拠点に働くのは初めてです。
記者となって26年目。松山支局を振り出しに和歌山支局、大阪社会部、長野支局、東京社会部などで勤務しました。変わったところでは、系列の週刊誌「サンデー毎日」編集部で国会や選挙取材を担当したこともあります。
最近、県内の高校の先生とお話しする機会があったのですが、その先生は「大半の生徒が動画サイトを情報源にしており、首をひねりたくなるような話でもそのまま受け入れている」とおっしゃっていました。
ご承知の通り、ネット上には根拠不明な情報もあふれています。一度、動画サイトなどで得た情報と、新聞やテレビの報道とを突き合わせてみてください。そうすると、より確かな情報を選別できるはずです。
新しいメディアと歴史のあるメディア。両方の特長をうまく活用していただきたいと願っています。
神戸新聞社報道部長 三木良太
読まれる仕掛けを探りながら
3月に報道部に着任しました。1997年に入社し、警察担当や行政取材に取り組んできたほか、電子版「神戸新聞NEXT」の配信部署で勤務しました。
学校や子どもたちの話題が新聞に載ってない日はないでしょう。小中高生を取材したことのない記者に会ったこともありません。それだけ教育現場は記者にとって身近な場所です。
15年ほど前、小学校を訪れるとエプロン姿の男性に迎えられました。2本足で立ち上がる大きな熊のイラストと「熊出没注意」の文言にギョッとしました。それが校長だと知ってさらに驚きました。
エプロン姿の校長が廊下を歩くと子どもたちが駆け寄ってきました。休み時間には校長室が児童であふれました。「ここに校長がいるよという目印」とエプロン着用の説明を受けましたが、校長と児童の垣根を取り払う仕掛けだと感心しました。
「新聞を手にとってもらうためには」「若い世代に刺さるコンテンツとは」―。そんなテーマで話し合う機会が増えています。議論が行き詰まったとき、「エプロン校長」を思い出すことがあります。
新聞や記者が子どもたちに「身遠な」存在になっているなら、その垣根を取っ払う仕掛けは何か。NIEの活動を通じてそのヒントを探りたいと思います。どうぞよろしくお願いします。