セミナー・発表会・公開授業

【神戸大会リレー寄稿】⑮ NIEアドバイザーからのメッセージ 1

 NIE全国大会神戸大会が終わって2カ月がたつ。大会がとどこおりなく閉幕した最大の功労者は、兵庫県内の各校で新聞活用を深め、広めてきたNIEアドバイザーの先生方だ。

 兵庫県では現在、県NIE推進協議会が推薦し、日本新聞協会が認定した小中高の先生11人と、同協議会が特任アドバイザーに認定した小中高の校長先生3人の計14人が活躍中だ。

 全国各地から大会に参加いただいたみなさんに、アドバイザーの先生たちから感謝のメッセージを届けたい―。

明石市立大久保小学校 若生佳久教諭=実践発表「新聞4コママンガで『起承転結』を考える」を担当、ポスター発表「新聞記事から『大きな数』さがし」を担当

 NIE全国大会神戸大会へのご参加ありがとうございました。本大会では、たくさんの実践発表や公開授業、ポスターセッションなどがあり、学びの多い大会であったのではないかと思います。
 特に初日のオープニングの佐渡裕氏とスーパーキッズ・オーケストラによる演奏から始まり、記念講演、パネル討議と続き、脳内からアドレナリンがドバドバと出てきました。
 実践発表では、助言者からの指導要領との関係、講評者からは、4コママンガの作者の新聞の4コママンガへの思い、「なぜ、新聞に4コママンガがあるのか」という新聞社の意図などを知ることができ、非常に有意義な会になりました。たくさんの学びのあるNIE全国大会、来年も楽しみです。

251006大久保小.jpg

[写真説明]「新聞4コママンガで『起承転結』を考える」をテーマにした実践発表。若生教諭が長年取り組んでいるワークで、児童がとっつきやすい実践例として、「新聞で授業が変わる NIEガイドブック・小学校編」(日本新聞協会、2020年発行)でも紹介されている=8月1日、神戸市東灘区岡本8、甲南大学岡本キャンパス

姫路市立豊富小中学校 川村かおり教諭(前期課程)=同校(後期課程)の実践発表「『?』を『!』に 新聞から始まる継続型探究学習」を古寺和子教諭(後期課程)とともに担当、ポスター発表「豊富小中学校のNIEを紹介せよ!」を主導

 ポスター発表と実践発表を通して、各地の先生方と交流できたことは、私たちにとって大変貴重な経験となりました。特に「(小学)1年生から(中3に相当する)9年生までが常に新聞と触れ合っているからこそ、このような素晴らしい授業、実践ができる」というお言葉や、「御校の児童生徒たちは、課題山積みの社会における希望の光です」という温かいメッセージをいただき、日頃の取り組みは間違っていなかったと、感激と大きな励みをいただきました。みなさまの温かいお声と熱意に触れ、日々の実践が価値あるものだと改めて感じることができ、本当にうれしかったです。この大会が、全国のNIE活動のさらなる発展につながることを願っています。本当にありがとうございました。

251006豊富小中実践発表.jpg

[写真説明]「『?』を『!』に 新聞から始まる継続型探究学習」をテーマにした実践発表。子どもたちは前期課程から後期課程にかけて、2年分の新聞記事から姫路の情報を収集したり、姫路市のよさや課題についてまとめたり、姫路城周辺のフィールドワークを計画したりするなど、姫路の魅力発見に取り組んできた=8月1日、神戸市東灘区岡本8、甲南大学岡本キャンパス

 

 

姫路市立飾磨中部中学校 佐伯奈津子教諭=実践発表「NIE俳句」を担当

 「NIE俳句」と題して実践発表の機会をいただきまして本当にありがとうございました。神戸大会開催が分かったときから「チームNIE兵庫」として何ができるだろうかと考えてきました。NIEが盛んな兵庫だからこそ、魅力的な発信が多数できるであろうという期待もありました。
 発表にあたって助言の村上ともこさん(愛媛新聞社)、講評の伍賀正晃先生(神戸市教委)にも多大なご支援をいただき、愛媛新聞社さんからは、新聞記事に隠された俳句を発掘する「クロヌリハイク」のワークシートや、クロヌリハイクの黒マジックをご提供いただき、参加者にとってもよい記念となりました。
 実践発表後の意見交流においても、次々と日本全国から来られた方の活発な意見や感想を聞くことができ、温かい雰囲気の中、「これぞ、全国大会であるな」と実感できました。参加者にクロヌリハイクの作品披露を気さくにしていただいたり、授業の中での創作活動の悩みや楽しみも共有したりすることができました。
 さらに「うちの地方紙でも魅力的な写真が掲載されているので活用したいです」という声も聞かれ、参加者それぞれに気づきや発見があり、NIE活動のこれからの広がりを実感する場となりました。このような発表となったのも参加者の方々のおかげです。本当にありがとうございました。