お知らせ

新聞・通信社 新会員紹介

 県NIE推進協議会会員の新聞・通信社で人事異動があり、朝日新聞神戸総局長が山崎直純さんから岡本玄さんに、産経新聞神戸総局長が丸橋茂幸さんから粂(くめ)博之さんに交代した。人となりを自己紹介でー。

朝日新聞神戸総局長 岡本玄

「分からない」と向き合い、突き詰める

 9月1日付で着任しました。中国新聞社で地方経済や広島県北の伝統芸能「神楽」などの取材を手がけた後、朝日新聞社に移りました。主に裁判の当事者や被爆者の方々を取材し、法律や人権の課題に向き合ってきました。

 新聞記者を志した原点は、中学校の社会科の授業です。新聞記事を切り抜いて意見を書くと、先生がコメントを返してくれました。興味の有無にかかわらず、新聞をめくることが「新たな発見」につながり、社会課題を自分事として考えるようになりました。新聞を教材として「読む・考える・伝える」力や、社会を多角的に捉える視点、そして情報を見極める力を育むという、まさにNIEの実践そのものでした。

 根拠が不明な情報もあふれている時代だからこそ、事実を丁寧に読み解く習慣と批判的思考、メディア・リテラシーの基盤は欠かせません。先生方や児童生徒の皆さんと共に、新聞を学びに生かす取り組みを進めてまいります。

 最近、神戸総局の若手記者が書いたコラムに、こんな一節がありました。

 「なぜこの事件が起きたのか、この人はどんな気持ちだったのか。『分からない』と向き合い、突き詰めることで、記事は生まれる」

 現場に足を運び、多様な声に耳を傾け、データや記録で確かめ、分からないことに粘り強く向き合う。そんな姿勢を大切に、微力ながら尽力してまいります。どうぞ、よろしくお願いいたします。

産経新聞神戸総局長 粂博之

新聞から考える楽しさ広めたい

 10月1日に神戸総局長に着任しました。神戸は、1998年から2年ほど勤務したことがあり2度目となります。神戸のほかは高松市、大阪、東京、千葉市、津市、奈良市での勤務を経験しました。

 NIE活動で先生方とご一緒させていただく機会が多かったのは奈良でした。小学校で出前授業の講師を務める機会をいただき、子供たちの思わぬ方向からの質問に驚き戸惑いながらも、楽しい時間を過ごすことができました。また、高校ではNIE担当の先生にお願いして、選挙権を得たばかりの生徒のグループにインタビューさせてもらったところ、社会情勢に高い関心を持っていることが分かり、頼もしさを覚えました。新聞に対する率直で厳しい注文はありましたが、期待も語ってくれたことは、私にとって大きな収穫でした。

 いずれも限られた時間でしたが、少しは新聞に興味を持ってもらえたのではないかと思います。また担当の先生方も、子供たちの反応に意を強くしておられるようでした。

 兵庫県でも、子供たちが読んで理解し考えることの楽しさを実感できるよう、微力ながらお手伝いしたいと思います。