阪神・淡路大震災で亡くなった人たちの名前が刻まれる「慰霊と復興のモニュメント」。18日、新たに銘板を加えた遺族の中に、熊本県から駆けつけた母の姿があった。長女は古里を離れ、芦屋市内で社会人として一歩を踏み出したばかりだった。「どうして」。自分を責め、娘を奪った土地に近寄れなかった。17年‐。歳月が少しずつ前を向かせた。「娘が生きた証しができた。あの子も喜んでいるんじゃないかな」。母は涙をふいて語った。
神戸市が掲げる「デザイン都市・神戸」の推進拠点「KIITO」(神戸市中央区浜辺通5、きいと)は、阪神・淡路大震災後の17年間に被災地で取り組まれたアートやデザインなどクリエーターらの復興支援活動を調査し、年表にまとめた。ホームページ(HP)での公開も始め、未掲載の活動について情報提供を募るほか、東日本大震災の復興支援活動にも役立ててもらう。
阪神・淡路大震災で本館が倒壊した兵庫県西宮市の大手前大学で、地域再生を願い、当時実際に開催したイベント「復興祭」を基にしたミュージカル「あの空をこえて」の上演計画が進んでいる。来年1月17日に披露する予定で、出演する同大と同短大の学生18人は「東日本大震災の被災地にも復興への願いを届けたい」と張り切っている。
神戸・三宮の東遊園地で毎年催す追悼行事「阪神淡路大震災1・17のつどい」の実行委員会が6日、神戸市役所であり、震災から丸17年となる来年1月17日に、東日本大震災の被災者を招待することを決めた。「つどい」に、ほかの被災地から被災者を招待するのは初めてという。
兵庫県などでつくる「ひょうご安全の日推進県民会議」の総会が11日、神戸市内であり、阪神・淡路大震災の発生から丸17年となる来年1月17日に開く「ひょうご安全の日のつどい」の内容が決まった。恒例の「ひょうごメモリアルウォーク」や防災訓練を行うほか、東日本大震災を受けて「絆の発信」をテーマにした東北支援の特別企画を盛り込んだ。
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