1月 8日 に掲載された記事

 阪神・淡路大震災で焼け残った「神戸の壁」の保存活動を伝える「震災の記憶・神戸の壁保存展」が7日、兵庫県淡路市小倉の北淡震災記念公園で始まった。

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▲「神戸の壁」のミニチュアや写真などを展示、これまでの活動を紹介する保存展=1月7日午後、淡路市小倉、北淡震災記念公園震災体験館


 阪神・淡路大震災で焼け残った「神戸の壁」の保存活動を伝える「震災の記憶・神戸の壁保存展」が7日、兵庫県淡路市小倉の北淡震災記念公園で始まった。


 壁は高さ約7メートル、横幅約14メートルのコンクリート製で、1927年に神戸市長田区の市場の延焼防火壁として設置された。震災時の猛火にも耐えたことから、災害のすさまじさを伝える「モニュメント」として現地で保存。2000年に旧津名町(現淡路市)の文化施設「しづかホール」に移され、09年からは野島断層を保存する同公園の屋外に展示されている。


 同展は、壁の保存に取り組んできた神戸市垂水区の市民団体「リメンバー神戸プロジェクト」(三原泰治代表)の主催。公園内の震災体験館に、活動の様子を記録した写真や新聞記事など約200点を展示している。


 この日は、壁の隣にあった自宅が焼け、両親を亡くした女性も訪れ、「壁に触れると両親を思い出す。壁や展示を通し、多くの人に震災を考えてもらう機会になれば」と話している。


 31日まで。午前9時~午後5時。大人700円、中高生300円、小学生250円。同公園TEL0799・82・3020(敏蔭潤子)

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