1月18日 に掲載された記事

 大手前大(西宮市)と同短大(伊丹市)の学生たちが、阪神・淡路大震災後に学内であった復興イベントを基に、手作りしたミュージカル「あの空をこえて」を17日、尼崎市のピッコロシアターで上演した。被災しながらも「数え切れない奇跡の上に生きている」というメッセージを発信。2回公演で計約800人が訪れ、熱演に見入った。

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▲震災復興への思いをミュージカルで伝える学生たち=ピッコロシアター(撮影・立川洋一郎)


 大手前大(西宮市)と同短大(伊丹市)の学生たちが、阪神・淡路大震災後に学内であった復興イベントを基に、手作りしたミュージカル「あの空をこえて」を17日、尼崎市のピッコロシアターで上演した。被災しながらも「数え切れない奇跡の上に生きている」というメッセージを発信。2回公演で計約800人が訪れ、熱演に見入った。


 同短大60周年記念事業の一環として企画し、映画監督の塩屋俊・客員教授がプロデュースした。


 物語は、震災で姉を亡くした大学生が17年前の母校にタイムスリップ。心に傷を抱えた学生が、復興祭開催に向け、仲間や家族と衝突しながら成長していく姿を描いた。


 昨年2月から猛練習を始めた。その直後に東日本大震災が発生したため、脚本を変更して3・11の要素も入れた。


 主役の野島駿輔さん(20)は「若い僕たちも一生懸命考えているんだと伝えたかった」。観劇した芦屋市の中島良子さん(70)は「震災の記憶がない世代が思いを引き継いでくれてうれしい」と話していた。

(金山成美)

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