2025年6月アーカイブ

 「第30回NIE全国大会神戸大会」(7月31日~8月1日)の開催まで2カ月を切りました。大会サイトで参加を受け付けています。大会サイトはこちらhttps://www.kobe-np.co.jp/info/nie2025/

 神戸大会は日本新聞協会の主催、神戸新聞社、兵庫県NIE推進協議会の主管。

 初日は神戸ポートピアホテル(神戸市中央区港島中町6)で、作家小川洋子さんの記念講演や、ジャーナリスト池上彰さんらによるパネル討議があります。2日目は甲南大学岡本キャンパス(神戸市東灘区岡本8)で、教員らによる公開授業や実践発表など28の分科会・ワークショップが実施されます。

 兵庫県内の幼小中高校や高等専門学校、特別支援学校の教職員、児童・生徒、教育委員会の職員は、参加無料です。他の参加料は、一般が千円、県外の教育関係者が3千円、新聞・通信社関係者が1万3千円など。締め切りは6月30日です。

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神戸新聞アドバイザーが講師に

 はがきと同じサイズの紙で作るミニ新聞、はがき新聞。クラスメートに特技や趣味についてインタビューしたことを「はがき新聞」にしようーと6月6日、神戸市垂水区歌敷山3の愛徳学園小学校で出前授業があり、5年生10人が参加した。神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。

 同校は日本新聞協会のNIE実践指定校。児童たちは「はがき新聞」作りを続けており、この日は「友達を応援するはがき新聞」を取り組むことになった。

 三好アドバイザーは「はがきには『送る喜びと受け取る喜び』がある。友達に『(その特技を)がんばって!』という気持ちを込めて記事やイラストを書こう」と呼びかけた。

 インタビューのノウハウとして、具体的に聞く、変化を聞く、比較して聞く▽ディテール(細かいところ)を聞く▽一つの特技に絞って聞くーなどを挙げた。記事の書き方では、仮の見出しを考えて書き出し、テーマを考えながら書き進めていくことをアドバイスした。

 見出しのつけ方については、「問い」「テーマ」ではなく「答え」を書く(「将来の夢」ではなく、「世界で一つのスイーツを作りたい、という感じに)ーなどを強調した。

 児童たちはできあがったはがき新聞を紹介。友達の特技や趣味として、ピアノやダンス、将来の夢として、アナウンサーやカフェを開くことーなどがあがった。

 三好アドバイザーは「これからもクラスメートとの友情を大切にしよう」と語りかけた。

[写真説明]「はがき新聞」を作る児童たち=愛徳学園小学校

■県西宮高校(5月21日、対象・1年生280人) 神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが「新聞の読み方」をテーマに授業を行った。記事を選んで調べ学習した成果を「新聞ポスター」としてまとめるのを前に、まず、見出しと前文だけちょい読みするなど、要点を教えた。

生徒の感想

 

 

250605arinotyuu.JPG神戸新聞アドバイザーが講師に

 「沖縄」「沖縄戦」をテーマに新聞をつくるのを前に6月5日、神戸市北区藤原台中町5の有野中学校で出前授業があり、3年生192人が記事の書き方や紙面レイアウトのポイントなどを学んだ。神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。

 3年生は5月26~28日、修学旅行で沖縄を訪れ、太平洋戦争末期の「沖縄戦」の実相を伝える沖縄県平和祈念資料館や、鍾乳洞探検や伝統芸能「エイサー」のパフォーマンスなど、沖縄の魅力を体感できる「おきなわワールド」などを見学した。

 沖縄戦で米軍の沖縄本島上陸地となった比謝川で、当時の写真や遺構と現在の景色を比較する平和学習クルーズにも参加した。

 授業では生徒がそれぞれ書きたいことを30字にまとめた。「平和祈念資料館で沖縄戦体験の証言を展示したり、ガマ(自然洞窟)に避難している住民の様子を再現したりしているのを目にして、平和の大切さを実感した」「現地を訪れて、米空軍の嘉手納基地の騒音が県民をどんなに苦しめているかが分かった」「沖縄戦犠牲者の氏名が刻まれた『平和の礎(いしじ)』=糸満市=に、県外や台湾出身者を見つけた」などと発表した。

  三好アドバイザーは「戦争の記憶をつないでいくのは若い人たち。80年前、島民を巻き込んだ悲惨な戦争があった場所に立った経験を大切にしてほしい」と呼びかけた。記事の書き方では、書き出す前に仮見出しを考えることや、テーマから目を離さず書き進めることを強調した。

 紙面レイアウトでは、トップ記事が大きく見えるように工夫するなど、メリハリとバランスのある紙面を製作する、などをポイントとしてあげた。

 同校は、今回の取り組みを今年夏の「第30回NIE全国大会神戸大会」でポスター発表する。

[写真説明]書きたいことを発表する生徒=有野中学校

※5月26日、沖縄・平和祈念公園で行った同校の平和祈念セレモニーで黙とうした生徒たち。修学旅行を前に、生徒のみなさんが「黙とうのとき、何を祈るか」をつづりました。その決意や思いを紹介します。

平和祈念公園で何を祈るか 生徒の思い 01

平和祈念公園で何を祈るか 生徒の思い 02

平和祈念公園で何を祈るか 生徒の思い 03

平和祈念公園で何を祈るか 生徒の思い 04

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 姫路市立豊富小中学校の川村かおりです。本校の(小学)5年生の掲示板に、子どもたちの力作が並んでいます=写真。これは「新聞ちぎり絵」といって、新聞紙をちぎって貼り合わせることで、絵を完成させるユニークな取り組みです。

 今回、ちぎり絵作家・木村セツさんの表現方法に倣い、新聞紙の新たな可能性を探りました。子どもたちは、色や形、文字の濃淡を巧みに利用し、動物や食べ物、風景など、思い思いのテーマを表現。一枚一枚ちぎった新聞紙が織りなす豊かな表情は、間近で見るとさらに感動的です。

 また、必要な色を探す中で自然と紙面の情報に触れ、世の中の出来事に興味を持ったり、新たな知識を深めたりする機会にもなりました。楽しみながら学びを深めることができた活動でした。

川村かおり(姫路市立豊富小中学校教諭、日本新聞協会NIEアドバイザー)

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神戸新聞アドバイザーが講師に

 神戸市北区大沢町、NPO法人「Peace&Nature」大沢ベースで行うSDGs学習を前に、5月20日、滝川中学校(神戸市須磨区宝田町2)で出前授業があり、1年生208人が現地取材のノウハウを学んだ。神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。

 生徒たちは5月30日、SDGs学習の一環として、竹林の適正な管理や竹製品・竹パウダー製造などに取り組み、見聞したことを新聞にまとめる。SDGs学習と新聞製作は、同校が数年前から続けているプログラムで、今年夏の「第30回NIE全国大会神戸大会」でポスター発表する。

 授業で、三好アドバイザーは「5W1Hを押さえた上で、興味をもったことを詳しく、具体的に聞こう」「現地で感じるにおい、音、声、味、雰囲気などをメモしよう」と呼びかけた。

 さらに、「SDGsを身近な、自分ごととして考えることが大切」「SDGsの世界レベルの達成度は危機的状況だけど、みんなが諦めないことが大事」と強調した。

[写真説明] Peace&Natureで体験したいことを話し合う生徒たち=滝川中学校

※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。

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 「Peace&Nature」大沢ベース(神戸市北区)でのSDGs体験を新聞にまとめようと、滝川中学校の1年生208人が6月3日、同市須磨区宝田町2の同校で、神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーから新聞作りのポイントを教わった。

 生徒たちは5月30日、現地で竹を伐採したり、竹製品を作ったり、こもだる作りを見学したりした体験を数人のグループごとに新聞をまとめる。

 授業で、三好アドバイザーは「SDGsを強く意識しながら記事を書こう」と呼びかけ、記事に具体的な話を入れる▽ディテール(細かいところ)を書く▽メインの見出しに一番言いたいことを書くーなどとアドバイスした。

 紙面レイアウトの要点も説明。記事や写真はほどよい量を心がけた上で、トップや真ん中(ヘソ)の記事を目立たせる▽大きな見出しを上の方に置くーなどをあげた。

[写真説明]自身のイチオシ記事は何か―。30字にまとめる生徒たち=滝川中学校

「ひょうごNIE通信」第10号を発行しました。7月31日、8月1日に神戸市で開催する「第30回NIE全国大会神戸大会」の特設サイトが開設され、参加受け付けが始まったことをお伝えしています。みなさまのご参加をお待ちしています。大会の様子を文字やイラストで記録するグラフィックレコーディング(グラレコ)についても紹介しています。

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