阪神・淡路大震災で避難所となった西宮市立安井小学校(同市安井町、常田義博校長)に、昨年まで毎年、チューリップの球根を贈ってくれた富山市のNPO法人元代表へ感謝の気持ちを伝えようと、同小を拠点に活動する「スポーツ21安井ジュニアサッカー部」の6年生ら24人が2月、同市を訪ねる。「きれいな花をありがとうと地域を代表してお礼を言いたい」と児童たち。寄せ書きなどの準備を進めている。
▲チューリップのお礼を伝えに富山県を訪ねる安井ジュニアサッカー部の児童ら=西宮市安井町、市立安井小学校
阪神・淡路大震災で避難所となった西宮市立安井小学校(同市安井町、常田義博校長)に、昨年まで毎年、チューリップの球根を贈ってくれた富山市のNPO法人元代表へ感謝の気持ちを伝えようと、同小を拠点に活動する「スポーツ21安井ジュニアサッカー部」の6年生ら24人が2月、同市を訪ねる。「きれいな花をありがとうと地域を代表してお礼を言いたい」と児童たち。寄せ書きなどの準備を進めている。
チューリップの贈り主は、NPO法人「ヤングネットワークとやま」で2011年4月まで代表だった五十嵐光一さんら。震災直後に安井小に駆け付け約半年間、救援物資の仕分けやがれきの撤去などに携わった。
以降、毎年秋に「被災者の癒やしになれば」と富山名産のチューリップの球根を届け続けた。多いときで5千株もの花が同小の花壇を埋める春を、地域住民も楽しみにしていたという。
06年からは、富山の子どもたちにも震災を共に学んでもらおうと、阪神間の小学生との交流サッカー大会も開いている。
球根のプレゼントは、同法人が東日本大震災の被災地支援へシフトしたことなどから、昨年12月で終了。これを受け地域から「16年間のお礼を言いに行こう」と声が上がり、地元の「スポーツクラブ21安井」(中西正直会長)が富山への訪問を計画した。
児童たちが書いた寄せ書きと、安井地区自治会連合会(柴原邦平会長)から五十嵐さんへの感謝状を届けるほか、西宮市のオリジナル品種の桜2種類を富山市内に植樹する。地元の小学生とサッカーの交流試合も行うという。
同サッカー部キャプテンで6年の新颯太君(12)は「入学したときからチューリップを見てきた。東北にもきれいな花を贈ってあげてほしい」と話し、訪問を心待ちにしている。(金山成美)
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