2023年2月アーカイブ

■神戸市立横尾小学校(2月15日、対象・5年生46人) 読売新聞神戸総局の高田果歩記者が、新聞の魅力や記者の仕事を紹介した。「情報を正しく、より分かりやすく伝えるため、自分が理解できるまで丁寧に取材している」と心構えを話した。児童からは、記事を書くのに要する時間など多数の質問が寄せられた。

児童の感想 

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 教育現場での新聞活用を進める県NIE推進協議会は2月15日、神戸市須磨区の市立横尾小で、新聞記者による出前授業を開いた。読売新聞神戸総局の高田果歩記者(30)が講師を務め、5年児童約40人に新聞の魅力や記者の仕事を紹介した。

 高田記者は「紙面を開くと、思いがけず興味の持てる記事に出会えます」と語り、「情報を正しく、よりわかりやすく伝えるため、自分が理解できるまで丁寧に取材しています」と心構えを話した。

 同小は日本新聞協会のNIE実践指定校。児童から「記事を書くのに要する時間は」と質問され、高田記者は「内容にもよりますが、1行1分を目標にしています」などと答えていた。=16日付読売新聞朝刊神戸・明石版

[写真説明]新聞について語る高田記者(神戸市須磨区で)

※「わたしの感想NIE」に児童のみなさんの感想を掲載しています。

■神戸市立神陵台中学校(2月8日、対象・1年生95人) 朝日新聞神戸総局長の堀江泰史記者が、新聞社の仕組みや記者の仕事、情報をクロスチェックする大切さ、情報を正しく読み解く「メディアリテラシー」の重要性について説明。取材先の自宅を訪れる「夜討ち朝駆け」など警察担当時の取材体験も語った。

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 NIE実践発表会(2月4日、神戸・よみうり神戸ホール)の様子をグラフィックで振り返ります。作成いただいたのは、井上幸史・日本新聞協会NIEアドバイザー(姫路市立城北小学校教頭)です。

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※新聞各紙の記事はこちらに掲載しています。

 2月4日・よみうり神戸ホールで開催 参加者51人

 【参加者の感想】順不同

 川崎 芳徳・県立須磨友が丘高校校長

 このたびは、大変お世話になりました。素晴らしい発表の舞台を与えていただけましたこと、深く感謝申し上げます。

 岸本総局長様の、わかりやすく、「なるほど!」と目から鱗のお話。そして、心打たれる投稿のご紹介と、実に学び多いご講演でした。

 そして、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校に夜間中学校・・・実に多様な生徒の取組を見させていただくことができました。新聞を通した学びの輪がますます広がり、「『人として』いかに生きていくのか」のヒントや、そのエネルギーを、互いに供給しあえる関係を、さらに確立していくことの重要性を実感しました。

 ありがとうございました。

 齋藤 隆夫・神戸市立いぶき明生支援学校教諭

 先日は、NIE実践発表会に参加させていただき、ありがとうございました。このような貴重な機会に参加できたことをうれしく思います。小学校や高等学校、特別支援学校や夜間中学校まで多校園種にわたる実践が聞けて大変勉強になりました。

 個人的になりますが、以前、阿部先生(丸山中学校西野分校)と同じ学校に勤めていたこともあり、夜間中学校の取り組みに非常に興味を持ちました。

 学ぶことへの意欲の引き出し方や、発見から共感し、ともに学び合う姿に感動いたしました。新聞を通した学びには、とても多くの学びがあることに改めて驚かされました。

 今回学んだことを自分自身の取り組みに生かしていきたいと思います。

 本当にありがとうございました。

 古米 弘明・神戸市教育委員会事務局教科指導課担当係長

 各校の実践発表をすべて聞くことができて良かったです。

 特別支援学校と夜間中学校においては、教育に新聞をどのように取り入れるのかについての発表でその取り組みについて関心を持って聞かせていただき、そして感心いたしました。

 特別支援学校の「まずは新聞に触れてみる」という取り組みはどの学校においても実践できることだと思いました。

 夜間中学校の「新聞がどのように生徒に見えているのか」という教師の気づきから、活字を読むことを苦手に感じている生徒に対して、どのようにすれば、情報を手に入れて考えたり、理解したりすることができるかという視点できめ細やかな取り組みを行っていました。

 小学校と高等学校については、防災をテーマとしたに取り組みでしたが、これ以外にもいろいろなテーマを取り扱うことができるため、どの校種においても今後の新聞教育を考える手掛かりとなりました。

 西宮市の中学校の取り組みは新聞を通して生徒が工夫や発想をいだき、そこで見いだした考えを社会へ発信して、関与していくというものでした。新聞教育を今後発展させていく上で、その在り方の一例を示した取り組みであったと感じました。

 各学校の特色ある取り組みは、神戸にとどまらず、日本へ、さらには世界へと発信できる内容であり、そのことに感銘を受けました。

 4校の新聞教育に携われた先生方に改めて敬意を表します。ありがとうございました。

 若生 佳久・日本新聞協会NIEアドバイザー(明石市立大久保小学校教諭)

 一番印象に残ったのは、なんといっても夜間中学校の実践です。外国籍の人への実践は、小学校低学年の実践に通じるものがたくさんあります。あの実践をヒントに低学年では、どのような授業ができるのかを考えてみるのも面白いなと思いました。

 また、特別支援学校の実践もやってみたいとも思いました。特に、1面にシールを貼るといういうのがすぐにできて子どもへの社会への関心を高めるにも効果があると思いました。

 再任用ですから、来年度担任も怪しいところですが、担任をもてればやってみたいなと思いました。

 赤松 三菜子・兵庫県NIE特任アドバイザー(神戸市立高倉中学校校長)

 「教科学習にNIEをプラスする!」と銘打って行われたNIE実践発表会では、多種多様な興味深い実践報告がありました。

 記者講演では、読者投稿欄の魅力を発信していただき、まさに学習の場を開く契機としてオープニングにふさわしい内容でした。

 特別支援学校でのNIE、小高連携のNIE、夜間中学校のNIE、大学や企業と連携する中学校のNIE、どれもが新聞の力を大いに活用して学習の場を開き、学びのセーフティーネットにアクセスしている実践でした。

 先生方の発表はもちろん素晴らしかったですが、なかでも高校生の発表は秀逸でした。未来を担う世代がNIEを通して社会に関心を寄せ、自他の思いに触れることは、人と人がつながる温かい社会を創り出すことでしょう。

 本年度のNIE実践指定校の発表がさらなる発展を遂げ、今後のNIE実践につながることを大いに期待しています。

 井上 幸史・日本新聞協会NIEアドバイザー(姫路市立城北小学校教頭)

 「社会へアクセスする端子・セーフティーネットとして」のNIEについて、人と人・個人と社会・知識と体験・過去と未来...など、様々な要素をつなぐ役割を果たしていることを4つの実践を通して学ぶことができました。

 NIEアドバイザーとして勉強になりました。ありがとうございました。

 坂本 多津子・県立有馬高校教頭

 このたびの発表会では、はじめに、秋田会長様のごあいさつを通して、生徒と社会をつなぐことをはじめとする、NIEの意義について学ばせていただくことができました。

 次に、新聞エッセー投稿についてのご講演では、エッセー投稿記事をふまえてご説明くださり、その記事に感銘を受け、エッセー投稿の奥深さを知ることができました。

 続いて、実践発表においては、特別支援学校、夜間中学校、中学校、高等学校と多様な校種における発表を拝聴させていただくことができましたが、それぞれの学校において、日々の教育活動に生かしたいと思える多くの事例がありました。なかでも、県立須磨友が丘高等学校においては、NIEを中心として、地域とつながり、兵庫の課題である「防災」の取り組みに発展されたことは素晴らしいものであり、大変刺激を受けました。

 全体を通して、NIEの教育的意義と今後の広がりが未知数であることを感じております。

■加古川市立志方中学校(1月18日、対象・1、2年生125人) 神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが発生から29年目に入った「阪神・淡路大震災」をテーマに授業を行った。「大震災を知らない世代が記憶と教訓を語り継いでほしい」と呼びかけた。授業は各教室にもオンライン配信された。

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朝日新聞総局長が講師に

 NIE(教育に新聞を)の一環として、朝日新聞神戸総局長の堀江泰史記者が2月8日、神戸市垂水区神陵台3の神陵台中学校で授業を行い、1年生95人が参加した。

 同校は日本新聞協会のNIE実践指定校。堀江記者は、新聞社の仕組みや警察担当などの記者の仕事、情報を正しく読み解く「メディアリテラシー」の重要性などについて説明した。「ネットニュースはフェイクニュースの可能性を疑うことが必要」と話し、過去の犯罪報道を例に「新聞も情報のクロスチェックがいっそう求められる」と強調した。

 生徒たちからは、記者になった動機や勤務時間などさまざまな質問が出た。 

 授業を受けた松田尚大さん(13)は「取材先の自宅を訪れる『夜討ち朝駆け』など記者の仕事に関心をもった」、高木柚衣さん(13)は「情報を一つ一つ確認し紙面化する作業は大変だと思った」と話した。

[写真説明]記者の仕事について話を聞く生徒たち=神戸市垂水区神陵台3、神陵台中学校

※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。

■神戸市立横尾小学校(1月23日、対象・5年生46人) 須磨友が丘高校1、2年生16人が「28年前、阪神・淡路大震災を新聞各紙がどう伝えたか」をテーマに「小高連携授業」を行った。児童は建物倒壊や救助活動、避難所生活、ライフライン複合被害などの記事を読み、「災害時に自分ならどうするか」を考えた。

横尾小学校 児童の感想

須磨友が丘高校 生徒の感想

230204jixtusenhaxtupyoukai.jpg毎日トップ記事記録/当時の紙面で震災学ぶ

 NIE(教育に新聞を)活動を進める県内の学校による実践発表会(神戸新聞社など後援)が2月4日、神戸市中央区のよみうり神戸ホールであった。新聞社や教育関係者でつくる兵庫県NIE推進協議会が毎年開催し、教員ら50人が参加。小中学校、高校、特別支援学校の教諭らが4事例を報告した。(小尾絵生)

 播磨特別支援学校(たつの市)は、高等部の生徒を対象にした授業について紹介。担当の志水幸広教諭は「生徒はほぼ新聞を読む習慣がない。肢体不自由な生徒もおり、まず新聞の扱い方から慣れる必要があった」と振り返った。

 生徒が毎日、当番制でトップ記事をノートに記録する仕組みを作るなど工夫。新聞を読むことの習慣づけを進めたという。

 須磨友が丘高校(神戸市須磨区)では、生徒が横尾小学校(同)の児童に、1995年の阪神・淡路大震災をテーマに授業を実施。避難所や救助といったテーマごとに、当時の新聞記事などを調べた。

 担当した岩本和也教諭は「震災は未経験の世代間だが、新聞記事を通して多角的に出来事を捉え、記憶の継承につなげられた」などと意義を強調した。

 夜間中学校の取り組みについては、神戸市立丸山中学西野分校(同)が発表。生徒の約8割が外国人のため、分かりやすい日本語で書かれた小学生新聞が役立ったことを伝えた。

 西宮市立浜脇中学校では持続可能な開発目標(SDGs)をテーマに、総合的な学習や社会科を展開。新聞記事やニュースをまとめたNIEノートを、アイデアを考えたり発表したりする時に活用していると報告した。=2月6日付神戸新聞朝刊広域版

[写真説明]小学生に防災をテーマにした授業を行った須磨友が丘高校の生徒も登壇した=神戸市中央区栄町通1

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NIE通じ学び深める 神戸で実践発表会

 教育現場で新聞を活用する「NIE」(教育に新聞を)に取り組む県内の学校による実践発表会が、神戸市中央区でひらかれた。教育関係者ら約50人が参加し、先進的な事例報告に耳を傾けた。

 県NIE推進協議会が主催。2月4日に行われた発表会では冒頭、秋田久子同協議会長があいさつに立ち、「教科学習にNIEをプラスすることで、社会にアクセスする端子を付けることになる。社会を視野にいれた学びが大切」とNIEへの期待を語った。

 実践発表では、県立須磨友が丘高校の岩本和也教諭が、同校の生徒たちが近隣の小学生を対象に行った、阪神淡路大震災当時の新聞紙面を活用した防災授業について報告。高校生2人も登壇し、授業でこだわった点などを語った。

 また、西宮市立浜脇中学校の渋谷仁崇教諭は、気になる記事を切り抜いて貼り自分の考えを書き込む「NIEノート」の取り組みや、企業と連携したSDGsの学習など、NIEを通じて生徒たちが学びを深める様子を伝えた。このほか、県立播磨特別支援学校、神戸市立丸山中学校西野分校からも実践報告が行われた。=9日付産経新聞朝刊阪神・神戸版、播州版、但丹版、淡路版

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「社会に関心 きっかけ」 神戸市中央区 5校教諭ら活動報告

 新聞を授業で活用するNIE(教育に新聞を)活動を進めている県内の学校による実践発表会が12月4日、神戸市中央区のよみうり神戸ホールで開かれ、学校関係者ら約50人が参加した。

 県NIE推進協議会の主催。県内の小中学校、高校、特別支援学校計5校の教諭らが、活動を報告し合った。県立播磨特別支援学校(たつの市)の志水幸広教諭は、各クラスに模造紙を用意し、生徒たちが新聞記事の見出しを手書きした横に、内容を読んだ感想を記入してもらう取り組みを紹介。「新聞を通して、生徒が社会に関心を持つきっかけになった」と述べた。

 高校生から小学生に、新聞を通じた授業を実施したのは、県立須磨友が丘高と神戸市立横尾小(いずれも神戸市須磨区)。発表会では、同高の生徒が、阪神大震災が起きた当時の記事を児童と一緒に読み、震災や防災のことを学ぶ「小高連携」の成果を披露した。=2月5日付読売新聞朝刊神戸・明石版

[写真説明]学校でのNIEの取り組みを発表する高校生ら(神戸市中央区で)

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小中高の教諭ら実践発表 神戸でNIE実践発表会 産経新聞総局長の記者講演も

 2022年度兵庫県NIE実践発表会が2月4日、神戸市のよみうり神戸ホールで開かれ、兵庫県内外から教育関係者ら約50人が参加した。小中学校、高校、特別支援学校の教諭らが4事例を発表した。

 兵庫県NIE推進協議会(秋田久子会長)が主催する恒例の発表会。21年度はコロナ禍の影響で中止を余儀なくされ、2年ぶりの開催となった。

 夜間中学校の神戸市立丸山中学校西野分校(神戸市須磨区)の発表では、阿部俊之教諭が登壇。外国籍の生徒が8割を占める中、「波紋読み」と名付け、すべての漢字にルビが付いている小学生新聞も活用しながら、日本語の習熟度を広げていく取り組みを報告した。夜間中学でのNIE実践は珍しく、関心を呼んだ。

 兵庫県立播磨特別支援学校(たつの市)の発表では、志水幸広教諭が高等部の生徒を対象にした授業の中で、毎日、当番制でトップ記事をノートに記録しているなどのNIE活動を報告。志水教諭は「肢体不自由な生徒はまず、新聞の扱い方から慣れる必要があった」と話した。

 兵庫県立須磨友が丘高校(神戸市須磨区)では、生徒が神戸市立横尾小学校(同)の児童に、28年前の阪神・淡路大震災をテーマに授業を行った。当時、新聞各紙やラジオが震災をどう報じたかを伝え、児童は「災害時に自分ならどう行動するか」を考えた。

 発表した須磨友が丘高校の岩本和也教諭は「震災は未経験の世代間だが、新聞記事を通して記憶の継承につなげられた」と意義を強調。横尾小学校の酒井秀幸校長は「年齢が近い高校生なので質問もしやすく双方向の授業ができた」「これまでの震災学習をより自分ごととしてとらえることができた」と振り返った。

 西宮市立浜脇中学校の渋谷仁崇教諭は、新聞記事やニュースをまとめた「NIEノート」の取り組みや、企業と連携したSDGs(持続可能な開発目標)の学習など多様なNIE展開を報告した。

 産経新聞神戸総局の岸本佳子総局長は「読者投稿のススメ~『朝晴れエッセー』の現場から」と題して講演した。

 兵庫県教委高校教育課指導主事の上月さやこさんと、神戸市教委教科指導課指導主事の松田信吾さんが講評。上月さんは「播磨特別支援学校の取り組みは新聞活用のヒントが満載だった」、松田さんは「丸山中学校西野分校の『波紋読み』が素晴らしかった」など、いずれも各校のNIE活動を高く評価した。=新聞情報2月25日号

[写真説明]小学生を対象に「震災授業」を行った須磨友が丘高校の生徒も登壇した=神戸市中央区栄町通1            

※「グラフィックで振り返る、NIE実践発表会」をこちらに掲載しています。

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