2022年6月アーカイブ

■伊川谷高校(6月28日、対象・1年生30人) 神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが「新聞が持つ表現力」をテーマに授業を行った。前文に大事な内容を書く「逆三角形」の意味や、紙面の真ん中に中くらいの目立つ記事や写真を置くなどのレイアウト術を説明。記事に見出しを付ける体験もした。

生徒の感想

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 新聞の持つ表現力を学ぶ授業が6月28日、神戸市西区伊川谷町長坂の伊川谷高校であり、1年生30人が参加した=写真。神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。

 同校は2022年度、日本新聞協会のNIE実践指定校(継続校)に内定している。授業では、この日の朝刊からロシアのウクライナ侵攻、コロナ禍、電力逼迫(ひっぱく)注意報の関連記事を探すワークショップを行った。それぞれ9本、13本、6本を数え、三好アドバイザーは「見出しだけでも一通り目を通せば、全体像が分かってくる」「関連記事を読めば、その事柄をより深く理解できる」と話した。

 また、レイアウトのヒントとして「大きな見出しを上の方に置く」「真ん中に写真を置くと、紙面が引き締まる」などと説明した。

 ウクライナ侵攻にも触れ、「新聞の役割は戦争のない社会をつくること。表現を工夫するのも、そのメッセージを読者に伝わりやすくするためだ」と強調した。

※同校は本年度、日本新聞協会のNIE実践指定校(継続校)に内定。「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。

 神戸で7月9日、NIEセミナー 参加者を募集します

 NIE兵庫セミナー「『探究』...NIEで有事の背景を考える」が7月9日、神戸ハーバーランドの神戸新聞本社で開かれます。兵庫県NIE推進協議会の主催。「わが校の『探究』を紹介し合い、企画を磨く」と題した意見交換会では、参加者のみなさんに校種別に教育現場での新聞活用について語り合っていただきます。

 内外の有事(非常事態)について、児童生徒にどう伝え、どう理解を促すか―。記者からの発信として、神戸新聞編集局の徳永恭子局次長が「コロナ下の新聞報道で問われたもの」と題して授業を行います。ロシアのウクライナ侵攻が長期化の様相をみせる中、「ウクライナ問題の淵源とこれから」をテーマに、西宮市立浜脇中学校の西村哲教諭と同協議会の三好正文事務局長が授業を紹介し、ワークショップを行います。

 無料。午後2時~4時半。参加希望者は6月24日までにメールまたはファクスで申し込んでください。申込書はPDF案内またはWord版申込書をクリックし取り出してください。同協議会事務局☎078・362・7054、ファクス078・362・7424

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 2025年の第30回NIE全国大会が神戸市で開かれる。日本新聞協会が主催、神戸新聞社と兵庫県NIE推進協議会が主管する。同協議会の総会が6月16日開かれ、主管団体になることを承認した。

 全国大会は毎年、教育・新聞関係者が参加し、シンポジウムや実践発表、公開授業などを行う。25年は阪神・淡路大震災から30年の節目。防災・減災に向けたNIEの取り組みも視野に、今後、大会スローガンや内容、日程を詰める。

 今年の全国大会は8月4、5日、宮崎市で開催され、23年は愛媛県、24年は京都府で開かれる。

 学校教育現場で新聞の活用を進める「兵庫県NIE推進協議会」の総会が6月16日、神戸市内であった。2022年度の実践指定校計23校を内定し、夜間中学校でも授業で新聞を活用するといった事業計画を承認した。

 同協議会は、学識経験者や県教育委員会、同市教委、県内の学校、新聞・通信社で構成。秋田久子会長は「先生方の役に立ち、子どもたちにより良い授業が届けられるよう、NIE活動のエネルギーをさらに高めたい」とあいさつした。

 県教委の藤原俊平教育長は「教科書にはない時事がNIEでは学べる」、同市教委の長田淳教育長は「深い思考力を養うためにもNIEのさらなる展開が必要」とした。(橘高 声)=17日付神戸新聞朝刊ひょうご総合面

 実践指定校は次の通り。

 【日本新聞協会認定】〈小学校〉新規=神戸市立白川、同市立横尾、姫路市立大塩▽継続=神戸市立淡河、尼崎市立立花南、養父市立宿南〈中学校〉新規=神戸市立丸山・西野分校、加古川市立加古川、南あわじ市・洲本市組合立広田▽継続=神戸市立神陵台、尼崎市立南武庫之荘、加古川市立志方〈中高連携〉継続=神戸山手女子〈高校〉新規=県立須磨友が丘、県立加古川西、神戸市立葺合、神港学園、クラーク記念国際▽継続=県立伊川谷〈特別支援〉継続=県立播磨
 【県推進協認定】〈小中連携〉新規=姫路市立豊富〈高校〉新規=県立兵庫、県立西宮

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 教育現場で新聞の活用を進める県NIE推進協議会の総会が6月16日、神戸市中央区で開かれた。令和4年度の実践指定校に23校を内定。また、小学校と高校の連携授業の実施などの新規事業計画を承認した。

 総会には、推進協議会を構成している、県教委や神戸市教委、県内の小中高、新聞社・通信社の代表者らが参加した。あいさつに立った藤原俊平県教育長は「ウクライナの問題など、教科書からは学べないことをNIEの授業で学ぶことができる」と意義を指摘。推進協議会の秋田久子会長は「NIE活動のエネルギーをさらに高めていきたい」と決意を語った。

 NIEを積極的に推進する実践指定校には、原則2年間指定される。4年度は、前年度から継続して指定される9校に加え、神戸市立丸山中学校西野分校など新規校11校、県NIE推進協議会が独自に認定した3校が内定した。日刊紙の提供を受けたり、記者派遣事業を利用したりしながら、NIEに取り組む。=17日付産経新聞朝刊神戸版

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 学校教育に新聞を活用する「県NIE推進協議会」の2022年度総会が6月16日、神戸市内で開かれた。夜間中学での新聞活用や、高校生が小学校に出向く連携授業の開始など22年度の事業計画を承認した。

 推進協は県内の学校や教委、新聞・通信社で構成され、授業への記者派遣事業などを展開している。推進協の秋田久子会長は「よりよい授業を子どもたちに届けられるよう、活動のエネルギーを高めていきたい」と抱負を述べた。=29日付毎日新聞朝刊兵庫版

 内定した22年度のNIE実践指定校は次の通り。

【小学校】神戸市立淡河▽同市立白川▽同市立横尾▽尼崎市立立花南▽養父市立宿南▽姫路市立大塩【中学校】神戸市立神陵台▽同市立丸山・西野分校▽尼崎市立南武庫之荘▽加古川市立志方▽同市立加古川▽南あわじ市・洲本市組合立広田【中高校】▽神戸山手女子【高校】県立伊川谷▽県立須磨友が丘▽県立加古川西▽神戸市立葺合▽神港学園▽クラーク記念国際【特別支援学校】県立播磨【推進協独自認定】姫路市立豊富小中▽県立兵庫高校▽県立西宮高校

niesoukai.JPG[写真説明]兵庫県NIE推進協議会総会であいさつする秋田会長=神戸市中央区栄町通1(神戸新聞社提供)

      

 県NIE推進協議会会員の新聞・通信社で3月、人事異動があり、日経新聞神戸支社長が滝川盛幹さんから下原口徹さんに交代した。人となりを自己紹介で―。

 日経新聞神戸支社長 下原口 徹

 札幌から思い出深い神戸へ

 皆さま、はじめまして。1988年に入社し、大阪社会部に配属され、大阪府警担当の事件記者としてスタートしました。経済が中心の日経新聞では傍流中の傍流です(笑)。

 その後、美術記者を経てスーパーやコンビニ、百貨店などを長く担当。その後、通算2回、6年間にわたる上海支局駐在のときも中国人の消費パワーなどを取材しましたので、個人消費を含めた「柔らかい」経済がメーン取材分野となりました。90年代後半にダイエーの中内功さんの担当を3年間務めたときには、何度も取材で神戸を訪れました。

 今年3月末まで札幌支社におりました。2021年のNIEの全国大会は札幌開催でしたが、コロナ禍のなか、オンライン開催となってしまい、NIE活動に関わる先生方らとの交流の機会は残念ながら失われてしまいました。

 ロシアがウクライナへ侵攻し、いま、目の前で戦争が起きています。長いデフレからインフレへと日本でも暮らしが大きく揺さぶられています。こんな時こそ新聞による正確で幅広い情報、そして深い解説が求められています。NIEの活動を通して伝えていければと思います。

■加古川市立加古川中学校(6月7、9日、対象・2年生27人) 神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが「新聞を使った調べ学習」の授業を行った。生徒たちは朝刊からイチオシ記事を選んで紹介し合い、それぞれ用紙に貼り付け、周りに選んだ理由やネットで調べたこと、感想を書き込んでいった。

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兵庫高校 生徒の感想

 ■兵庫高校(5月30日、6月1日、対象・2年生272人) 神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが「新聞からウクライナ侵攻を考える」をテーマに授業を行った。有事の情報リテラシーを養うとともに、国際社会がこれ以上分裂しないよう努め、戦争終結に向けて何ができるか考えようと呼び掛けた。

生徒の感想

葺合高校 生徒の感想

■葺合高校(6月3日、対象・2年生10人) 神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが「新聞づくりのテクニック」をテーマに授業を行った。レイアウトのヒントとして、写真や絵を置くと紙面がグッと引き締まる▽縦見出し、横見出し、横書き記事を組みわせると紙面が映える―などと助言した。

生徒の感想

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 新聞記事の書き方や紙面づくりを学ぶ授業が、神戸市中央区野崎通1の葺合高校であった。「学際リサーチ」を履修する2年生10人が、神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーからポイントを教わった。

 同校は2022年度、日本新聞協会のNIE実践指定校に内定している。三好アドバイザーは記事の書き方として、仮見出しを考えてから書き出す▽テーマを意識しながら書き進める―などと助言した。

 レイアウトの基本についても説明。神戸新聞の朝刊からウクライナ侵攻の関連記事を探し、網羅性や一覧性など新聞の特長を学ぶワークショップも行った。

 林伊織さん(16)は「読みやすいように工夫された新聞紙面の構成に興味を持った」、河村咲歩さん(17)は「構図を意識した写真の撮り方が勉強になった」とそれぞれ話した。=6月8日付神戸新聞朝刊神戸版

[写真説明]記事の見出しを考える生徒=葺合高校

※同校は本年度、日本新聞協会のNIE実践指定校に内定。「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。

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神戸新聞アドバイザーが講師に

 新聞各紙から気になる記事を選び、調べたことをまとめる授業が6月7日、加古川市加古川町備後の加古川中学校であり、2年生10人が参加した。コロナ禍で見送られていた訪日観光の再開や、「はやぶさ2」が探査した小惑星の砂から「生命の源」とされるアミノ酸が検出されたニュース、ウクライナ有事の関連記事、特殊詐欺防止を呼びかける出前授業など、多彩な記事が選ばれた。

 同校は2022年度、日本新聞協会のNIE実践指定校に内定している。

 授業は、神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。生徒たちは数人ずつの班に分かれ、各自がイチオシ記事を選んでお互いに紹介。A3判の用紙に貼り付け、記事を選んだ理由やネットで調べたことを書いていった。ほかの生徒の用紙には、記事に対する感想を書き込んだ。

 三好アドバイザーは「全員の関心事が違うのが興味深い。気になる記事を見つけたら関連記事を探したり、他紙の記事と読み比べたりしよう」と呼び掛けた。

 同校では6月9日にも同様の授業があり、2年生17人が参加した。

[写真説明]イチオシ記事を紹介し合う生徒たち=加古川中学校

※同校は本年度、日本新聞協会のNIE実践指定校に内定。「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。