神戸・須磨友が丘高校×横尾小学校
高校生が小学生に防災について伝える授業が2月2日、神戸市須磨区の市立横尾小学校であり、県立須磨友が丘高校の生徒16人が講師役を務め、同小の6年生43人と一緒に災害時の備えについて考えた。
両校は日本新聞協会のNIE実践指定校。児童らは班に分かれ、阪神大震災と能登半島地震の避難所の状況を伝える新聞記事を教材に、避難した時を想定して話し合った。東日本大震災の被災地で学んだ高校生らの話を聞きながら、「おいしい食べ物が必要」「プライバシーを守ってほしい」など気づいた点を付箋に書き、模造紙に貼り付けた。
山口陽菜さん(17)は「新聞は多くの情報がある。ゆっくり読んで自分の力で必要なものを見つけてほしい」とアドバイスし、授業を受けた菅内恒晴君(12)は「家族と地震のことを話し合いたい」と感想を述べた。=3日付読売新聞朝刊神戸・明石版
[写真説明]災害時の備えを児童に語りかける生徒(神戸市須磨区で)
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阪神・淡路大震災と能登半島地震を報じた新聞記事を教材に、高校生が小学生に防災の大切さを伝える授業が、横尾小学校(神戸市須磨区横尾5)であった。児童らは記事を読み、避難所の生活について考えた。
須磨友が丘高校(同市須磨区友が丘1)の生徒会役員16人が横尾小6年の43人に教えた。両校ともに日本新聞協会のNIE実践指定校。
高校生は、29年前の神戸と今年の能登半島の避難所生活を報じた新聞記事を児童に配布し、「二つの避難所で同じところは」「地震発生時の心配事を減らすには今何ができるか」などの問いを設定。児童は記事を読み比べ、「感染症がはやっているところが同じ」「水や食料、服の用意をしておくのが大事」と付箋に書き、模造紙に貼った。
横尾小6年の菅内恒晴さん(12)は「新聞を読むと被災地の状況が分かりやすい。自分の家の準備は大丈夫かなと考え直した」。昨年夏に東日本大震災の被災地・宮城県を訪ね、学んだことを伝えた須磨友が丘高2年の山口陽菜さん(17)は「小学生は固定観念にとらわれず、高校生と違った発想があって学びになった」と話した。(劉 楓音)=2月8日付神戸新聞朝刊神戸版
[写真説明]高校生とともに、避難所に関する二つの記事を読み比べる児童=神戸市須磨区横尾5
生徒の感想 須磨友が丘高2年、則本若和葉さん(17)「小学生が主体となる授業を心がけた。防災バッグを備えるなど、みんな次々と意見発表してくれて意義ある時間となった」
※授業を担当された先生のうち、須磨友が丘高・岩本和也教諭と横尾小・吉川拓郎教諭の寄稿(ねらいや感想)をこちら 生徒と児童のみなさんの感想をこちらに掲載しています。
日本新聞協会NIEサイトにもリポートが掲載されています。リポートはこちら