二三さんが背景画を担当したアニメーション映画「時をかける少女」の上映会が、27日、神戸市立博物館で行われました。午前の部のチケットは完売。子どもからお年寄りまで集まり、会場がにぎわいました。上映会の前には、学芸員による説明会も行われました。
「時をかける少女」は、
ある踏切事故をきっかけに
タイムリープ(時間跳躍)の能力を手にした主人公・真琴が、
仲良しの男友達2人を巻き込んで
非日常な生活を繰り広げていく青春ファンタジー。
原作は、筒井康隆のSF小説。
物語に登場する博物館の女性は、
実は原作では主人公だというお話もありました。
時代背景は「原作の25年後」という設定で、
21世紀初めを舞台にしているのだとか。
さらに、真琴の住む家は東京にある
「林芙美子記念館」をモデルにしています。
二三さんは林芙美子さんのファンなのだそう。
昭和文化へのこだわりは、
自宅のお風呂のシーンの細かいタイルに表れているといいます。
アナログ派の二三さんが、
同作品でCGとの組み合わせに挑戦したシーンも見どころ。
理科の実験室が、その一例です。
▲展示されている「理科実験室」の作品
ベースはアナログで、実験器具はデジタルで描かれたのだとか。
映画のどの部分にCGが組み込まれているのか、
みんなで目を凝らしながら映画を観ました。
作品が生まれるまでの奥深いストーリーを胸に、
映画ではすぐに入れ替わってしまう作品1つ1つを、
もう一度じっくりと展示室で見てきました。
お風呂場のタイルの絵も、近くでじっくり見てみると、
改めてその偉業に驚きます。
また、「真琴の家」を見ていると、
その素敵な家と、家を取り巻く花を愛でる
二三さんの姿が目に浮かびました。
作品に隠れた数々のストーリーを知った上で
改めて作品を見てみると、
新しい発見が生まれるかも。