こちらは2011年に行われた展覧会のページです。
2016年7月16日から、神戸ゆかりの美術館で開催される
「山本二三展リターンズ」については、下記のサイトをご覧ください。
http://www7.kobe-np.co.jp/blog/nizo-returns/
The World of Yamamoto Nizo
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神戸市立博物館で開催中の山本二三展の関連イベントとして、山本二三氏も背景を描いた「火垂るの墓」の舞台を巡るツアーウォーク「親子で『火垂るの墓』ゆかりの地を歩こう!」が行われました。夏の日差しの中、親子20人が集まって清太と節子の生家があったとされる御影から六甲道近辺をガイドを聴きながら歩きました。

「火垂るの墓」は野坂昭如(のさか・あきゆき)原作の
小説として1968年、出版されました。
好評価だったこの作品を20年後に
ジブリがアニメ映画にリメイク。
リアルな戦時下の生活を衝撃的に描き
再び話題になりました。
TV放映も度々行われ、強く印象に
残っている人も多いのではないでしょうか。
 
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その舞台となったのは戦中・戦後の神戸や西宮で、
背景画を担当した二三氏もこの地を綿密に取材したそうです。

今も残る当時の施設やゆかりの地では、
アニメ映画の中の1シーンが描かれたパネルをみながら
実物を目の前にガイドによる説明を聴きました。
 
清太が包帯で全身を覆われた母を見つけた小学校は
御影駅付近の御影小学校がモデルとなっています。
ここには昔の姿のままの南門が残されていました。
 
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原作者である野坂氏の実際の母校は六甲道にある成徳小学校で、
ここでガイドの人が野坂氏の
戦中・戦後を生き抜いた半生を語りました。
戦時下に妹を亡くしたのは事実ですが、
作品中で表情豊かに描かれている節子とは違い
実際はまだ乳飲み子だったそうです。
実体験そのままにするとあまりに
リアルになりすぎてしまうということから
清太たちの生家も著者自身の生家より
やや南側に設定したのだとか。
 
戦争にも震災にも倒れることのなかった御影公会堂は、
映画の中でも空襲後の焼け野原にポツンと
ランドマークのように建っているシーンが描かれています。
 
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今回は特別に普段は入れない屋上に上らせてもらうことが出来ました。
展望台から望む石屋川河口から六甲山系を見渡すパノラマに
参加者の皆さんからも「おお」という声が。
 
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参加者の中には原作・映画どちらも知る人もいれば、
「火垂るの墓」という作品に初めて触れる人もおり、
当イベントは神戸と作品の新たな一面や
歴史を体験できるいい機会になったようです。
 
今日のガイドさんは「火垂るの墓を歩く会」の方で、
毎年8月上旬に火垂るの墓ゆかりの地を周る
ツアーウォークを開催しています。
 
2時間半ほどのツアーの最後に、
参加者には山本二三展のチケットが配られました。
「火垂るの墓」は既に多くの人が知っている作品ですが、
モデルとなった実際の地を歩いて目にした後では、
また違った感覚を伴って味わうことが出来るかもしれません。

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