記者派遣

地域の付き合い 素早い救助に 神戸・甲南小で震災授業

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神戸新聞記者ら阪神・淡路発生時を語る 

 来年1月で発生から30年になる阪神・淡路大震災をテーマにした授業が11月27日、甲南小学校(神戸市東灘区住吉本町1)であった。神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザー(64)と、淡路総局津名支局長の中村有沙記者(28)が震災時の状況を語り、4年生57人が聞き入った。

 同校は日本新聞協会のNIE実践校。三好アドバイザーは震災発生日、中央区の本社で宿直勤務をしていた経験に触れ「普段は寝ている時間だったが、その日は偶然、起きていた。寝ていたら死んでいたかもしれない」と振り返った。

 中村記者は、震源地になった淡路島で大きな被害を受けた北淡町(現淡路市)について、野島断層などの写真を示しながら説明。

 全町民の安否が震災当日の夕方に判明したことを紹介し、「救助に当たった消防団員が、民家の下敷きになった人の寝ている場所まで知っていたことが素早い救助につながった。家族のような深い地域の付き合いが生きた」と話した。

 同校の三浦駿介さん(10)は「震災の悲惨さを熱く語ってもらい、よく分かった。災害はいつ起こるか分からないので備えたい」と話した。=12月2日付神戸新聞朝刊神戸版

[写真説明]甲南小4年生に阪神・淡路大震災時の淡路島の様子を伝える中村有沙記者=神戸市東灘区住吉本町1(撮影・長嶺麻子)

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