東日本大震災から13年を迎えた3月11日、尼崎市南武庫之荘4の南武庫之荘中学校で、東京電力福島第一原発事故について考える授業があり、1年生36人が参加した。同校は日本新聞協会のNIE実践指定校。授業は、兵庫県NIE推進協議会の吉田尚美コーディネーターが講師を務めた。
東日本大震災では巨大津波が沿岸地域を襲い、福島第1原発でメルトダウン(炉心溶融)が起きた。吉田コーディネーターは新聞記事をもとに原発事故の経緯や、放射能が人体に及ぼす影響を説明した。
また、大学時代の友人が当時、原発事故で帰還困難区域となった福島県浪江町に住んでおり、震災から3年半後、友人とともに同町を訪れた経験を語った。生徒たちは放射能汚染のため復興が進まない現状を知り、被害の深刻さについて認識を新たにしたようだった。
生徒たちは数人ずつの班に分かれ、これからのエネルギー問題を話し合ったり、神戸新聞社が記事や社説をもとに作成している「新聞ワークシート」を解きながら、処理水問題について考えたりした。
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三好 正文(兵庫県NIE推進協議会事務局長)(2024年3月13日)
[写真説明]吉田コーディネーターが浪江町訪問時に着用した放射能防護服も紹介された=尼崎市立南武庫之荘中学校