教育現場での新聞活用を進める兵庫県NIE推進協議会が、県内の小学校で2~3年を対象に、新聞記事に見出しを付ける授業を行っている。日刊紙を読むのはまだ難しい学年だが、すべての漢字にふりがなが付いた「こども新聞写真ニュース」を教材にしたり、事前に家族で見出しを考えてもらったりすると、授業はスムーズに進む。同協議会は「見出しを付ける作業を通し、新聞に親しんでほしい」と参加を呼びかけている。
3月6日、尼崎市立立花南小学校でのNIE授業には2年生91人が参加した。教材の記事は、神戸新聞「こども新聞写真ニュース」や神戸新聞朝刊から、児童が親しみやすいものや比較的わかりやすいものを選んだ。
今年1月、西宮神社(西宮市)の行事「福男選び」が3年ぶりに復活した記事では、3年ぶりの開催と、一番福を目指し、境内を駆ける様子が見出しの肝と説明。真冬の姫路セントラルパーク(姫路市)でカピバラが風呂に入っている記事では、カピバラのほっこり感が伝わる言葉を考えるのが大切と伝えた。
さらに、記事の扱いや内容に合わせ、文字の大きさや色、字体も工夫すると見栄えのする紙面になると強調した。
授業では一部の記事について、担任の先生に易しく読み聞かせしてもらった。
これまで同協議会は、小学校低学年向けとして、折々の写真を選んで「季節新聞」を作るなどのNIE授業を行ってきた。見出しを付ける授業も、児童が楽しみながら新聞に触れる機会になってくれればと期待している。
三好 正文(兵庫県NIE推進協議会事務局長)(3月13日)
[写真説明]記事の見出しを考える児童たち=尼崎市立立花南小学校