記者派遣

有事の情報 見極め学ぶ 多可高1年生61人が参加

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神戸新聞アドバイザーが講師に

 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の記事を使って、有事のメディアリテラシー(メディアの情報を正しく見極める技術)を学ぶ授業が3月17日、多可町中区東山の多可高校であり、1年生61人が参加した。神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。

 同校は日本新聞協会のNIE実践指定校。授業は、新型コロナ対策としてビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を活用した。

 生徒たちに、軍事侵攻が始まった翌日の2月25日付本紙朝刊から関連記事を探してもらった。記事は34本に上り、三好アドバイザーは「見出しと前文を読むだけでもいい。一通りめくれば、ウクライナの状況や各国の反応、経済への影響など、全体像が見えてくる」と話した。

 さらに、有事における会員制交流サイト(SNS)の功罪に触れ、「SNSはフェイクニュースが拡散する弊害が大きいが、今回はロシアによる言論弾圧への対抗手段にもなっている」と説明した。

 主権者教育の授業も行い、「力による外交に対抗するには、強靭(きょうじん)な民主主義の国づくりが欠かせない」と強調した。

 授業を受けた梶原もな果さん(16)は「多くのニュースを見て、自分に何が必要かしっかり考えたい」、宮崎留衣さん(16)は「1票の価値を知り、選挙に行った方がよいと思った」と話した。=18日付神戸新聞朝刊北播版

[写真説明]有事のメディアリテラシーをテーマに行われたオンライン授業=多可町中区東山(多可高校提供)

※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。