兵庫県NIE推進協議会が、幼児向けNIE活動に取り組んでいる。新聞は読むだけじゃない。新聞紙を使った工作も新聞活用術。5歳児なら、防災スリッパだって作れる。新聞から食べ物などの写真を探すのは、もう立派なNIEだ。
同協議会事務局長が幼稚園などで講師を務めている。9月28日、神戸市北区淡河町萩原の淡河好徳幼稚園で行ったときは、3~5歳児28人が参加した。
防災スリッパを5歳児10人が作った。作り方は意外と易しく、数回折ればできあがる。園児は自分用を作った後、家族のスリッパも作っていた。新聞紙も防災アイテムの一つということを感じてほしい。
「何が通るかな」(3~5歳児向け)は、新聞紙の真ん中に開けたのぞき穴から見え隠れするイラストや写真が何かを当てる。園児からは「しょくぱんまん」「パンダ」「(同幼稚園の)M先生とK先生」と歓声が飛んだ。
「新聞紙VSかけっこ」(3~5歳児向け)は、新聞紙を胸に当て、「よーいドン」で手を上げて新聞紙を落とさないようにゴールを目指して走る。単純だが、盛り上がる。講師も走ったが、すぐ息が上がった。
「新聞じゃんけん」(5歳児向け)は、広げた新聞紙の上に立ち、じゃんけんに負けたら新聞紙を半分に折って、その上に立つ。じゃんけんを続けて、立てなくなったら負け。講師も参加したが、足が大きい分、すぐに負けてしまった。
新聞をめくる活動も取り入れている。5歳児が、この日の朝刊から食べ物の写真を探し、おせち料理やアイスクリームの写真を見つけた。少し怒っているような顔をした人の写真も探し、2021年の大相撲名古屋場所千秋楽で優勝を決め、雄たけびを上げる横綱白鵬の写真を見つけた。
同協議会では本年度、小学校低学年向けのNIE活動に取り組んでいる。児童は新聞記事をまだ読みこなせなくても、写真を中心として紙面に親しむことは十分できる。さらに対象年齢を下げ、幼児にNIEを楽しんでもらうのが、今回の趣旨だ。ネット検索すれば、幼児向け「新聞遊び」の事例はいくつも見つかる。参考にしながら活動の幅を広げていきたい。
三好正文(兵庫県NIE推進協議会事務局長)(2021年10月1日)
[写真㊤]防災スリッパを作る園児ら=いずれも神戸市立淡河好徳幼稚園
[写真㊧]「新聞紙VSかけっこ」で走る事務局長
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