記者派遣

震災取材の経験伝える 読売新聞洲本支局記者 蒼開中・高生54人に

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 新聞を学習に活用するNIE(教育に新聞を)の授業が10月6日、洲本市の蒼開中学・高校であり、読売新聞洲本支局の加藤律郎記者(52)が中学3年と高校1年の生徒たちに取材の経験談や記事の書き方などを伝えた。

 今年度のNIE実践校として中高連携で取り組んでおり、この日は同じ教室に集まった54人が、真鍋淑郎氏のノーベル物理学賞の受賞決定を報じる朝刊を手元に置いて授業に臨んだ。

 加藤記者は、入社2年目だった1995年1月の阪神大震災で、犠牲者の顔写真を集めた経験を紹介。幼い子どもを失った親に写真提供を求める際は心苦しさを感じながら、「生きた証しを残したいという思いだった」と明かした。

 カメラやパソコンなど取材機器について説明したほか、島内で撮影したラッパ水仙の写真を使って生徒たちに見出しをつけてもらう時間も設けた。高校1年の岡本萌愛さんは「記者の仕事が少し分かった。顔写真集めは遺族にとってつらいけど、意味のあることだと思った」と話していた。=7日付読売新聞朝刊淡路版

[写真㊤]加藤記者(奥)の説明を聞く生徒たち(洲本市で)soukaituukoumiyoshi.JPG

[写真㊨]加藤記者の取材用カメラの重さを体感する西口一平さん(中3)※撮影・兵庫県NIE推進協議会 

 生徒の感想 高1・浜本陽向さん(16)「加藤記者が撮った紀伊半島大水害(2011年8月)など災害現場の写真から『伝えることの大切さ』を学んだ」、高1・魚崎菜生さん(15)「新聞記事が人々に与える影響の大きさをあらためて認識した」

※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。