兵庫県NIE推進協議会が任命する特任アドバイザーに神港学園高校の中野憲二校長に、同協議会からの推薦で日本新聞協会が任命するNIEアドバイザーに姫路市立豊富小中学校の井上幸史教頭と、西宮市立浜脇中学校の渋谷仁崇教諭にご就任いただいた。いずれも2021年度から。NIEに関心が高く、実践豊かな先生ばかり。抱負を寄せていただいた。
普段着のNIE活動の定着図る
神港学園高校 校長 中野憲二
特任アドバイザーに就任しました中野と申します。
HPを拝見し、NIEの活動・実践が、本格的に始まって四半世紀の間に、全国の小・中・高校で、近年は海外でも取り組まれていることを知りました。あらためて、学校現場で継続して取り組まれている先生方の熱意、それを支える事務局の皆様に敬意を表します。
このたび、NIEの優れた実践の場面に触れることができる貴重な機会を与えていただき、大変ありがたくうれしく思います。
学ぶという営みは人が成長していくプロセスそのものです。私自身は微力ですが、未来を生きるこどもたちが、NIEを通じて成長していくお手伝いができるよう、先生方と意見交換もしながら一緒に考えていきたいと思います。
NIE学習が普段着のように、子どもたちの日常生活に定着していけば、と願っています。
「つくる」と「つかう」キーワードに
姫路市立豊富小中学校 教頭 井上幸史
VUCA(Valatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)と呼ばれる時代の中、新型コロナウイルスにより、私たちを取り巻く社会環境の複雑性がいっそう増し、将来についての予測が困難な状況が続いています。生活様式や行動様式の劇的な変化は、私たちの消費行動にも大きな影響を与え、あふれる情報を取捨選択するとともに、その真偽を見極め、適切に意志決定する力がますます必要になっています。
このような時代だからこそ、一歩前へ。情報の消費者としてだけでなく、創造・発信など「情報のよりよい創り手」としての資質・能力を育むことが大切だと感じます。
このたび、機会をいただいたアドバイザーという立場と役割に感謝しつつ、「つくる」と「つかう」をキーワードに、皆さんと一緒にNIEの可能性を模索していきます。
生徒の力を最大限に引き出せる環境づくり
西宮市立浜脇中学校教諭 渋谷仁崇
「わかる世界と変わる自分」をテーマに、NIEノートを活用した授業実践をしています。
生徒が興味ある記事をノートにまとめ、それを用いてプレゼンテーションを行います。
この学習を通して、探究する力や、言語力、思考力など、さまざまな力を引き出していきたいと思います。
SNSを多く活用する現代では、自分の興味あることを深く掘り下げる機会が多くなっていますが、それ以外のことが目に触れない。しかし、新聞は多角的・多面的に物事をとらえることができます。
年明けには小中学生1人に1台PCが配布されました。
このコロナ禍で世界は大きく変化し、新たなものが生み出されたり、また見直されたりしています。
新聞もデジタル化されるなど、時代のニーズは多岐にわたります。
そんな中で新聞の普遍的な部分も大切しながら、持続可能な社会の中で、生徒たちが持つ力を「最大限に発揮できる環境づくり」を、今後もNIE活動を通して目指したいと思います。
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