わたしの感想NIE

「わたしの感想NIE」 アップ数1300人に  

    兵庫県NIE推進協議会が2020年8月、同協議会のサイトに立ち上げた「わたしの感想NIE」コーナーに、記者の出前授業などを受講したNIE実践指定校の児童・生徒の感想が多数寄せられ、アップ数は延べ23校約1300人に上っている。「新聞への関心が高まった」「多くの人の手で正確性を高める努力をしているのを知った」「これからは見出しだけでも読みたい」「新聞社・通信社の仕事がよく分かった」などさまざまな感想が寄せられ、授業を行った記者も励まされている。

 出前授業には兵庫に取材拠点を置く新聞・通信社8社が記者を派遣する。その様子は同協議会のサイトや「兵庫NIEニュース」(年3回発行)で伝え、記者を派遣した各新聞社も記事掲載してきたが、児童・生徒の感想の紹介はそれぞれ数人までだった。

 「わたしの感想NIE」コーナーは、感想を「できるだけ多く」「原文そのままで」「可能なら筆跡もそのままで」紹介しようと企画。実名掲載は保護者の許諾が必要で時間がかかるため匿名とし、まずは大人数の〝生の声〟をアップすることを目指した。

 本人や先生だけでなく、PTAにも推進協のサイトをのぞいてもらってNIE活動に関心を持ってほしい。子どもたちには「新聞がどう役に立ったか」「この部分をもっと聞きたかった」など具体的な意見も書いてもらい、出前授業の質向上に生かしたい―。そんな思いも込めた。

 新聞とSNSの違いに触れた授業では「新聞のすごさを知り、SNSの利便性を感じた」との感想も。「お仕事がんばってください」など、うれしいメッセージも多い。

 サイト上で児童・生徒の質問にも答えている。記者のやりがいを尋ねた県立加古川南高校の生徒に、読売新聞社の記者は「自分の書いた記事によって、例えば、病気に悩んでいた人が新しい治療法に出合う。そうした記事を書けたときにやりがいを感じる」と回答した。

 愛徳学園中・高校(神戸市)は、毎日新聞社の記者の出前授業を受講した生徒と、同校のNIE公開授業を受講した生徒の感想を送ってくれた。米田俊彦教諭は「『わたしの感想NIE』は児童・生徒がどう考えたか、どう深まったか、どう変わったかまで分かる。NIE実践の記録として大きな価値がある」と話している。

三好 正文(兵庫県NIE推進協議会事務局長)

※今後も児童・生徒のみなさんの感想を多数掲載したいと考えています。NIE実践指定校のご協力、よろしくお願いします。