津名高校(淡路市)の生徒たちが地域課題を探り、解決策を考える授業「リボーン・プロジェクト」の成果発表会が11月27日、同校であった。「総合的な学習」として2017年度から続けている取り組みで、在校生のほか、行政や教育関係者、市民団体のメンバーらが高校生の自由な発想を生かした提案に耳を傾けた。19年度のNIE実践指定校による公開授業を兼ね、兵庫県NIE推進協議会が共催した。
同プロジェクトでは本年度は、文系クラスの2年生約100人が新聞を使った地域の課題探しや関係機関への調査に取り組んできた。
生徒は28班に分かれ、福祉や防災、観光などをテーマに、ポスターセッション形式で発表。廃校で脱出ゲームやお化け屋敷を▽祭りを動画サイトで発信▽災害に備えヘリポートの整備を▽イスラム教徒をハラル料理でもてなす―など、多彩なアイデアを披露した。今回は理系の生徒約10人も発表に加わった。
障害者のスポーツイベント「淡路パラリンピック」の開催を提案した班のリーダー宮田紗羽さん(17)は「健常者と障害者が理解し合い、誰もが助けを求め合える社会になればうれしい」と話していた。
[写真説明]ポスターセッション形式でアイデアを発表する生徒ら=津名高校
生徒の感想 小山莉穂さん「野良犬や野良猫の殺処分の記事を読んで解決策を考えた。考えを伝えることの大切さを学んだ」、小松優太さん「新聞から地域防災の課題や取り組みを調べた。専門用語をわかりやすく伝えることに苦労した」、向田沙奈依さん「新聞から課題を探すことで自分の視野が広がり、社会の出来事に対する見方が豊かになったと思う」