学校教育の現場で新聞を活用する「NIE」活動を進める兵庫県NIE推進協議会の総会が5月24日、神戸市中央区の県民会館で開かれた。2019年度の実践指定校を計20校とし、教員向けに模擬授業を行うといった事業計画を承認した。
同協議会は学識者や県教育委員会、神戸市教委、県内の学校、新聞社、通信社で組織。県内の学校に記者を派遣するなどの活動を担う。
同協議会の秋田久子会長は「若手の先生にも新聞離れや活字離れの傾向がある。セミナーで具体的な展開、手法を紹介し、NIEへの関心を高めたい」とあいさつ。県教委の西上(にしうえ)三鶴(みつる)教育長は「学校広報の作成では新聞の手法を参考にしており、授業の中でも活用していきたい」、神戸市教委の長田淳教育長は「新聞で情報を読み比べることで、多面的な考え方が養われる」と意義を述べた。
総会では、新聞の置き場所を図書館から廊下に移し、生徒が読むようになった事例などが紹介された。実践指定校は7月に正式発表される。(太中麻美)=25日付神戸新聞朝刊
教育現場で新聞を活用するNIE活動に取り組む県NIE推進協議会は5月24日、神戸市中央区の県民会館で総会を開いた。今年度の事業計画を承認し、実践指定校に推薦する20 校を決めた。
総会では、秋田久子会長が「20~30代の若い先生の新聞離れを危惧している。若い先生も新聞を日常的に読み、NIEを活用してもらいたい」とあいさつ。NIE推進協のホームページのリニューアルや、小中一貫教育が進む姫路市立豊富(とよとみ)小・中学校などでのNIEの実践研究などを盛り込んだ事業計画を承認した。
実践指定校(候補)の内訳は、小学校7校(継続4校)▽中学校5校(同2校)▽高校7校(同5校)▽特別支援学校1校(同1校)。日本新聞協会の承認を経て7月に正式決定する。指定校には一定期間新聞購読の費用を助成するほか、記者を派遣して「出前授業」が行われる。=25日付産経新聞朝刊