阪神・淡路大震災から17年たった17日、震災時を思い起こしながら緊急時の避難路、救援路を歩く「1.17ひょうごメモリアルウォーク2012」に参加してきました。震災の傷跡を粛々とたどるのかと思いきや、共に歩いた人たちの温かい心と笑顔に出会うことが出来ました。
多くの震災関連イベントが開かれた17日、
震災時を思い起こしながら緊急時の避難路、
救援路を歩いて「1.17のつどい」が開かれる
神戸市灘区のなぎさ公園を目指す
「1.17ひょうごメモリアルウォーク2012」が
行われました。
復興したまちを歩きながら震災の傷跡を
粛々とたどる3時間になるのかと思いきや、
共に歩いた人たちの
温かい心と笑顔に出会うことが出来ました。
ひょうご安全の日推進県会議が主催する
このイベントの
出発点は西は須磨、東は西宮まで及び、
5~15キロの全6コースがあります。
私は長田区の県立文化体育館からスタートする
10キロコースに参加してきました。
8時30分出発。
風もなく、すでに太陽は暖かい日差しを送っていて、
しばらく歩いているとじわりと背中に汗が浮かんできました。
しかし、17年前のこの日の朝はとても寒かった、
と隣を歩く男性が教えてくれました。
当時長田区に住んでいたという彼は、
仕事へ出かけた直後に地震に遭い、道路上で前に
つんのめって転んだ後、真っ暗な中急いで家へ
駆け戻ったそうです。
リュックにたくさん缶バッジをつけたお父さんがいました。
よく見るとメモリアルウォークに参加するともらえる
記念バッジがズラリ。
聞けば、今年で12回目となるこのウォークに初回からずっと
参加しているのだとか。
北区や須磨区から参加している人もおり、
震災時の記憶も人それぞれ。
神戸で生まれ育ったという女性と
しばらく話しながら歩いていたのですが、
「これあげるわあ」と言っておいしそうな
ドーナツをくれました。
他にも周りの皆にあめちゃんを
配ってくれた人もいて、私は驚きつつも
心に温かいものを感じました。
大行列の横を自転車で通り過ぎる男性が、
「がんばれー!」とエールを送る場面も。
長いと思った10キロの道のりも
皆で歩いているとあっという間。
かつて被災地だった土地を
一緒に歩いた人たちの笑顔が印象に残りました。
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