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<こちら読者本部です>決意新たに「震災授業」

 阪神・淡路大震災は1月17日で発生から27 年を迎えました。神戸新聞社が続けている、震災の記憶と教訓を伝え、いのちを守る授業に、今年は例年以上の依頼があり、新型コロナウイルスの第6波の中、感染対策を徹底しながら行っています。

 1月17日には兵庫県内外の中学校2校で行いました。このうち、福岡県飯塚市立穂波東中のオンライン授業には1年生91人が参加しました。

 生徒たちは今年、関西への修学旅行を予定しており、その前に本紙記事を通して阪神・淡路―について学んでいます。3学期から本紙の震災写真を校内に展示し、事前学習を経て授業に臨みました。

 授業では、震災発生当日、神戸・三宮にあった神戸新聞本社で宿直だった体験を語りました。「その瞬間、社屋の窓ガラスが粉々に吹き飛んだ」「発生時刻に偶然起きていたので助かった」。記憶は今なお鮮明です。

 今年、被災地では追悼行事への大学生などの参加が目立ちました。記憶の継承は新たな段階を迎えています。あの日々のことを次の世代に語り継ぎ、バトンを渡すのが役目と肝に銘じ、決意新たに授業に臨んでいます。(NIX推進部シニアアドバイザー 三好正文)=23日付朝刊オピニオン面

福岡県飯塚市立穂波東中学校の記事