記者や心理士ら体験談 三田祥雲館高 職業人講話に12人
三田祥雲館高校(三田市学園1)で9月15日、さまざまな業種で働く人の話を聞き、今後の進路について考える「職業人講話」があった。2年生から文系、理系に分かれる選択を控えた1年生約190人が参加し、職を志したきっかけや仕事のやりがいについて聞いた。
生徒が具体的な仕事の内容を知るとともに、目標を持つことで学習意欲を高められるよう、同校が毎年実施している。
「職業人」として弁護士や心理士、農家など10業種から12人が登壇。生徒は興味のある分野の人が講師を務める教室へ足を運んだ。
新聞社の教室では神戸新聞北摂総局記者の私、喜田美咲が、おなかを痛めるほど緊張しながら話した。
記者は一つの物事でも、いろいろな考え方や立場があることを広く伝えられる仕事だと紹介。「入り口は『神戸新聞だから』でも、喜田になら話してもいいと思ってもらえる関係が築けたらうれしい」と、これまで取材した人たちの顔を思い浮かべながら話した。司会役の生徒から「どのような進路選択をしてきたか」と問われ、「記者を目指して政治経済学部に進学したが、実際は物理や哲学などいろんな分野を学んできた記者がいた。興味のあることを深められたら大丈夫」と答えた。
司会を務めた岩井愛さん(15)は「記者は人の心に寄り添う仕事なんだと思った」。南部真佑さん(16)は「歴史が好きなので、気になったことを深掘りしてみたいと思った」と笑顔を見せた。
心理士の講話を聞いた土居優也さん(15)は「心理士は人を笑顔にするだけじゃなくて、相手の悩む自由や意見を尊重する仕事だと知った。自分も人と関わり合う仕事がしたいので、とても参考になった」と話した。(喜田美咲)=16日付朝刊三田版
[写真説明]記者の問いかけに手を上げる生徒=三田市学園1(撮影・成瀬璃菜さん)