2013年1月 3日

毎年の1月17日の過ごし方は特に決めていませんが、
姉の遺影を前にいつも静かに手を合わせています。

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 阪神・淡路大震災では、最愛の姉伍鳴(ウー・ミン)が倒壊家屋の下敷きになって亡くなりました。毎年1月17日が近づくと18年が経った今でも心が沈み、当日の朝はあの日が舞い戻ってきたかのように記憶がよみがえってきます。毎年の1月17日の過ごし方は特に決めていませんが、姉の遺影を前にいつも静かに手を合わせています。人の記憶は時の流れと共に風化していきますが、心に宿る面影や思い出はそれに反して鮮明になってきます。
 
 心の中の姉とは年中話していますが、1月17日は背筋を正してより深く語りかける、そのような日になっています。
 


ウー・ファン 中国古箏奏者、中国・上海生まれ。上海音楽学校を首席で卒業後来日し、1996年にデビュー。日本における中国楽器ブームの先駆けとなる。これまでに10枚のアルバムを発表。最新作は「神戸チャイナ倶楽部」。上海万博で音楽劇「彩虹橋」を公演した。2011年4月10日からは、ABCラジオにて毎週日曜日の午前8時40分から9時まで「伍芳の神戸再発見」でパーソナリティーを務める。神戸市在住。

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