新聞を教育に活用する「NIE」の公開授業が12月5日、神戸市灘区の市立鶴甲小学校であった。6年児童29人が参加 し、「地域の良さを伝えよう」をテーマにパソコンを使った新聞編集に取り組んだ。
児童らは4、5人ずつの班に分かれ、「鶴甲の良さ」などについて、地元の老人ホーム職員や住民らに11月に同校でインタビュー。このときの取材内容をもとに、この日は見出しを考え、原稿を執筆した。
指導した同校の藤岡敦洋教諭は「記事を読みたくなるような見出しを考えて」とアドバイス。児童らは顔をつきあわせて真剣に意見を出し合った。
今後、それぞれの班で1枚の新聞紙面に仕上げる予定で、森悠香さん(11)は「読みやすいように要約するのは大変だったけど、見出しを考えるのは楽しかった」と笑顔だった。=読売新聞12月6日付朝刊神戸・明石版
[写真説明] 新聞編集に取り組む児童ら(神戸市灘区で)
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地域の魅力どう伝える 鶴甲小児童、新聞製作に挑戦
教育現場で新聞を活用するNIE(教育に新聞を)活動で、地域で働く人や住民への取材をもとに新聞製作をする公開授業が12月5日、神戸市灘区の鶴甲小学校であった。6年2組の児童29人が地域の魅力や課題を伝えるべく、知恵を出し合った。
県NIE推進協議会が企画。同校は2023年度から日本新聞協会のNIE実践指定校となり、新聞記事の切り抜きを朝の会で活用したり、身近な人へのインタビューをしたりしてきた。
今回の題は「地域の良さを伝えよう」。児童は11月に地域の老人ホーム職員や住民に話を聞いた。授業では4、5人の班に分かれ、担任の藤岡敦洋教諭(30)から「取材で印象的だった言葉から見出しを決めて」などと助言をもらいながら取り組んだ。「鶴甲の良いところを保つには」という見出しをつけ、景色が良くて自然豊かである一方、より魅力的な街にするため、店舗をなくさないでほしいなどと率直な思いをまとめた児童もいた。
森悠香さん(11)は「相手が話す言葉にはどんな思いがあるのかを取材で聞いた。授業では手に取ってもらえる見出しを考えるのが楽しく、他の人と話し合ってまとめることが大切だと分かった」と話した。
新聞は今年中に完成予定で、地域内での掲示や配布も考えているという。(浮田志保)=神戸新聞12月8日付朝刊神戸版
[写真説明] より良い見出しをつけようと知恵を絞る児童たち=鶴甲小学校