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 NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会は2025年10月3日(金)14時10分~16時、兵庫県立洲本高校(洲本市上物部2)で公開授業を行います。

 同校の大石昇平教諭が「新聞 de コミュニケーション with ハワイ・ヒロ高校」と題して、洲本高2年生とヒロ高の生徒が日本とハワイの新聞を用いて、互いの国について学び合うNIE授業を行います。

 終了後には意見交換会を予定しています。

 参加無料。公開授業の詳細は下の案内をクリックしてご覧ください。希望者は2025年9月26日までに、一番下にある申込用紙で申し込んでください。問い合わせは同協議会☎078・362・7054

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           NIE公開授業洲本高校案内.pdf  NIE公開授業洲本高校申込書.pdf

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 阪神・淡路大震災30年をテーマにした出前授業が、洲本市下加茂1の蒼開高校であった。神戸などの被災地を取材した経験を持つ神戸新聞NIE・NIB推進部シニアアドバイザーの三好正文さん(65)が講師を務め=写真、1年生44人が当時の状況などについて学びを深めた。

 三好さんは震災発生時、宿直勤務で神戸・三宮にあった神戸新聞本社にいた。物が散乱する編集局内や全壊した本社の写真を示しながら、自身が見た光景などを生徒に語った。

 また、当時の淡路島について「地元の印刷所にお願いして、独自の淡路版を作って配達していた」などと説明した。

 災害報道については「被害の状況とともに、生活に役立つ情報を届けることが重要だ」と強調。さらに、時を経て初めて経験を話せる人がいることに触れ「継続して伝え、語り継ぐことが大切だ」と伝えた。

 南海トラフ巨大地震の発生などが予測される中、備えにゴールはない。三好さんは「できるだけ後悔がないように、自分や家族、友人の命を守るために何ができるか話し合ってほしい」と生徒らに呼びかけた。

 同校1年の太田基博さん(15)は「自分が知っている場所が話に出てきて、生々しく伝わってきた。震災の授業を受けると家族で話題になる。備えを大切にしたい」と振り返った。(古田真央子)=10月1日付神戸新聞朝刊淡路版

※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。

250802nieheimaku.jpg各新聞社の関連記事を紹介しています

 「第30回NIE全国大会神戸大会」(主催=日本新聞協会、主管=兵庫県NIE推進協議会・神戸新聞社)が7月31日~8月1日、神戸市内で開かれ、全国各地から教育やメディア関係者約1800人に参加いただきました。

  多様なメディアと情報にどう向き合うか、教育現場でどう新聞を活用するかについて考える2日間になりました。酷暑の中、全国から参加いただき、ありがとうございました。  

 記事(神戸新聞)はこちらからお読みいただけます。

神戸でNIE全国大会開幕 新聞生かし命守る教育を

基調提案 行動する力 新聞が育む

佐渡さん スーパーキッズと熱演 NIE神戸大会で開幕演奏

ファッション都市 神戸からドレス作品を発信 「新聞女」西沢さん NIE神戸大会

新聞で学んで 教育現場の活用例をブースで紹介 NIE神戸大会

NIE全国大会閉幕 防災、平和 新聞で深めた学び

活動をポスターで紹介 全国71校・団体・新聞社 NIE神戸大会2日目

大学、職場でも新聞活用を 実践の教員ら討議 NIE神戸大会2日目

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 記事(読売新聞)はこちらからお読みいただけます。

情報とは 思い語る 小川洋子さん「小説のヒントの宝庫」 全国大会開幕

「ツッコミ」や漫画 活用術 全国大会閉幕 実践発表など

8月2日付朝刊淡路版「ミニコミ紙 地域交流 分科会 洲本高取り組み」.pdf

8月31日付朝刊 特集「命守る力 新聞から気づき」.pdf

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記事(朝日新聞)はこちらからお読みいただけます。

教育に新聞を、神戸で全国大会

「教育に新聞を」神戸でNIE全国大会 作家の小川洋子さんが講演

NIE全国大会、閉幕

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 記事(毎日新聞)はこちらからお読みいただけます。

8月1日付朝刊社会面・兵庫県版「情報が世界広げる 小川洋子さん講演」、2日付朝刊兵庫県版「紙面上に『生徒の興味』 県内教員らが事例報告」.pdf

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 記事(新潟日報)はこちらからお読みいただけます。

小学生防災士の活動を紹介! 新発田市の小学5年生・大竹葵さんらのポスター展示 神戸でNIE全国大会

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記事(愛媛新聞)はこちらからお読みいただけます。

8月19日付~20日付朝刊生活面 パネル討議.pdf

8月21日付朝刊生活面 実践発表より 新聞データベースの活用.pdf

 ※愛媛県からの大会参加者の感想はこちら(愛媛新聞オンライン)からお読みいただけます。

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 記事(下野新聞)はこちらからお読みいただけます。

8月8日付朝刊1面「雷鳴抄」.pdf

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記事(琉球新報)はこちらからお読みいただけます。

防災・減災教育における新聞の役割議論 NIE全国大会、神戸で開幕

8月14日付朝刊特集面「いのち守る学びへ」.pdf

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記事(産経新聞)はこちらからお読みいただけます。

8月1日付東京本社版・大阪本社版朝刊3社面「『情報氾濫時代、新聞の活用を』 神戸でNIE全国大会」

8月16日付東京本社版朝刊 学ぼう産経新聞増刊号「新聞記事に『ツッコミ』を NIE全国大会 北神戸総合高が公開授業」/8月27日付大阪本社版夕刊2社面

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記事(山陽新聞)はこちらからお読みいただけます。

8月29日付朝刊12面「新聞から時代読み命守る」.pdf

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記事(岩手日報)はこちらからお読みいただけます。

8月21日付朝刊10面「時代読み解き命を守る」.pdf ※岩手日報社の許諾を得て転載しています

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記事(山陰中央新報)はこちらからお読みいただけます。

9月3日付朝刊特集面「時代を読み 活用する力育てる」.pdf

 ※島根県のNIEアドバイザーの全国大会レポートはこちら(島根県NIE推進協議会サイト)からお読みいただけます。

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記事(新聞情報)はこちらからお読みいただけます。(抜粋)

8月20日付新聞情報.pdf

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記事(大分合同新聞)はこちらからお読みいただけます。

8月25日付朝刊特集面「大分から参加 先生の声」.pdf

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記事(中国新聞)はこちらからお読みいただけます。

8月1日付朝刊社会面.pdf   8月2日付朝刊社会面.pdf

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記事(信濃毎日新聞)はこちらからお読みいただけます。

9月1日付、8日付朝刊特集【NIE神戸大会から

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記事(静岡新聞)はこちらからお読みいただけます。

8月1日付朝刊24ページ.pdf   8月2日付朝刊22ページ.pdf

9月7日付朝刊特集「月刊 一緒にNIE@しずおか」.pdf

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記事(北海道新聞)はこちらからお読みいただけます。

9月29日付朝刊教育面.pdf 

 「第30回NIE全国大会神戸大会」(7月31日~8月1日、神戸市内)が閉幕しました。全国から教員やメディア関係者ら約1800人が集った大会を参加者のリレー寄稿で振り返ります。

① NIE俳句 松山から神戸へつなぐ

② 豊富小中学校のNIE実践

③ 浜脇中学校のNIE実践

④ 特別支援学校のNIE

⑤ 夜間中学のNIE

⑥ 77枚のNIEポスター 1

⑦ 77枚のNIEポスター 2

⑧ 77枚のNIEポスター 3

⑨ 77枚のNIEポスター 4

⑩ グラレコ初登場 ※大会で描かれたすべてのグラレコを見ることができます

⑪ ICT×NIE最前線

⑫ 定時制高校のNIE

⑬ 但馬から発信 2題

⑭ 推進協からの報告

   ~「やさしさ」を問い直す~                                                             グラレコ.pdf250928yasasiinihonngogurareko.jpg

 「やさしい日本語」とは、外国人や小さい子どもも理解しやすい日本語のことだ。2024年8月、兵庫で発足した「新聞をつかった『やさしい日本語』研究会」の7回目となる交流会が9月24日、オンラインで開催された。今年夏の「NIE全国大会神戸大会」でのご縁がつながり、兵庫のほか、京都、滋賀、大阪、さらには長野、沖縄から、新聞関係者や「入門・やさしい日本語」認定講師、日本語教育関係者、元アナウンサー、教員など、多様なメンバーが参加した。この異分野のメンバー構成こそが、本研究会の活発な議論を支える土壌となる。

 新聞関係者は今回初めて、NIE神戸大会の実践発表(発表者=福田浩三・兵庫県立伊川谷高校主幹教諭)で研究会のことを知った、琉球新報社(沖縄県)と信濃毎日新聞社(長野県)から参加があった。

 今回のテーマは「1年間を振り返って~いままでとこれから」。発足から約1年間の活動を総括しつつ、やさしい日本語を活かしたNIEの可能性について議論を深めた。         

 参加者の自己紹介の後、これまでの6回の研究会を振り返り、関心の高かったトピックについて共有した。やさしい日本語の実践者には「はがき新聞」(はがき大の用紙に体験したことや学んだことを新聞形式で表したもの)も実践している人がいる。「なぜ、両者に親和性を感じたのか」という問いを中心に、議論が深まったのは大きく2点である。

 1点目は、はがき新聞の魅力と可能性について。やさしい日本語は、わかりやすくするために文を区切ったり、具体的に説明したりするため、文章が長くなる傾向がある。一方、紙面上の制約があるはがき新聞は、要点をまとめ、シンプルに伝えなければならない。両者が融合することで、簡易で簡潔な伝達が可能になる点に改めて着目した。見出しの付け方や写真・イラストの選び方といった、新聞作りの重要な要素を学ぶ上でも、はがき新聞は、やさしい日本語と新聞を結びつける、NIE活動を展開する上で効果的なツールであることを再確認した。

 はがき新聞に関する講習経験が豊富な記者からは「はがき新聞だからこそ、相手に届けるものであってほしい」というコメントが寄せられた。単に書いてまとめるだけでなく、「届ける」という相手意識・目的意識も大切な視点である。

 2点目は、「中学生でも理解できる」と言われる新聞は、「果たして本当にわかりやすく伝えられているのか」という、本質的な問いである。ルビを振ることや「です・ます」調にすることは、確かに読みやすさにつながる。しかし、それは表面的な「読みやすさ」に留まり、内容を深く理解するための「理解へのやさしさ」につながっているのだろうか。

 研究会では、「文法としてのやさしい日本語」と「表現としてのやさしい日本語」、「わかりやすく伝えること」と「やさしさ」の意味について意見を交わした。この日の内容は、添付しているグラフィックレコーディング(グラレコ)も参照いただきたい。

 さて、第8回研究会は「新聞にツッコミを!」というテーマで、実践的な内容で開催を予定している。西日本新聞社(本社・福岡市)がオンラインで公開している「やさしい日本語に翻訳したニュース」を取り上げ、元の新聞記事がどのようにやさしい日本語に変換されているのかを分析する。せんえつながら元の記事にツッコミを入れ、やさしい日本語と新聞活用の可能性について模索していく計画だ。

 本研究会は、こじんまりとしたゆるやかな場を通して、「すべての人に、わかりやすく情報を届ける」という大切な目的に向かい、それぞれの立場から活発に意見交換している。新聞活用や「やさしい日本語」にご関心のある方はお気軽にご参加ください。多様な視点に触れ、新たな気づきを得るきっかけになれば幸いである。

井上 幸史(姫路市立英賀保小学校長、日本新聞協会NIEアドバイザー)(9月29日)

[写真説明]7回目の研究会の様子を描いたグラフィックレコーディング(グラレコ)=作成・井上幸史。グラレコは、会議などの内容を文字や図・イラストで記録したもの。「NIE全国大会神戸大会」でも導入した