子ども記者 湊山温泉を取材して新聞に 神戸
子ども記者たちが、市民に親しまれている「湊山温泉」(神戸市兵庫区湊山町)を取材して、特長や魅力を新聞にまとめるイベントが1月25日行われた。読み手がつい温泉に入りたくなってしまう新聞とは? それぞれ知恵を絞って、オリジナルの紙面を作り上げた。
ネイチャースタジオ(同市兵庫区雪御所町)の主催。子どもたちに多様な体験活動を通じ、学びを深めてもらうシリーズ企画の一つで、「新聞記者体験」と題し、スタジオ近くにある湊山温泉を取材してもらうことにした。
同市兵庫区と長田区に住む小学1年~中学1年7人が参加。まず、神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーからインタビューなど取材のこつや、記事の書き方を教わった。
三好アドバイザーは「インタビューは具体的に聞こう」「『へぇ』『なるほど』と思ったことを記事にしよう」「においや音、声など、行かないと絶対分からないことを記事にしよう」と呼びかけた。
湊山温泉は平安末期、平清盛も湯治したと伝わる歴史ある温泉で、施設は創業130年以上を誇る。
子ども記者たちは「PRESS」の腕章を巻いて、湊山温泉へ。副店長の和気輔(たすく)さん(36)に取材し、ほかの温泉施設との違いは」などと次々に質問した。和気さんは「源泉かけ流しが特長。湧出温度26度なので、まきボイラーとガスボイラーで沸かしている。まきで沸かすとお湯がまろやかになるよ」「入浴後、図書室『喫泉』で読書もできるよ」などと説明した。
温泉の湧出口やボイラーなどがあるバックヤードにも〝潜入取材〟した。
スタジオに戻った記者たちは新聞作りを開始。A3用紙に記事を書き、見出しを考え、同行したカメラマンが撮影した写真を貼り付けて紙面を作っていった。
できあがった紙面は、源泉を持ち帰ることができる「おすそわけ温泉」を注目ポイントに挙げたり、バックヤードのことを詳しく書いたりするなど、取材の成果が生きた。レイアウトも写真を円形に切り抜くなどの工夫が光った。「喫泉」に注目した児童は、新聞名を「本をおんせんで読もう新聞」とした。湊山温泉の魅力が伝わってくる新聞がそろった。
[写真㊤]取材の成果を新聞にまとめる子ども記者たち=神戸市兵庫区雪御所町、ネイチャースタジオ[写真㊦]「『喫泉』の蔵書は7千冊以上」―。副店長の和気さんの話をメモする子ども記者たち=同市兵庫区湊山町、湊山温泉