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「関心の外側の世界」を意識しよう 甲南大で本紙連携講座開講

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 甲南大学と神戸新聞社との連携講座「地域とメディア」(後期)が、神戸市東灘区の岡本キャンパスで始まった。2024年度は岡本の全学部と西宮キャンパスのマネジメント創造学部から計約180人が受講。多様な視点を持って現代社会の課題と向き合いながら、社会人力や就活力の向上を目指す。

 初回は概論で「ネット社会とメディアリテラシー」をテーマに、経営企画局の冨居雅人局次長(NIE・NIB推進部長、教育ICT部長)が講義。時事問題を出して、日ごろの情報との向き合い方の再考を促したり、関心のある事象に偏りがちなスマートフォンでの情報収集の危うさを解説したりしながら、「読むことを目的にするのでなく、新聞を活用しながら自身の関心の外側の世界に触れる意識を持ち続けて」と語った。

 2回目は「就活に役立つ作文演習」と題して、多様な視点で「伝える」「情報を発信する」ことの大切さを紹介しながら、5W1Hをしっかりと盛り込み、結論(大事なこと)から書く逆三角形の文章の書き方を紹介した。

 3回目はNIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが「人権」をテーマに講義。「袴田事件の再審無罪判決」「強制不妊補償法成立」などの記事をはじめ、戦争・紛争や感染症、SNSなどを通して浮かび上がる問題について事例を挙げながら、「社会の課題は『人権』を見直すよい機会」と話した。

 4回目以降も、SDGs、地域創生、DE&I、神戸の経済史、AI、防災などをテーマに各分野に取り組む講師が登壇する。