情報との向き合い方考える 兵庫県立大で1年生対象の新聞講座
兵庫県立大学国際商経学部(神戸市西区)で1年生280人を対象にしたメディアリテラシー講座が開かれた。専門的な学問の探求を少し離れて、18歳成人時代に社会への関心を高め、生きていく力をつけていくことを目的とした「基礎ゼミ」の一環。同学部では、興味深いニュース素材を選んで意見を述べるレポートを課題にするなど、新聞を活用した学びを進めている。
神戸新聞社経営企画局の冨居雅人次長(NIE・NIB推進部長)が講師を務め、「グローバリズムの時代に、さまざまなモノやコトが複雑につながり合い、答えは一つではない。難解な時代を読み解くには、多様な視点・視座に立った情報との接し方が重要」と解説。新聞の読み方や、「見出しは究極の要約」「記事は結論から書く逆三角形の文体」「何十行の記事でも5W1Hが詰まった第一段落だけで概要が分かる」など情報を伝える仕組みを紹介し、「日常の研究や論文づくりなどに新聞を役立てて」と呼びかけた。
講義では、俯瞰する"鳥の目"、現場を確認する"虫の目"、流れを見極める"魚の目"など、多様な見方を醸成するための「7つの視点」を紹介したほか、時事問題を実施して学生自身に日ごろの関心事の範囲を確認してもらったり、途上国で子どもが働いている写真を提示して、そこに内在する社会課題を挙げてもらったりするワークショップもあった。
◆学生の声から(一部)
・連想することは、大切だと感じた
・鳥の目 魚の目 虫の目 頑張って身につける
・対立した意見も取り入れることでより自分の理論がよくなることがわかった
・資料が多く頭に入りやすかった。
・とてもわかりやすく、普段新聞は読まないが、これを機に読んでみようと思った。
・新聞に触れてみようと思った
・自分の興味のない情報も覗こうと思いました。
・情報との向き合い方を改めて考えていかないといけないと思った
・いままで時事に関心が少なかったので、時事に興味をもち、それからどんどん広げ、知識もつけていきたいと思いました。
・あまり新聞を読むことがないので、読んでみようと思いました。
・情報を正しく理解し、活用する重要性が伝わった
・幼少期からインターネットを使用している自分たちでも、正しくメディアを利用できているとは言い難いので、これからより気をつけようと思った。
・情報を正しく見るためには、どうすれば良いか学べました。
・とても分かりやすい講座でした。
・情報を知ることで自分の考え方や世界を広げることが出来るということを知ったので、3つの目を意識して生活したいです。
・貴重な話を聞けてとても有意義な時間でした。
・新聞や本を読んだりしてより物事を多角的に、論理的に見れるような人になりたいと思いました。
・今まで新聞をあまり読んできたことはなかったが、これを機にいろんな視点をもちながら新聞を朝読みたいと思う。
・ネットリテラシーの観点から新聞を読むことのメリットがよく分かりました。
・興味深い話ありがとうございました。
・今まで新聞はあまり情報を得るために効果的ではないと思っていたが新聞も便利だと思った。
・新聞やテレビといった、情報源が明確で、正しい情報を発信しているメディアを使うように心がけようと思う。
・時事関心度チェックなどで集中して聞くことが出来ました。
・日本の若者の読解力が下がっていると聞いて衝撃だった。確かに自分自身も文字情報に触れる機会が減っていて、変えていくべきだと思った。
・新聞は読んだことなく私にとって馴染みがあまりないものでしたが、今日の講義で新聞に対して少し興味が湧いたので、祖父の家では新聞を取っているので、訪れた時には読んでみようと思いました。
兵庫県民だけど兵庫県のことをよく知らなかったので勉強しようと思った。
・様々な視点から物事を見れるよう心がけていきたいです。
・魚の目とか鳥の目とかちゃんと意味を持つ目を持つことが重要だと知れた。
・狭いコミュニティの中で自分の意見が正しいと思い込んでいくかもしれないので気をつけたいと思います。
・最新のニュースにもう少し敏感になろうと思った
・"最初のチェックテストで全然空欄を埋められず、自分の情報処理の甘さを感じました。
・情報に関する貴重な話が聞けてよかったです。
・社会的な情報が自分の中で不足しているように感じた。定期的にニュースを確認したい。
・時事問題をほとんど知らなかったのがショックだったので、これからニュースを気をつけて見ようと思った。
・もっと色々なことに関心を持つことが大切だと思いました
・貴重な講義が聞けて良かった。
・普段から情報を1ヶ所ではなく複数の場所から取るようにしているので、続けていきたい
長い公演の割に得られることが少ないと感じた
・時事関心度チェックを行った結果、聞いたことはあるが具体的な答えが出せなかったので、ニュースを見ているつもりで実は注意深く見れていないことがわかりました。今後のことも考え、今日の新聞を読む上で大切なことを踏まえながらニュース、新聞を見ようと思いました。
・話し方が聞き取りやすく、内容もとてもわかりやすかったので、情報リテラシーの大切さをしっかりと感じることができました。ありがとうございました。
・チェックを通して自分が世間知らずだと気付いたので最低限世間の注目ニュースはチェックしたい。余裕があったら自分との関連を考えたり、より正しい情報を精査したい。
・今まで新聞に関することについて深く学ぶ機会がなかったのでとても良い機会になりました。今までは全く新聞を読まなかったですが、これを機に読んでみようと思いました。
・視点を分けることの大切さは分かっていたが、3つに分けてからさらに分ける、3×2×2の形で視点の組み合わせを考えるというのが私の中になかったので面白かったです。
・フェイクニュースにだまされずに正しい情報を取り入れて知識を増やしたいです。社会に出ていく上で知っておかなければならないことを全然知れていないので、これからニュースを見ることを習慣づけたいです。
―など、以上、たくさんの感想をいただきました。