よいインタビューとは 関学大生に本紙社員が講義
新聞記者から取材のノウハウを学ぶ講座が5月24日、西宮市上ケ原一番町の関西学院大学であり、新聞総部の部員15人が参加した。「関西学院大学新聞」を発行する同部が、取材から記事執筆、紙面レイアウトまでをあらためて学ぼうと企画した。
講師を務めた神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーは「ニュースとは何か」と問いかけ、「新規性や人間性、社会性、記録性などがニュースになる条件」「5W1Hがニュースの基本」などと説明。インタビューの仕方では、ファンという気持ちでインタビューする▽下調べはするが、段取りを決めすぎない―など18のポイントを挙げた。
三好アドバイザーがインタビューした音源を聞いてもらい、実際に紙面化された記事を読んでもらう時間も。部員たちに実例を通し、相手から記事に必要な話が出てくるまであきらめないことや、雑談を楽しむことも大切と知ってもらった。
報道写真やインタビュー写真の撮り方では「記念写真ではない」と強調。よりよい構図のほか、何を写し込むか、どう動きのある写真を撮るか―などを解説した。
[写真説明]学生の書いた記事をもとに「ニュース性の高い記事」について考えた=関西学院大
2回目の講座は7月12日にあり、新聞総部の部員12人が参加した。前回に続いて三好アドバイザーが講師を務めた。
講座では、「関西学院大学新聞」858号(3月16日発行)の紙面を点検。部員からは「1面の記事の流れや他面も紙面構成がよい」「数多くの学生を紹介できている」「掲載写真にメリハリがほしい」などの意見が出た。三好アドバイザーは「スマートな紙面。見出しが長めなのを改善するとさらによい」と講評した。
レイアウトの方法については、飛びおりや飛びこえ、腹切り、なきわかれ―など紙面整理上の禁じ手を紹介。「トップが大きく見えるように工夫を。真ん中に中くらいの目立つ記事を置くのも定石」と説明した。
記事に見出しを付けたり、学生たちがお互いにインタビューし合ったりするワークショップもあった。実例を示しながら解説する文章教室では、主語と述語を近づける▽形容詞と名詞を近づける▽具体的に伝える▽漢字とひらがなを使い分ける―などのポイントが紹介された。
[写真説明]「関西学院大学新聞」の紙面を点検する新聞総部の学生たち=関西学院大学