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新聞を使って「探究学習」 芦屋・甲南高1年

230202kounankou.jpg 新聞を使った調べ学習の授業がこのほど、芦屋市山手町の甲南高校であり、1年生165人が参加した。「探究的な学び」の一環として、新聞から気になる記事を選んで「問い」を設定し、疑問点や記事の背景などを調べて紙面にまとめるワークショップを行った。

 神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが2日間にわたって講師を務めた。初日は、ワークショップの手順として、記事を探し当てたら、その事象が起きた原因や今後の影響など「問い」を考え、調べる項目を決める▽賛否の声を含め、情報を集めて整理する―などと説明。生徒たちはこの日の本紙朝刊から「人権問題」が底流にある、気になる記事を選んだ。

 2日目は、その記事を用紙に貼り付け、周りに記事を選んだ理由や疑問点、調べたことを書き込んでいった。コロナ対策の緩和▽各地で相次ぐ広域強盗事件▽今季最強の寒波による大雪被害▽回転ずし店での悪質な迷惑行為―など、さまざまなニュースが選ばれた。

 学校給食の特集から食品ロスの問題や防災食について調べたり、旧優生保護法訴訟や同性婚に対する差別の問題を取り上げたりしたグループもあった。

 三好アドバイザーは今後の取り組みとして、記事の中の「事実」に基づき、自分の主張をまとめることを勧めた。その際、「結論が『分からない』でもいい。結論ありきではなく、調査の過程が大切」などとアドバイスした。

230124kounannkou.JPG[写真㊤]調べ学習した内容を紙面化する生徒たち=2月2日、甲南高校[写真㊧]気になる記事を選ぶ生徒たち=1月24日、甲南高校

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