テーマはSDGs 神戸・夢野中2年、新聞で「調べ学習」
国連の「SDGs(持続可能な開発目標)」に関連した記事を選び、調べたことを新聞にまとめる授業が5月13日、神戸市兵庫区鵯越町の夢野中学校であり、2年生115人が参加した。神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。
生徒たちが6月、体験型農場「タネノチカラ」(淡路市野島常盤)のSDGs探究プログラムに参加するのを前に、SDGsについて理解を深めてもらおうと開いた。
三好アドバイザーは「コロナ後はSDGsに通じる持続可能な復興が求められる」「ウクライナ有事をどう終わらせるか。SDGsが目指す世界平和の実現に向け、自分たちに何ができるかが大切」と強調した。
続いて、生徒たちは数人ずつの班に分かれ、この日の本紙朝刊や写真ニュースから、各自が気になった記事を選んでお互いに紹介。用紙に貼り付け、周りに記事を選んだ理由やネットで調べたことを、ほかの生徒の用紙には記事に対する感想を書き込んだ。
ウクライナ有事を受けた「フィンランドが北大西洋条約機構(NATO)申請へ」や、農業の理解につながる児童たちの田植え体験、コロナ禍からの回復が進んだ企業の決算発表など、多彩な記事が選ばれた。
また、探究プログラムを控え、取材のヒントとして、ある程度下調べする▽「5W1H」を押さえる▽キーワードを逃さない―など、よい写真の撮り方として、「三分割法」「三角構図」を意識する▽テーマに沿った情報を入れる―などを学んだ。
[写真㊤]SDGsに関連した記事を貼り付け、新聞を作る生徒たち=夢野中学校
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体験型農場「タネノチカラ」(淡路市)でのSDGs探究プログラムは6月7日に行われた。生徒たちは体験をそれぞれ新聞にまとめるのを前に6月10日、神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーから新聞作りのコツを聞いた。
三好アドバイザーは「何の記事か何が大事か、読者にストレートに伝わる紙面を作ろう」と呼び掛け、記事の書き方として、書き出す前に仮見出しを考える。見出しの付け方として、文字の大きさや色、形を工夫する。紙面構成のコツとして、縦見出しや横見出し、横書き記事を入れ、紙面に変化を付ける―などを提案した。SDGsについて「地球の運命はみんなの肩に掛かっている」と強調した。
[写真㊨㊤]「トップニュースを何にするか」を発表し合う生徒たち=夢野中学校