新聞からウクライナ有事を学ぶ 南あわじ・広田中生 本紙社員が授業
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻と新聞報道をテーマにした授業が3月22日、南あわじ市広田中筋の広田中学校であり、2年生51人が参加した。神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。
授業では、生徒たちに、軍事侵攻が始まった翌日の2月25日付本紙朝刊から関連記事を探してもらった。記事は34本に上った。三好アドバイザーがロシアのプーチン大統領が軍事行動に踏み切った背景を説明し、「戦争の記事で埋まる紙面ほど、悲しく、恐ろしいものはない。力による外交に対抗し得る、強靭(きょうじん)な民主主義国家を建設しなければならない」と強調した。
新聞の読み方を説明し、「見出しと前文を読むだけでもいい。一通りめくれば、ウクライナ有事の全体像が見えてくる」「関心が広がれば、1面インデックスや参照面の案内に従って、関連記事を探そう」と話した。
さらに「戦争終結に向け、わたしたちに何ができるかを考えよう」「日本や世界の未来について友達や家族で話し合ってみよう」と呼び掛けた。
授業を受けた小林優斗さん(14)は「今、誰もが平和を考える状況になっている。しっかりと正しい情報を得て、平和のために行動したい」、高木美里さん(14)は「世界情勢から地域の動きまで、正しい情報を集めるため、これからも新聞を読みたい」と話した。
[写真説明]ロシアによるウクライナ侵攻の関連記事を探す生徒たち=南あわじ市・洲本市組合立広田中学校
※この「有事のメディアリテラシー」の授業は、兵庫県NIE推進協議会がNIE(教育に新聞を)活動の一環として取り組んでいます。日本新聞協会NIEサイトにも「ウクライナ侵攻受け 有事の情報見極める出前授業 兵庫県NIE推進協」としてリポートが掲載されています。リポートはこちら