「阪神・淡路」27年~風化させない 決意新たに、震災授業
阪神・淡路大震災から27年。今年は小中高校から震災授業の依頼が多い。
災害の備えにゴールはない。大震災当日、神戸・三宮にあった神戸新聞本社で宿直だった。記憶を風化させないのが役割と肝に銘じ、授業を続けている。(神戸新聞NIX推進部 三好正文シニアアドバイザー)
◆明石市立高丘中学校(1月17日、対象・2年生124人) 前田大斗(ひろと)さん(14)「犠牲者を忘れず、27年前の出来事を語り継ぎたい」、小渕万梨亜さん(14)「まず、知ることが大切だと思った。災害に備えたい」
[写真説明]あの日から27年がたった。自分の命を守るには何が必要か話し合う生徒たち
生徒の感想 01 生徒の感想 02 生徒の感想 03 生徒の感想 04
◆福岡県飯塚市立穂波東中学校(1月17日、、対象・1年生91人) 記事はこちら
◆尼崎市立長洲小学校(1月18日、対象・5年生52人) 中村一心君(11)「阪神・淡路の体験を聞いて、南海トラフ巨大地震に備えようと思った」、濱中真緒さん(11)「被災したまちの再生に関心がある。両親が体験した震災について聞けてよかった」
[写真説明]「災害は繰り返す」と訴えた。これも阪神・淡路から学んだことだ
◆神港学園高校(2月18日、対象・1年生28人) 森大輝さん(16)「あらためて自然の脅威を感じた。家族で災害時の待ち合わせ場所を決めておくなどしたい」、長野健太朗さん(16)「毎年1・17には特番のテレビ番組を見るなどしている。授業を受けて、体験していない世代が阪神・淡路と向き合うことが大事だと思った」、半井勇気さん(16)「小中学校のときから震災学習を受けているが、あらためて地震を怖く感じた。災害に備えないといけない」
[写真説明]「72時間の壁も震災関連死も、阪神・淡路から学んだ」と話す三好アドバイザー
◆県立姫路別所高校(3月18日、対象・1、2年生240人) 佐野里奈さん(2年)「災害時に情報を伝えることの大切さを知った。神戸新聞が『震災の被害を強調するよりも、読者を明るくさせる記事を心掛けた』と知って感動した」、川村美海(みなみ)さん(2年)「阪神・淡路大震災を知らないわたしたちだからこそ、震災の記憶を次の世代にきちんと伝えたい」
[写真説明]3月16日深夜、宮城・福島で震度6強の地震があった。「被災地に思いをはせながら、自分の命を守る術(すべ)を考えよう」と呼び掛ける三好アドバイザー
※阪神・淡路大震災27年をテーマにした授業は神戸市立大沢小学校、県立播磨特別支援学校、西宮市立高木北小学校、明石市立大久保北中学校、県立伊川谷高校でも行いました。