取材のノウハウ学ぶ テーマは「明石のまち」明石・高丘中
取材のノウハウなど新聞記者の仕事と新聞について学ぶ授業が11月12日、明石市大久保町高丘5の高丘中学校であり、2年生123人が参加した。明石の歴史や観光、産業の魅力を探ったり、戦争の記憶をたどったりするフィールドワークを前に、インタビューの仕方や記事の書き方を知ろうと開いた。
神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。生徒たちは、テーマを意識しながら取材することや、「三分割法」「三角構図」を意識した写真の撮り方、「5W1H」を押さえた記事の書き方、記事への関心を生み出す見出しのつけ方を学んだ。
三好アドバイザーは「狙いは絞るが、取材は広く」「現場を見ることが大切」と説明し、記事の書き方のポイントとして「正確に伝えるため体言止めを避けたり、より具体的に書いたりする」「よくある表現ではなく、自分の言葉で表す」などを上げた。
生徒たちは、数人ずつの班に分かれて模擬インタビューも体験した。フィールドワークでは「子午線のまち」や市議会を取材するグループも。三好アドバイザーは「インタビューは事前にある程度下調べをして、質問を3つぐらい考えておく」「分からないことはその場で聞く」「関心をもったことは深く掘り下げて質問する」「緊張することもあると思うけど、笑顔で乗り切ろう」などと助言した。
新聞の読み方では〝飛ばし読み〟を勧めた。「見出しと前文を読むだけで、きのうの主な出来事がざっと分かる」と話し、「興味関心が広がれば、各面の関連記事を探そう」と呼び掛けた。ワークショップを行い、この日の本紙朝刊から新型コロナ関連の記事を探す取り組みを通じ、生徒たちに、新聞の特長である網羅性や一覧性について知ってもらった。
新聞にとって大切なことにも触れ、「異なる立場にある両者の意見を十分聞くこと」「最も重要な役割は人命と人権を守る以外にない」と強調した。
[写真説明]模擬インタビューする生徒たち=高丘中学校