加古川・氷丘中の生徒 震災取材の体験を聞く 本紙デスクが授業
2020年12月18日
阪神・淡路大震災の取材を経験した新聞記者から、震災の実像や記者の仕事について学ぶ授業が、加古川市加古川町大野の氷丘中学校であった。総合学習の一環で、2年生約240人が耳を傾けた。
講師を務めた神戸新聞東播支社編集部次長の石崎勝伸デスク(51)は、震災発生直後の取材を振り返り、「ただ話を聞いたり、撮影したりするだけの記者の仕事は、目の前の被災者にとっては役立たずだと痛感した」と指摘。それでも「情報の発信によって各地から救援が届き、被災者が置かれている状況や災害対策の改善にもつながる」と報道の必要性を強調した。
授業を受けた松岡芭奈(はな)さん(14)は「記者の皆さんが悩みながら記録してきたことを無駄にしないよう、私たちも震災の教訓を受け継いでいきたい」と話した。=17日付朝刊東播版
[写真説明]石崎勝伸デスクの話を聞く生徒=氷丘中学校