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本紙連載教材に震災体験伝える 神戸・西灘小で授業

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 25年前の阪神・淡路大震災の記憶を思い起こす本紙連載「記者が語る最初の1週間」の読み聞かせ授業が12月12日、神戸市立西灘小学校(灘区船寺通3)であり、5年生81人が同校の岡本麻衣子教諭の朗読に耳を傾けた。

 「記者が語る―」は、毎週水曜日の本紙朝刊で連載中。神戸新聞社会部(現・報道部)や阪神総局に所属していた記者が、25年前の震災直後の光景をつづっている。岡本教諭は、灘区で火の手を前に「お母さん!」と叫ぶ少女や見通す限り家屋と電柱が傾いた道、芦屋市内の倒壊したマンションから助け出されるおばあさんなどの記事を朗読。児童たちは、紙面に掲載された写真を見ながら聞き入った。

 授業には、神戸新聞NIX推進部の三好正文アドバイザーも参加し、当時の被災状況と復興したまちの様子、平成の主な災害などを説明。「災害の記憶と教訓を語り継ぎ、次に備えたい」と話した。

 高田天音さんは「被害の大きさに悲しくなった。教訓を生かし、災害から命を守りたい」。北畠尚宣君は「災害のときはお互い助け合いたいと思った」。水口斗暉(とき)君は「当時の様子を知って怖かった。きょう聞いたことを家族に伝えたい」と話した。=13日付朝刊神戸版

[写真説明]阪神・淡路大震災の本紙連載記事を読む児童たち=西灘小

 ※加古川市立川西小学校、姫路市立白鷺小中学校、尼崎市立立花南小学校、洲本市立洲本第三小学校、神戸市立筑紫が丘小学校、丹波篠山市立城東小学校、相生市立中央小学校、伊丹市立天神川小学校でも同様の授業を行いました。