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知事選など記事で分析 神戸で小中高4教諭 NIE実践発表

Z010426000000218.jpg 学校の授業に新聞を活用する「NIE」活動の実践発表会(神戸新聞社など後援)が1日、神戸市中央区の神戸新聞本社であった。小中高校の4教諭が、昨年の兵庫県知事選に関する新聞記事を用いた授業などを報告し、約50人の教員らが意見を交わした。
 兵庫県NIE推進協議会が年1回開催。県内では本年度、小中高の計20校が日本新聞協会の認定を受け、NIEに取り組んでいる。
 多可町立加美中学校の石川翔大教諭は、県知事選の立候補者の主張や課題をまとめた新聞記事から、生徒に県政や選挙について考えてもらった。「地元に対する関心や愛着を持つきっかけになった」とする一方で、教材の選定や準備に時間がかかる課題も指摘した。
 県立西宮南高校の森裕貴教諭は、新聞各紙の「社是」を読み比べることで「教科書通りではなく、批判も交え自分なりの視点で問題を論じられるようになった」と成果を披露。三木市立別所小学校の下田広行教諭は体育で新聞紙になりきった「新聞マン」という表現運動をしたり、道徳で阪神・淡路大震災当時の新聞を使ったりと、国語や社会科以外での活用法を紹介し、「新聞はあくまで手段。どんな力を付けさせたいかを明確にしなければ」とした。
 また伊丹市立花里小学校の吉本潤教諭は、5年生の外国語学習の導入に、英字新聞を利用。英単語の意味や表現を連想し、理解していく新しい試みを披露した。(広畑千春)