2013年1月17日

 神戸市長田区で、追悼の集いを続けている住民に話を聞きました。復興土地区画整理事業で再建が進んだ鷹取東第一地区の中にある日吉町5丁目の人たちです。周辺地域も含め家屋の全壊や火災で100人以上の人が犠牲になり、自治会の地域だけでも27人が亡くなりました。

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 震災後にできたポケットパークの地蔵堂が追悼行事の会場です。お堂には被災した2体の地蔵と「力を合わせ」との願いが込められた「あわせの地蔵」が鎮座します。周辺にはこの日のために、地元の小学生が作ったペットボトルの明かりが地域を温かく包みます。
 
 追悼の集いで欠かさず続けていることの中で「炊き出し」は欠かせないそうです。「あの日も温かい食べ物で救われました」と地元自治会の石井弘利会長。地域の女性が豚汁とぜんさいを準備している間、湯気が盛んに立ち上る様子を見ていると18年前に引き戻されるようでした。集いに来てくれた人への「気持ち」だけではなく、寒さに震える中、助け合った日々を忘れないようにする思いが込められています。
 
 石井会長は「風化」を懸念しています。新しい住民が増える一方、年配の住民が集いなどの行事を支えています。続けることでより多くの住民を巻き込んでいくことで次の世代につないでいけないかと考えているそうです。

(藤家 武)

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