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2024年4月例会

「『KOBE2024世界パラ陸上競技選手権大会』~可能性は無限、そして共に生きる~」

パラリンピック元日本代表、KOBE2024世界パラ陸上アンバサダー
永尾 嘉章 氏

 パラ陸上の世界選手権(5月17~25日・ユニバー記念競技場=神戸市須磨区)開幕を目前に控え、大会アンバサダーでパラリンピック7大会に出場した元車いす陸上選手の永尾嘉章(よしふみ)さん(61)=三木市出身=が26日、神戸市中央区のホテルオークラ神戸で講演しました。大会の魅力を紹介し、ひたむきに競技に取り組む選手の姿を通じて「共生社会に向けて、自分に何ができるか考えて」と呼びかけました。

 講演は神戸新聞情報文化懇話会4月例会の一環。大会は約100カ国から選手計約1300人が出場予定で、今夏のパリ・パラリンピックの前哨戦となります。
 永尾さんは競技の見どころを解説。競技用車いす(レーサー)のレースでは、車輪の外側にある輪をつかまずに、はじくようにしてこぐことで、最高時速が35キロ以上に達するとしました。
 注目選手の一人に、男子走り幅跳びで8メートル72の世界記録を持つマルクス・レーム選手(ドイツ)=義足・機能障害T64=を挙げました。健常者の世界記録と23センチ差しかなく、「人類初の9メートルを先に超えるのは健常者か、義足の選手か―という状況。歴史的な瞬間を見られるかも」と話しました。
 「パラリンピックの父」と呼ばれるグットマン博士の「失ったものを数えるな。残されたものを最大限生かせ」という言葉を紹介。「選手は『自分はできない』と決めつけず、できることを探して一生懸命やってきました。観戦することで自分自身の可能性が広がり、勇気がもらえるはず」と語りました。

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