「今こそ人口減少時代のパラダイムチェンジを地域から」
京都産業大学 理事・法学部教授、前京都府知事
山田 啓二 氏
神戸新聞情報文化懇話会の4月例会が25日、神戸市中央区のホテルオークラ神戸であり、前京都府知事の山田啓二・京都産業大教授が「今こそ人口減少時代のパラダイムチェンジを地域から」の題で講演しました。
山田教授は洲本市出身。東京大卒業後、自治省(現総務省)を経て、2002年から京都府知事を4期務め、全国知事会長にも就任。18年から京産大の教壇に立ち、理事も兼務しました。
講演では「少子高齢化が地域にとって最大の危機」だとして、人手不足の深刻化や空き家の増加といった社会や家族の変化を指摘。そして危機の克服に向けた取り組みとして、自身もメンバーである「令和国民会議(令和臨調)」の掲げる「デジタル田園都市構想」を紹介しました。
対話型人工知能(AI)「チャットGPT」▽インターネット上の仮想空間「メタバース」▽次世代移動サービス「MaaS(マース)」―を取り入れた行政サービスなどの先駆的事例や可能性を示し、「人口が増えていた高度経済成長時代のパラダイム(思考の枠組み)にしがみついていないか。パラダイムを変えなくてはいけない」と変化への対応を呼びかけました。
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