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2022年12月例会

「藤井竜王の活躍とAIの進化で激変する将棋界 人間とAIの共存」

将棋棋士 十七世名人
  谷川 浩司 氏

 神戸新聞情報文化懇話会の12月例会が23日、神戸市中央区の神戸ポートピアホテルでありました。将棋棋士で十七世名人の谷川浩司さんが「藤井竜王の活躍とAIの進化で激変する将棋界 人間とAIの共存」と題して講演しました。
 谷川さんは1962年、神戸市出身。76年、史上2人目の中学生プロ棋士となり、83年に史上最年少の21歳で名人位を獲得しました。竜王4期、名人5期などタイトル獲得数は計27期で、棋戦優勝は22回。2012~17年まで日本将棋連盟会長を務めました。
 将棋の研究といえば、昔は棋譜並べや詰め将棋が主流だったが、谷川さんは「平成終盤に人工知能(AI)の活用が進んで一変した」と説明。数億手読めるほどの演算能力を生かし、新たな定跡の検証などに用いられています。
 現在の将棋界は、藤井聡太五冠(20)=竜王・王位・叡王・王将・棋聖=が圧倒的な強さを見せます。だが「AIだけで強くなった訳ではない。集中力や頭の体力に秀で、結論が出ない局面でも考え抜くところに強さがある」と谷川さん。直感で選択肢を絞り、読み進められる所が、AIにはない人間の強みだとして「AIと人間、互いの長所を融合させるのが大事になる」とまとめました。

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