「新型コロナウイルス感染症終息へのシナリオ-何が課題かを考える-」
昭和大学医学部客員教授
二木 芳人 氏
神戸新聞情報文化懇話会の2月例会が22日、神戸市中央区の神戸メリケンパークオリエンタルホテルであり、昭和大学医学部客員教授の二木(にき)芳人さんが「新型コロナウイルス感染症終息へのシナリオ―何が課題かを考える―」と題して講演しました。
二木さんは1949年、大阪府の生まれで、川﨑医科大学を卒業。専門は感染症学で、昭和大学病院感染管理部門長などを歴任しました。コロナ禍以降、テレビのコメンテーターとしても積極的に発言しています。
二木さんはオミクロン株について、感染力が非常に強い▽肺よりものどで増殖しやすい▽子どもの感染者が多い▽死者数が増加傾向にある―などの特徴を挙げました。その上で、高齢者らに対する早急なワクチン追加接種や個人レベルでの感染対策の徹底、休校措置の推進などの対応策を示しました。
コロナ禍の今後については、私見とした上で「あと何回かはウイルスの変異が起こり、流行の波を経験するだろう。収束までに早くてもあと2年くらいはかかるのでは」と予想。また、変異のたびに改良が求められるため、治療薬の開発は難航が予想されるとし、「ウイルスとの付き合い方を学ぶ方が早道」としました。
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