「映画が地域にもたらすもの」
ジャパン・フィルムコミッション顧問
田中 まこ 氏
神戸新聞情報文化懇話会の10月例会が25日、神戸市中央区のホテルオークラ神戸であり、ジャパン・フィルムコミッション顧問の田中まこさん(西宮市)が「映画が地域にもたらすもの」と題して講演しました。
田中さんは1955年、大阪府生まれ。国際基督教大学卒業後はテレビ番組の制作などに携わり、2000年に神戸フィルムオフィスの代表となりました。映画のロケを神戸に誘致して協力することで、地域活性化を図ってきました。
田中さんは、国内では同年以降、全国各地でフィルム・コミッション(FC)が設立され、現在では300以上あることを紹介。これに合わせ、邦画の公開作品数も282本(00年)から689本(19年)へ急増したといいます。
ロケ誘致による効果として、撮影隊が現地に来るという直接的な経済効果だけでなく、観光客がヒット作品のロケ地を訪れる「聖地巡礼」や地域の知名度向上など、さまざまな可能性がある点を強調しました。
FCの活動は多岐にわたり、制作者へのPRや警察など関係機関との調整、宿泊場所や地元業者の手配、エキストラの準備などを挙げました。また、効果的にロケ地をPRするため「普段から制作者と仲良くなっておくことが大切」と話しました。
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