「デジタル・ロボット技術が開く未来医療」
神戸大学学長
藤澤 正人 氏
神戸新聞情報文化懇話会の8月例会が30日、神戸市中央区のANAクラウンプラザホテル神戸でありました。神戸大学学長で、企業と連携して国産初の手術支援ロボット「hinotori(ヒノトリ)」の開発に取り組んだ藤澤正人氏が「デジタル・ロボット技術が開く未来医療」のテーマで講演しました。
藤澤氏は兵庫県市川町生まれで、同大学・大学院で医学を修め、教授や大学病院長、医学部長を歴任。今春、学長に就任しました。
講演では「大学の知と人を生かし、他大学や企業、行政とどう連携するか、大学の使命をどう果たすかという観点で話したい」と切り出しました。
自らの専門分野の泌尿器科を例に、医療技術の革新が進んで「ほぼ10年ごとに手術方法が変わっている」として、現場のニーズに基づく医療機器の開発が重要と指摘しました。
その上で、ヒノトリの開発では、輸入品に頼りがちな日本の現状を変えようと、医療関係者と産業用ロボットの技術者が手を携え、機能やコンセプトをすり合わせたと説明しました。ヒノトリの次世代ロボットの開発についても展望しました。
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