日本のものづくりを、
クリエイティブに未来に繋げるために
ファッション・ジャーナリスト/アート・プロデューサー
生駒 芳子 氏
神戸新聞情報文化懇話会の6月例会を27日、神戸市中央区の神戸メリケンパークオリエンタルホテルで行いました。ファッション・ジャーナリストでアート・プロデューサーの生駒芳子さんが、「日本のものづくりを、クリエイティブに未来に繋げるために」と題し講演しました。
生駒さんは宝塚市生まれ。東京外国語大フランス語科を卒業後、ファッション誌「ヴォーグ」や「エル」の副編集長を経て、2008年に独立。
講演では、「道徳的、倫理的な正しさを意味する『エシカル』が近年のファッション業界のキーワードである」と指摘。海外の高級ブランドが次々に地球や労働者に優しい素材を用いた「エシカル・ファッション」重視の姿勢を打ち出していることを挙げ、「一時の流行ではなく、哲学。言わなくても当たり前になる日が来てほしい」と強調しました。
金沢で加賀友禅の職人らから、販売網の弱さや後継者不足などの現状を聞いて危機感を抱き、伝統工芸を取り入れたブランドを設立。パリやニューヨークなどで店舗を展開しており、「大事なのはクリエーティブであること。デザインの力で日本の宝を広めたい」と思いを語りました。
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