神戸新聞創刊120周年記念
神戸新聞情報文化懇話会・
京都大学iPS細胞研究所共催シンポジウム
「神戸から拓くiPS細胞の未来」
神戸新聞情報文化懇話会は神戸新聞創刊120周年を記念し、京都大学iPS細胞研究所との共催で人工多能性幹細胞(iPS細胞)を活用した再生医療や創薬の可能性を紹介するシンポジウム「神戸から拓(ひら)くiPS細胞の未来」を25日、神戸ハーバーランドの神戸新聞松方ホールで開催しました。
同細胞の作製に成功し、2012年にノーベル医学生理学賞を受賞した山中伸弥京大教授ら一線の研究者3人に、約700人を前に最新の研究成果や今後の展望を語って頂きました。
「iPS細胞が拓く新しい医学」と題して講演した山中教授は、父親の病気をきっかけに神大医学部に進んだことを紹介。「研究の力で病気を克服するのが医学研究者の共通の目標」とし「再生医療では神戸が世界をリードしている。iPS細胞という日本発の技術を世界に届けたい」などと強調しました。
iPS細胞を使った実際の臨床研究についても解説がありました。
理化学研究所生命機能科学研究センター(神戸市中央区)の万代道子副プロジェクトリーダーは、目の難病「滲出(しんしゅつ)型加齢黄斑変性」の患者に行った網膜移植について、経緯や効果を説明。創薬の関連では、京大iPS細胞研究所の池谷真准教授が、筋肉の中に骨ができる「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」と闘う山本育海(いくみ)さん=明石市=らの協力で治験が大きく前進したことを報告しました。
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